チーゼル
- チーゼルは、7月~9月に薄紫色の花を咲かせるマツムシソウ科の背丈の高い大型の二年草。花の後の実に見える開花前は、鋭いトゲ状の総苞に囲まれた楕円形の形をしています。その苞の隙間から薄紫の花が無数に開花します。チーゼルの花の咲き方は独特で、伸びた花柄の先端に花穂をつけ、花の周囲を輪で取り囲むように薄紫色の花が上から開花し、徐々に下に咲き進みます。花は二年草なので開花後に寿命を終えますが、立ち枯れた姿も美しく見ごたえがあります。花後の果実はそのまま乾燥させるとドライフラワーとしても楽しめます。 チーゼルは、化学薬品のなかった時代には薬草(ハーブ)として利用されていましたが、現在は主に園芸や果実をクラフトの材料として利用されています。別名の羅紗掻草(ラシャカキグサ)は、花後の果実を乾燥したものを羅紗(毛織物)を毛羽立てるのに使われていることからです。 チーゼルは二年草で、1年目はロゼット状の葉を形成し、2年目に花茎が立ち上がり、分枝して茎先にたくさんの花が開花します。最終的には背丈が2m前後になる大型の草花で、庭に植えると存在感のあるアクセント的な存在です。 チーゼルは、切り花やドライフラワーとしても流通しています。背丈が高い草花のため、大きなフラワーアレンジの花材に利用されています。花の周囲や花の下、茎には無数の鋭いトゲがあります。素手での取り扱いには注意しましょう。