お花屋さんの定番の花10選と切り花の管理方法
清水ヨシミ
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お花屋さんにある定番の花と魅力、長持ちさせるための切り方や水量などの管理方法をご紹介いたします。
目次
お花屋さんの定番の花10選
バラ
バラの色の種類と花言葉
花色…赤、ピンク、白、黄緑、黄、オレンジ、紫、青、アンティークカラーなど
花言葉…「愛」「美」
▼詳しいバラの情報
バラの魅力
何といっても華やかなバラは、時代が変わっても花屋でトップの人気を誇っています。花束はもちろん、1輪だけでもしっかりと存在感を発揮しますね。 バラの花色は赤、白、ピンク、黄、青、紫、緑、黒など様々で、香りも色や種類によって異なります。
▼バラの色や数ごとの花言葉
ワンポイント
バラの水の吸い上げを良くするには、茎を斜めにカットし、深水に生けましょう。長持ちさせたいときは切花栄養剤もおすすめです。バラの開花期は初夏から秋ですが、切り花は冬場の寒い時期の方が長持ちしやすいです。
ガーベラ
ガーベラの色の種類と花言葉
花色…赤、ピンク、白、緑、黄、オレンジ、紫、複色など
花言葉…「希望」「前進」
▼詳しいガーベラの情報
ガーベラの魅力
ガーベラは、イラストにもよく描かれるかわいらしい見た目で、特に女性から人気があります。ネガティブな花言葉がなく、プレゼントもしやすいですよ。
▼ガーベラの色ごとの花言葉
ガーベラは、よく見かけるミニガーベラだけではなく、八重咲き、スパイダー咲きといわれる細い花弁のもの、10センチ以上もある大輪、パスタのように波打った形の花弁をもつパスタシリーズなど、実は様々な形があります。
▼様々な形のガーベラの写真
ワンポイント
ガーベラは茎が柔らかく腐りやすいため、茎先が潰れないように花バサミで茎に対して直角にまっすぐカットし、茎が2~3センチ浸かる程度の浅めの水に生けましょう。
カーネーション
カーネーションの色の種類と花言葉
花色…赤、ピンク、白、緑、黄色、オレンジ、紫、複色など
花言葉…「無垢で深い愛」
▼詳しいカーネーションの情報
カーネーションの魅力
カーネーションは母の日の印象が強いですが、母の日以外もブーケやアレンジメントを作る際に色味を調整したり、全体のボリュームを出したり、他の花を支えたりと、お花屋さんで活躍しています。発色が良い色が豊富なのに主張しすぎない見た目は、まさしく影の立役者ですね。
近年はニュアンスカラーも多く出回るようになり、そのフリルの多い見た目と相まって、アンティークなイメージも楽しめるようになりました。
▼カーネーションの色ごとの花言葉
ワンポイント
カーネーションは茎が傷みやすいため、茎が数センチ浸かる程度に浅めの水に生けましょう。節の部分で折れやすいものは短めに切って、生ける時に節部分が花瓶の縁にかからないように生けると、折れるのを防ぐ事が出来ます。
トルコキキョウ
トルコキキョウの色の種類と花言葉
花色…紫、ピンク、白、緑、黄、茶、複色など
花言葉…「優美」「すがすがしい美しさ」
▼詳しいトルコキキョウの情報
トルコキキョウの魅力
トルコキキョウは、様々な色や形、大きく華やかな見た目、日持ちが良い、日常から冠婚葬祭までシーンを問わないなどたくさんの長所を持ち、かわいらしいだけではなく様々なシーンで活躍する花です。
バラのような丸い形ですが、はっきりした紫や花弁の縁取りをするようなバイカラーなど、バラにはないカラーバリエーションがあるのも魅力的ですね。 以前は一重で、ピンクや紫、白い花が主流でしたが、近年では華やかな八重咲きが多く出回り、ニュアンスカラーや黒に近い色まで様々な色も増えました。
▼トルコキキョウの色ごとの花言葉
ワンポイント
トルコキキョウは、茎を手で折るか、花バサミで斜めにカットしましょう。通常~やや浅めの水に生けましょう。
▼トルコキキョウの種類、生け方
カラー
