フウセントウワタ 草花 フウセントウワタは、南アフリカ原産のキョウチクトウ科の多年草。霜が降りない地域であれば露地で越冬可能ですが、日本では主に一年草として扱われています。 初夏に白い花が咲いたあとに、夏から秋にかけて緑の風船のようなユニークな果実が実り、切り花やドライフラワーとして利用されています。
シンビジウム ラン シンビジウムは、ラン科シンビジウム属のランです。原産地では樹に着生したり、根元に地生したりしています。シンビジウムが最初に発見されヨーロッパに紹介された18世紀後半以降、インドからイギリスへ各種のシンビジウムが送られ、たくさんの交配種が作出されました。花茎が直立するタイプや弓状になるタイプ、下垂するタイプとあり、また花の大きさも10cm以上の大型種から3cm程度の小型種まであります。 日本には明治以降に入り、贈答用の鉢花として人気があります。花の観賞期間が長く、コチョウランと並ぶ人気の洋ランで、切り花でも出回っています。
クロコスミア(ヒメヒオウギスイセン) 草花 クロコスミア(ヒメヒオウギスイセン)は、夏に鮮やかなオレンジ色の花を咲かせる南アフリカ原産の球根植物。日本には観賞植物として渡来し、現在は野生化したものがよく見られます。強健で乾燥に強く、丈夫で増えやすい植物です。冬は休眠しますが、植えっぱなしで管理でき、ほとんど手がかかりません。 近年、植物分類が変わり、旧学名のモントブレチア、新学名のクロコスミア、和名のヒメヒオウギスイセンなど、複数の名前で呼ばれています。
酔芙蓉 庭木落葉 酔芙蓉は芙蓉の園芸品種で、朝は白、午後になるにつれてピンクに変化する花色がお酒に酔った人のようであることから酔芙蓉と名付けられました。名付け親は、NHKの連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルになった植物学者、牧野富太郎博士です。 酔芙蓉の花が咲き始めるのは早くて7月後半。主には8月~10月が開花時期です。ひとつひとつの花は一日花で夕方にはしぼみますが、夏から秋にかけて休みなく次から次へと開花します。ピンクの色みは、淡い色から時間の経過とともに赤みを増し、夕方近くになると濃いピンクへと変化します。 自然樹形で育てると放射状に株立ちに生長します。手のひらのような形の大きな葉、伸びやかに広がる枝から優しい雰囲気の大輪の白やピンクの花が咲く姿はとても目を引きます。
トリトマ 草花 トリトマは、南アフリカ原産のツルボラン科の多年草です。トリトマの名は旧分類の学名で、現在の学名クニフォフィアの名で呼ばれることもあります。 園芸品種が多く、高性種から矮性種まで流通しています。初夏から秋にかけて株元から長い花茎を立ち上げ、黄色やオレンジの小さな花が穂状となり下から上に向かって咲き進みます。開花期間が長く、1本の花としても日持ちがします。 強健で一度植え付ければ数年は植えっぱなしで管理でき、終わった花茎を切る程度の管理で済むため、真夏の庭に植栽すると威力を発揮します。庭、花壇、ボーダーガーデンなどに群生させると、シャープな葉とビタミンカラーの花が夏の庭の中で目を引く存在になります。
スネールフラワー 草花 スネールフラワーは、中米から南米の熱帯地域原産のマメ科の多年草です。カタツムリのようなユニークな花の形からSnail(カタツムリ) flowerと呼ばれています。 つる性で地植えにすると5m以上伸びるため、夏のグリーンカーテン素材として利用されています。暑さに強く、ぐんぐんとつるを伸ばしたあちこちから、透明感のある淡い紫色の花が開花し、とても涼し気な印象です。 原産地では多年草ですが、日本では露地での越冬が難しいため、一年草として扱われています。温室などの環境で栽培すると、年間を通して開花することがあります。
グァバ 果樹 グァバは春から初夏に白やピンクのきれいな花を咲かせ、花後に淡い緑色の洋ナシに似た形の果実をつけ、その実は晩夏から秋に黄緑色に熟して香ります。果肉は赤やピンク、白、クリーム色などがあります。パパイヤ・マンゴーと並ぶ代表的なトロピカルフルーツのひとつです。熱帯地域で広く栽培されている常緑の低木で、日本では沖縄県や鹿児島県で多く育てられています。 グァバの実はビタミン、食物繊維、ポリフェノールなどの栄養を豊富に含み、タネごと生食することもでき、ジュースやジャムなどの加工食品の材料としても用いられます。また、グァバの葉にはタンニンが含まれることから漢方などの健康茶にも使われています。 グァバは、スペイン人がブラジルの原住民の言葉からつけたguayabaから転じてその名になったそうです。また、グァバの和名「蕃石榴」(バンジロウ)は、蕃(外国)と石榴(ザクロ)を表わす漢名の蕃石榴(バンシルー)が、沖縄でバンジロウに転じたことに由来すると言われています。
ミソハギ 草花 ミソハギは、日本全国の湿地などのやや湿った場所に自生するミソハギ科の多年草。7月~9月に株元から直立した花穂を立ち上げ、濃いピンクの穂状の花が長期間開花します。 ミソハギ(禊萩)の名前の由来は、「水を注いで悪魔を払う」禊(みそぎ)に使い、萩の花に似ていることから「みそぎはぎ(禊ぎ萩)」が転じたと言われています。また、ミソハギが水路の傍などの溝によく生えることから「みぞはぎ(溝萩)」が転じたとする説もあります。 お盆のお供え花としても利用されるため、田んぼの畔などでもよく見かけます。切り花としてもお盆の頃に多く流通し、精霊花、盆花の別名があります。 ミソハギは、耐寒性、耐暑性ともに優れ、病害虫の心配も無い強健な性質です。自生地がやや湿った場所なので、鉢の半分から株元くらいまでが水に浸かるように育てる抽水栽培やビオトープにも適しています。また、湿り気のある土ならば湿地でなくても育つことから、庭や花壇に植えることも可能です。真夏にも休むことなく開花が続き、夏の庭や花壇を華やかにしてくれます。
カランコエ 多肉植物カランコエ カランコエは、ベンケイソウ科カランコエ属の夏型の多肉植物です。花を観賞するタイプのものと、葉を楽しむ観葉タイプに分けられます。花を楽しむタイプとして多く流通しているのは、マダガスカル原産のカランコエ・ブロスフェルディアナ(Kalanchoe blossfeldiana)の園芸品種です。花の美しさから、ドイツで育種が進み、たくさんの園芸品種が作出されました。カランコエの花は、ピンクやオレンジ、赤、黄など色鮮やかで、花の形も一重咲き、八重咲きがあります。葉は多肉植物にしては薄く、無毛で光沢があり、縁に赤みを帯びます。温度管理と短日処理などで開花調整された株が通年流通していますが、カランコエの本来の開花時期は春です。 ※こちらでは花を楽しむタイプのカランコエについて紹介しています。
サンビタリア 草花 サンビタリアは、初夏から秋に黄色い小さな花を咲かせるキク科の草花です。種類によって一年草と多年草がありますが、寒さには弱いので日本では一年草として扱われています。ジニア(百日草)を小ぶりにしたような花が這うように生長することからメキシカンクリーピングジニアの別名があります。 メキシコ原産なので暑さには強いですが、多湿や蒸れには弱いので、梅雨や長雨の時期の管理を気をつければ、初夏から秋まで長期間花を楽しむことができます。横に広がる性質を生かして、寄せ植え、グランドカバー、花壇の縁取りなどに使うとよいでしょう。