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吾亦紅(ワレモコウ)の花咲く季節や特徴、名前の意味、似た花について

吾亦紅(ワレモコウ)の花咲く季節や特徴、似た花を咲かせる種類、毒性について紹介します。

目次

吾亦紅(ワレモコウ)とは?基本情報

吾亦紅(ワレモコウ)とは?基本情報

  • 学名:Sanguisorba officinalis
  • 科名・属名:バラ科 ワレモコウ属
  • 分類:多年草

吾亦紅(ワレモコウ)の特徴

吾亦紅(ワレモコウ)はバラ科の多年草。およそバラとは似ても似つかない見た目をしていますが、バラ科です。温帯から亜寒帯の草地や湿地に自生している植物で、斑入り種などの園芸種もあります。

草丈1~1.5m、細く華奢な茎を長く伸ばし、その先に赤茶色の小さな花を咲かせます。茎の下の方に、鳥の羽のようなフォルムの葉がありますが、茎の途中にはありません。株で増えていくので、群生している姿をよく見かけます。決して華やかな花ではありませんが、風に揺れる姿が美しい花です。

吾亦紅(ワレモコウ)の花言葉

吾亦紅(ワレモコウ)の花言葉は「変化」「愛慕」

まったく違う印象の2つの花言葉があります。

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吾亦紅(ワレモコウ)の名前の意味は?

吾亦紅(ワレモコウ)の花言葉

吾亦紅(ワレモコウ)という名前の意味は、判然としません。「私(吾)も同じように赤く染まりたい」という意味にも捉えられますが、和名の漢字表記には、吾木香、我木香、吾紅などさまざまあり、名前の由来や意味も諸説あります。源氏物語にも登場するように、平安時代には愛されていた花のようですから、歴史が古く、名前の由来を辿るのは難しいのかもしれません。

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吾亦紅(ワレモコウ)の花の特徴

吾亦紅(ワレモコウ)ってどんな花?

吾亦紅(ワレモコウ)の花は、茎の先端に付く赤茶色のボールのような部分です。大きさは1~3cmくらいで卵のような球状をしているのが特徴です。

吾亦紅(ワレモコウ)の花は、一つの花のように見えますが、実は小さな花の集合体。さらに上の方から開花していくので、ボールの上の方はボコボコと穴が開いていて、下の方はプツプツと突起しているように見えるのもおもしろいところです。

茎は細く、途中に葉がついていないので、風にそよぐ姿は頼りなく儚げな印象です。

花びらはなく、枯れてもあまり姿が変わらないので、ドライフラワーにしても楽しめます。

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吾亦紅(ワレモコウ)の花咲く季節

吾亦紅(ワレモコウ)は何月の花?

吾亦紅(ワレモコウ)の花が咲くのは6月~10月頃。夏から咲き始め、9月にはたくさんの花を咲かせます。

秋の花というイメージが強い吾亦紅(ワレモコウ)ですが、実は夏から咲いています。

吾亦紅(ワレモコウ)は秋の七草?

吾亦紅(ワレモコウ)は秋の七草には入っていません。

秋の七草は「オミナエシ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギ」の7つ。秋の七草とは山上憶良が短歌に詠んだ花の名前です。吾亦紅(ワレモコウ)はここには数えられていません。残念です。

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吾亦紅(ワレモコウ)に似た花

吾亦紅(ワレモコウ)に似た花を4種紹介します。

ナガボノシロワレモコウ

ナガボノシロワレモコウ

  • 学名:Sanguisorba tenuifolia Fisch
  • 科名・属名:バラ科ワレモコウ属
  • 分類:多年草

ナガボノシロワレモコウは吾亦紅(ワレモコウ)に似ていますが、吾亦紅(ワレモコウ)より花穂が長く、花色は白いのが特徴です。湿地を好みます。

ナガボノアカワレモコウ

ナガボノアカワレモコウ

  • 学名:Sanguisorba tenuifolia Fisch
  • 科名・属名:バラ科ワレモコウ属
  • 分類:多年草

ナガボノアカワレモコウはナガボノシロワレモコウの赤花種。赤と言うよりは淡いピンク色をしています。

カライトソウ

  • 学名:Sanguisorba hakusanensis
  • 科名・属名:バラ科ワレモコウ属
  • 分類:多年草

カライトソウは日本に自生する高山植物。ピンク色の花穂をしな垂れるように咲かせる姿が優雅で美しい花です。園芸植物としても人気があります。

サラダバーネット

ちょっと珍しいバラ科の野菜やハーブ2種サラダバーネット

  • 学名:Sanguisorba minor
  • 科名・属名:バラ科ワレモコウ属
  • 分類:多年草

サラダバーネットはハーブの1種。明るいグリーンの葉には爽やかな芳香があります。サラダの他、スープに散らしたり、料理の彩りにも使用できます。初夏には淡いピンク色の吾亦紅(ワレモコウ)に似た花を咲かせます。

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吾亦紅(ワレモコウ)には毒がある?

吾亦紅(ワレモコウ)の属名の Sanguisorba(サングイソルバ)とはラテン語で「血を吸う」という意味。種小名 officinalis(オフィキナリス)には「薬用の」という意味があります。

実際に漢方では、吾亦紅(ワレモコウ)は止血や下痢止め、口内炎やうがい薬に使われます。西洋でも止血に用いたり、ハーブとして扱われてきました。

吾亦紅(ワレモコウ)に毒はありません。学名のラテン語の意味だけ聞くとびっくりしますが、吾亦紅(ワレモコウ)は毒どころか薬になる植物です。

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吾亦紅(ワレモコウ)の育て方

吾亦紅(ワレモコウ)の育て方

場所・用土

吾亦紅(ワレモコウ)は日当たり、水はけの良い肥沃な土壌に植え付けるようにしましょう。鉢植えの吾亦紅(ワレモコウ)は市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。

水やり

庭植えの吾亦紅(ワレモコウ)は根付いてからは特に水やりの必要はありません。乾燥が続くようなときは水やりを行います。

鉢植えの吾亦紅(ワレモコウ)は表土が乾いたら鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりを行います。

肥料

吾亦紅(ワレモコウ)あまり肥料を必要としません。過肥にすると病害虫の被害にあいやすくなったり、花が咲かなくなるので気をつけてください。株に元気がなくなってきたら、春に緩効性肥料を適宜与えます。

病害虫と対処法

病害虫の被害はほとんどありません。

植え替え

鉢植えの吾亦紅(ワレモコウ)は1~2年に1度は植え替えるようにしましょう。根詰まりを起こすと花付きが悪くなるほか、株が弱ってしまいます。

植え替えは冬の休眠期に行います。1回り大きな鉢に、根鉢を崩さないようにして植え付けます。

増やし方

吾亦紅(ワレモコウ)は株分けで増やせます。株分けは冬の休眠期に行います。根を好きなサイズにハサミで切り分け、新しい場所に植え付けるようにしましょう。

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秋の風にそよぐ姿が美しい吾亦紅(ワレモコウ)。風情のある植物です。最近では山野に自生している姿を見かけることも少なくなりました。

主張が少なく、他の花の邪魔をすることはありません。それどころか、風にそよぐ華奢な草姿で、庭に高さと動きを演出してくれます。園芸店でも流通しているので、育ててみてはいかがでしょうか。

 

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