アヤメ
- アヤメは、初夏に花を咲かせるアヤメ科アヤメ属の多年草。「いずれアヤメかカキツバタ」の慣用句で知られるように、古くから美しいもの、優れたものの象徴として愛されてきた花です。湿地に生えているようなイメージを持たれがちですが、乾いた土地で育つ花です。個人の庭、公園や庭園で艶やかに咲いているのを見かけます。見かけと裏腹に強健な植物で、数年植えっぱなしでも花を咲かせます。 アヤメは、剣のようにすっとしたフォルムの先の尖った葉を持ち、その中心から直立させるように伸びた茎の先に数個の花を咲かせます。花は一日花で、朝開花して夕方には閉じてしまいますが、すぐに次のつぼみが咲くのでゆっくりと楽しむことができます。花色は紫や青紫、白花もあります。花びらの付け根が黄色く、網目模様があるのが特徴です。 アヤメの名の由来は、剣状の葉が縦に立ち並ぶ様子を「文目(あやめ)」と見たことからという説や、花の根元の模様が網目であることからなど、諸説あります。