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ワレモコウの花の季節や特徴、種類を紹介

ワレモコウの花の季節や特徴、種類、名前の由来や毒など。ワレモコウについて詳しく紹介します。

目次

ワレモコウの特徴

ワレモコウの特徴

  • 学名:Sanguisorba officinalis
  • 科名・属名:バラ科 ワレモコウ属
  • 分類:多年草

ワレモコウはバラ科の多年草。およそバラとは似ても似つかない見た目をしていますが、バラ科です。温帯から亜寒帯の草地や湿地に自生している植物で、斑入り種などの園芸種もあります。

草丈1~1.5m、細く華奢な茎を長く伸ばし、その先に赤茶色の小さな花を咲かせます。茎の下の方に、鳥の羽のようなフォルムの葉がありますが、茎の途中にはありません。株で増えていくので、群生している姿をよく見かけます。決して華やかな花ではありませんが、風に揺れる姿が美しい花です。

ワレモコウの名前の由来

ワレモコウという名前の意味は、判然としません。「私(吾)も同じように赤く染まりたい」という意味にも捉えられますが、和名の漢字表記には、吾木香、我木香、吾紅などさまざまあり、名前の由来や意味も諸説あります。源氏物語にも登場するように、平安時代には愛されていた花のようですから、歴史が古く、名前の由来を辿るのは難しいのかもしれません。

ワレモコウには毒がある?

ワレモコウに毒はありません。ワレモコウの属名の Sanguisorba(サングイソルバ)とは、ラテン語で「血を吸う」という意味。種小名 officinalis(オフィキナリス)には「薬用の」という意味があります。

西洋でも、止血に用いるなど、ハーブとして扱われてきました。漢方でも、止血や下痢止め、口内炎やうがい薬として利用されています。学名の由来は、止血効果のある薬草という意味です。学名のラテン語の意味だけ聞くとびっくりしますが、ワレモコウは毒どころか薬になる植物です。

ワレモコウの花言葉

ワレモコウの花言葉は「変化」「愛慕」

まったく違う印象の2つの花言葉があります。

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ワレモコウの花の季節や特徴

ワレモコウの花の季節や特徴

ワレモコウの花は、茎の先端に付く赤茶色のボールのような部分です。大きさは1~3cmくらいで卵のような球状をしています。一つの花のように見えますが、実は小さな花の集合体。さらに上の方から開花していくので、ボールの上の方はボコボコと穴が開いていて、下の方はプツプツと突起しているように見えるのもおもしろいところです。

茎は細く、途中に葉がついていないので、風にそよぐ姿は頼りなく儚げな印象です。花びらはなく、枯れてもあまり色や姿が変わらないので、ドライフラワーにして楽しめます。

ワレモコウの花の季節

ワレモコウの花の季節

ワレモコウの花が咲くのは6月~10月頃。夏から咲き始め、9月にはたくさんの花を咲かせます。秋の花というイメージが強いワレモコウですが、実は夏から咲いています。

ワレモコウは秋の七草?

ワレモコウは秋の七草には入っていません。

秋の七草は「オミナエシ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギ」の7つ。秋の七草とは山上憶良が短歌に詠んだ花の名前です。ワレモコウはここには数えられていません。

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ワレモコウの種類

ナガボノシロワレモコウ

ナガボノシロワレモコウ

  • 学名:Sanguisorba tenuifolia Fisch
  • 科名・属名:バラ科ワレモコウ属
  • 分類:多年草

ナガボノシロワレモコウはワレモコウに似ていますが、ワレモコウより花穂が長く、花色は白いのが特徴です。湿地を好みます。

ナガボノアカワレモコウ

ナガボノアカワレモコウ

  • 学名:Sanguisorba tenuifolia Fisch
  • 科名・属名:バラ科ワレモコウ属
  • 分類:多年草

ナガボノアカワレモコウはナガボノシロワレモコウの赤花種。赤と言うよりは淡いピンク色をしています。

カライトソウ

カライトソウ

  • 学名:Sanguisorba hakusanensis
  • 科名・属名:バラ科ワレモコウ属
  • 分類:多年草

カライトソウは日本に自生する高山植物。ピンク色の花穂をしな垂れるように咲かせる姿が優雅で美しい花です。園芸植物としても人気があります。

サラダバーネット

サラダバーネット

  • 学名:Sanguisorba minor
  • 科名・属名:バラ科ワレモコウ属
  • 分類:多年草

サラダバーネットはハーブの1種。明るいグリーンの葉には爽やかな芳香があります。サラダの他、スープに散らしたり、料理の彩りにも使用できます。初夏にはグリーンやピンクのワレモコウに似た花を咲かせます。

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ワレモコウの育て方

ワレモコウの育て方

場所・用土

日当たり、水はけの良い肥沃な土壌に植え付けるようにしましょう。鉢植えのワレモコウは市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。

水やり

庭植えは、根付いてからは特に水やりの必要はありません。乾燥が続くようなときは、様子をみて水やりしましょう。

鉢植えは、表土が乾いたら鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりを行います。

肥料

あまり肥料を必要としません。過肥にすると病害虫の被害にあいやすくなったり、花が咲かなくなるので気をつけてください。株に元気がなくなってきたら、春に緩効性肥料を適宜与えます。

病害虫と対処法

病害虫の被害はほとんどありません。

植え替え

鉢底から根が見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。根詰まりを起こすと花付きが悪くなるほか、株が弱ってしまいます。

植え替えは冬の休眠期に行います。1回り大きな鉢に根鉢を崩さないようにして植え替え、根と土をなじませるようにたっぷりと水やりします。

増やし方

株分けで増やせます。株分けは冬の休眠期に行います。根を好きなサイズにハサミで切り分け、新しい場所に植え付けるようにしましょう。

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ワレモコウは、秋の風にそよぐ姿が美しく、風情のある植物です。最近では山野に自生している姿を見かけることも少なくなりました。

主張が少なく、他の花の邪魔をすることがないのが魅力。それどころか、風にそよぐ華奢な草姿で、庭に高さと動きを演出してくれます。園芸店でも流通しているので、育ててみてはいかがでしょうか。

 

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