ミニトマトをベランダ菜園で収穫!育て方とプランター栽培のコツ
LOVEGREEN編集部
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ミニトマトの病害虫
日頃のお手入れで病害虫に侵されていないか確認しながら育てますが、病害虫に侵された場合どのようなことをすればよいのでしょうか?
ミニトマトの被害状況
オオタバコガ、タバコガに食害されたミニトマト
一番ミニトマトが注意しなければならない害虫はオオタバコガ、タバコガなどです。ミニトマトのヘタの近くに穴が1~2個でき、周りにフンがついていませんか?丸く空いた小さな穴はオオタバコガ、タバコガの目印です。
オオタバコガ、タバコガの生態
オオタバコガと近縁種のタバコガは、成虫になると翅(はね)の色から見分けることができますが、幼虫の時は個体差があるため、オオタバコガまたはタバコガなのかを見分けることは難しいようです。
名前の通り成虫になると、タバコガよりもオオタバコガの方が体長は大きいですが、食害を受ける幼虫時の大きさや色にこれといって差はあまりないようです。
オオタバコガ | タバコガ | |
幼虫時の大きさ(体長) | 35~40mm | 35~40mm |
幼虫体色 | 淡緑色、緑褐色、黄褐色 | 淡緑色、緑褐色、黄褐色 |
成虫の大きさ(体長) | 15~20mm | 15mm前後 |
成虫体色 | 緑灰色~黄褐色 | 黄褐色 |
翅(はね)開長 | 35~40mm | 30mm前後 |
若齢幼虫は新芽やつぼみを食害しますが、成長すると果実に穴を開け食害します。
次々と食害を続け、実から実を渡り歩くため、たった1匹のオオタバコガやタバコガがいるだけで、せっかく実ったトマト・ミニトマトがたくさん被害を受けます。
オオタバコガやタバコガは、寄生したトマト・ミニトマトなどの作物の新芽や花蕾(からい)に1粒づつ産卵していきます。雌1匹あたり、オオタバコガでは1000~2000個、タバコガでは500~600個ほどの卵を産むことも可能ともいわれており、とても繁殖力の強い害虫です。
幼虫は土の中で蛹(さなぎ)になり越冬し、翌年の6月以降に蛾となり、寄生する植物に卵を産み付け繁殖していきます。
オオタバコガ、タバコガの発生時期
オオタバコガやタバコガは、6月に土中から出て成虫である「蛾」の状態になり、寄生する植物に卵を産み付け繁殖し、越冬の状態に入る時期の10月ごろまで、幼虫が食害を続けて成長をします。
日頃のお手入れの中で、新芽や花蕾(からい)の部分に卵が産みつけられていないか、トマト・ミニトマトの果実のヘタの周りに5mm位の穴が開いていないかよく観察しましょう。
オオタバコガ、タバコガの駆除
◆果実ごと摘果
オオタバコガとタバコガは、トマト・ミニトマトなどの実の内部を食害するため、小さな5mmほどの穴を見つけたら、実ごと摘果しましょう。
小さい穴が1つなら、まだ果実の中にオオタバコガ、タバコガがいるかもしれません。
小さい穴が2つなら、もう別の果実を食害しているに違いありません。早急に穴が空いた果実がないか、確認しましょう。
◆薬剤
オオタバコガとタバコガの幼虫時に薬剤で駆除しようとしても、既に果実の実の中に入り込んでいることが多いため、薬剤を直接幼虫にかけることができません。そのため、新芽や花蕾(からい)を食害する若齢時の幼虫の頃にしか効き目がありません。薬剤での駆除は6月中に行いましょう。
ミニトマトの収穫
皆さんお待ちかねのミニトマトの収穫です。完熟した一番甘いときに収穫したいですね。
ミニトマトの収穫適期
ヘタの周りまで真っ赤で、ふれると簡単に枝からとれるような完熟ミニトマトを収穫してください。完熟したミニトマトはとても甘みが強く、いつも食べているミニトマトとの違いを感じることができます。
ミニトマトを甘くするコツ
品種にもよりますが、昔の青臭いミニトマトと比べて、現在のミニトマトはとても甘みを感じます。ミニトマトが大好きな筆者としては、甘いミニトマトも、酸っぱいミニトマトもどちらも好きですが(笑)せっかく作るなら甘いミニトマトを目指して育ててみましょう。
水分量を減らす
トマトやミニトマトを育てる上で、水分を抑えるという栽培方法が、甘いトマトを作るために有効であるということを耳にしたことはありませんか?
ミニトマトの根は水分が多めでも、乾燥気味でも、どちらにも適応する優れた作物ですが、トマトを甘くするためには、少し水分を控え気味に育てたほうが甘みを増すようです。
ミニトマトは、プランターなら土の表面が乾燥してから水を与えても間に合います。しかも、すこし苗がしんなりしてから水を与えても復活してくれます。
その証拠に、大きくなりすぎたわき芽をそのまま土にさしても、そこから根付いてくれるほど、とても生命力の強い作物だからです。しかし、水分が少な過ぎると根から栄養分を吸収できず、尻腐れのような生理現象が現れるので、何事もほどほどが大切です。
光合成を高める
ミニトマトを甘くするために、もう一つ大事なことは葉による光合成です。水を控えているのに、ミニトマトが甘くない場合、葉の状態を観察してみてください。育てているミニトマトの葉は元気ですか?
※光合成とは、植物の葉が太陽の光でデンプンなどの養分を作ること。
もし、葉が少なくなってミニトマトの株が元気がなければ、今まで取り除いていたわき芽を取り除かずに、そのまま生やしてみてください。葉を増やすことにより光合成の量が増し、草勢も上がります(黄葉や病葉は取り除きましょう)。
あとは追肥(2週間に1度)を欠かさず行い、ミニトマトを元気に育てていきましょう!
ちなみに、こちらはタバコガなどの食害ではなく、ミニトマトが支柱などに当たって皮に傷がついたものですのですのでご安心を。
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