アキレア(セイヨウノコギリソウ)
- アキレアは、初夏~秋にかけて茎の先端に小さな花が固まりのようになって開花するキク科ノコギリソウ属の多年草です。和名にノコギリの名があるのは、葉がノコギリの刃のようにギザギザした形状をしていることからです。 たくさんの種類がある中で、一般的にアキレアと呼ばれるものはセイヨウノコギリソウ(A. millefolium)で、ハーブのヤロウ(コモンヤロウ)もその仲間です。日本に自生しているノコギリソウ属の仲間は、ノコギリソウやエゾノコギリソウがありますが、ノコギリソウとセイヨウノコギリソウは、花は似ていますが葉に違いがあるので見分けることができます。 ハーブのヤロウの花色は白ですが、園芸種のアキレアはカラーバリエーションが豊富です。丈夫で開花期間が長いので夏の庭や花壇に利用されたり、切り花としても人気があります。地下茎で広がる性質ですが、最近の改良種は広がり方が穏やかな品種もあります。 1cmにもみたない小花が固まって咲き、遠くから見るとひとつの大きな花のように見えます。線の要素のある穂状の花やグラス類と面の要素のあるアキレアを組み合わせたり、豊富な花色を利用して色彩にこだわった庭を造るなど、組み合わせ次第でさまざまな役割をしてくれる草花です。