カラーの色の種類と花言葉
花色…白、黄色、紫、ピンクなど
花言葉…「乙女のしとやかさ」「清浄」
▼詳しいカラーの情報
カラーの魅力
他にはないスタイリッシュなラインがおしゃれなカラー。カラーというと白のイメージが印象的かもしれませんが、黄色やオレンジ、紫など様々な色があります。
花弁のように見える部分は仏炎苞(ぶつえんほう)という、萼(がく)が変化したもので、中にある白~黄色の棒状のものが肉穂花序(にくすいかじょ)という花が集まったものです。
▼カラーの色ごとの花言葉
ワンポイント
カラーは水の吸い上げが良いので浅めの水に生けましょう。茎が柔らかく裂けやすいので、横にまっすぐカットします。
ユリ
ユリの色の種類と花言葉
花色…白、ピンク、黄、オレンジ、赤、黒など
花言葉…「純粋」「無垢」
▼詳しいユリの情報
ユリの魅力
大きく華やかな立ち姿は美人の歩く姿にも例えられるほど美しいユリの花。見た目だけではなく豊かな甘い香りも魅力のひとつです。夏が旬のユリは切花にしても暑さに強く、下から順に花を咲かせるため長い期間楽しめます。
真っ白なカサブランカをはじめ、ピンク、赤、黄、黒など様々な色があり、八重咲きや反り返るように咲くものなど形も様々です。
▼ユリの色ごとの花言葉
ワンポイント
茎は斜めにカットして、通常~やや少なめの水に生けましょう。花が開いたら、花粉はできるだけ早めに取り除くのがおすすめです。
▼ユリの種類、生け方
ブルースター(ツイーディア )
ブルースターの色の種類と花言葉
花色…青、白、ピンク
花言葉…「幸福な愛」「信じあう心」
▼詳しいブルースターの情報
ブルースターの魅力
ブルースターは、他にはない明るく鮮やかな水色で程良い大きさのため、主役としてはもちろん、どのような花とも合わせやすく、ポイントやアクセントになり他の花を引き立てたりまとめたりする立役者としても活躍します。
ピンクと合わせてかわいく、白と合わせてさわやかに、ビビッドカラーと合わせて鮮やかになど、合わせる花の色によって表情を変えるのも魅力ですね。
ワンポイント
茎をカットすると白い液が出てきます。
そのまま生けると白い液が固まり、導管が詰まってしまい水の吸い上げが悪くなるので、拭き取るか数ミリ潰し、液が流れ出すのを止めましょう。今回はハサミの柄の固い部分で叩くようにして潰しました。
潰したあとは、写真のように液の流出が止まります。潰した時に多少割れてしまっても大丈夫ですよ。通常~やや深めの水に生けましょう。
カスミソウ
カスミソウの色の種類と花言葉
花色…白、薄ピンク
花言葉…「無垢の愛」「感謝」
▼詳しいカスミソウの情報
カスミソウの魅力
長く親しまれているカスミソウは、以前はバラなどの周りに添える使い方が一般的でしたが、近年はカスミソウのみのブーケや、グリーンや小花同士でまとめたブーケも人気が出てきています。
カスミソウはドライフラワーにしやすい花材です。ドライフラワーにすれば長く楽しむことができますね。
ワンポイント
生花のまま飾る場合はやや深めの水に生けましょう。ドライフラワーにする場合は、直射日光が当たらず、風通しの良い所に逆さに吊るします。
アルストロメリア
アルストロメリアの色の種類と花言葉
花色…赤、ピンク、白、黄色、オレンジ、紫など
花言葉…「持続」「エキゾチック」
▼詳しいアルストロメリアの情報
アルストロメリアの魅力
ふんわりとした咲き方のアルストロメリアは、ボリュームや軽やかさを出したアレンジにしたい時にピッタリですね。また、花ごとにカットして小さく分けて生けることもできます。大きめのツボミは開くことが多く、花持ちもいいので、長く楽しむことができますよ。
▼アルストロメリアの色ごとの花言葉
ワンポイント
茎はやや斜めにカットして、通常~やや浅めの水に生けましょう。花ごとに咲き終わるタイミングが違うので、咲き終わった花から取り除くときれいな状態を保てます。
菊(マム)
菊(マム)とは?
