チューベローズ
- チューベローズは、和名を月下香(ゲッカコウ)という、キジカクシ科(リュウゼツラン科)の球根植物です。メキシコ辺りが原産とされていますが、自生地が確認されていないこと、種を作らないことから、人為的に作られた園芸品種ではないかと言われています。チューベローズという名前は、学名「tuberosa」の英語読みです。 チューベローズの最大の特徴はその花の芳香です。官能的とも評される香りは精油や香水にも利用され、昔は催淫効果があると信じられていたそうです。チューベローズの香りは、夜になると強くなると言われていますが、もちろん昼間も素晴らしい芳香を楽しめます。 夜に強い芳香を放つ特徴から「夜来香(イエライシャン)」という別名をもちますが、実は「夜来香(イエライシャン)」と呼ばれる植物は3つあります。「チューベローズ (Polianthes tuberosa)」、「イランイラン(Cananga odorata)」、「イエライシャ(Telosma cordata)」です。すべて夜になると強い芳香を放つことからこの名前で呼ばれるようになりました。 チューベローズは、すっと伸びた茎の先に縦に連なるように白い花を咲かせる姿が優美で、切り花でも人気があります。一重咲きと八重咲きがあり、花の色は白の他にピンクがあります。花は一輪一輪もぎ取ることができるので、ハワイのレイに使用されている他、湯舟に浮かべてフラワーバスにして楽しむことができます。