花色…白、ピンク、黄緑、黄、オレンジ、赤など
花言葉…「高貴」「高尚」
▼詳しい菊(マム)の情報
菊(マム)の魅力
菊(マム)は日持ちが抜群に良く、形や色の種類が豊富です。古くから親しまれていますが、近年では丸い形のピンポンマムや、ダリアのような咲き方のもの、花弁が細い個性的なものが人気です。アンティークカラーの菊(マム)は秋の花との相性がよく、落ち着いたおしゃれなイメージになるのでおすすめです。
▼菊(マム)の色ごとの花言葉
▼様々な種類の菊(マム)の写真
ワンポイント
茎は手で折るか、花バサミで斜めにカットしましょう。茎が腐りやすいので、やや浅めの水に生けましょう。
切り花の管理方法
はじめに、切花を長持ちさせる共通のポイントと用語をご紹介します。
葉の処理
切花に葉をたくさんつけたままにしていると、葉に水分を取られ花に十分な水が行き渡らないため、半分から下の葉は葉の付け根からカットして取り除きましょう。花瓶の中に入ってしまう葉、花瓶の水に浸かってしまう葉も傷みやすいので取り除きます。
もし葉が多すぎたり大きすぎるなど花とのバランスが悪い場合や、傷んでいる葉、他の花と生けるとき邪魔になる葉は取り除いてしまって構いません。
茎のカットの仕方
花瓶の長さに合わせてカットしましょう。花や花瓶によっても違いますが、メインの花の中心:花瓶の長さ:水の量が等分になるように生けるのが基本の生け方です。
基本的に、茎が固いものは花バサミかフラワーナイフで斜めにカットすると、断面積が大きくなり水の吸い上げが良くなります。茎が柔らかいものは、斜めにカットすると花の重さで茎の先端から潰れ、水の吸い上げが悪くなってしまうので、花バサミで横にまっすぐカットして茎の先端にかかる重さを分散させましょう。
花瓶の水の量
基本的に水の吸い上げが良いもの、茎が柔らかく腐りやすいものは、花瓶に数センチ程度の浅めの水=浅水(あさみず)に生けます。今回ご紹介した花の中で浅水に向くものはガーベラ、カーネーション、カラーです。他にはアリウム(ネギボウズ)やチューリップ、ヒヤシンスのような球根植物などは浅水に生けましょう。
水の吸い上げが悪いものは花瓶にたっぷりの深めの水=深水(ふかみず)に生けましょう。今回ご紹介した花の中で深水に向くものはバラです。他にはアジサイや草花なども、深水の方が水をしっかりと吸い上げることができます。
浅水も深水にも該当しない花は、全体の長さの1/3程度の深さの水に生けましょう。また、他の花に合わせたり花の状態を見て水を吸い上げられていないようであれば、深水にするなど調整をしましょう。
また、夏場は水に浸かった部分の茎が腐りやすくなるため、深水でないとしおれてしまう花以外はできるだけ浅めの水に生けます。30センチ以下の長さのものは数センチ、7~80センチの長いものでも10センチ程茎が浸かる程度の水量にしましょう。
気温が高いと水が汚れやすく、雑菌が繁殖すると茎が腐る原因になってしまうため、どのような水量であってもこまめに水換えをするようにしましょう。
水換え
水換えはできれば毎日するのが理想ですが、難しければ切花用の鮮度保持剤を利用すると雑菌の発生を抑えることができ、花が長持ちしやすくなります。鮮度保持剤をいれても水を取り換えなくていいということではないので、水が濁ってきたらしっかりと水換えをしましょう。
こまめに水を換えるのは少し面倒にも感じますが、花瓶の水を清潔に保つことは花を長持ちさせるためにとても効果的な方法です。
茎の切り戻し
生けて数日経つと、茎の先端から黒くなってきます。
水換えの際や黒くなった時に、黒くなった部分プラス5ミリ~1センチほどカットしましょう。切り口が新しくなり、水の吸い上げがよくなります。茎がヌルヌルしている場合は流水で洗い流しましょう。茎の色が黄みがかり柔らかくなって腐ってしまっていたら、その部分は全部カットしましょう。
切り戻しをして茎が短くなってしまったら、小さな花瓶に生けなおすとまた違った雰囲気を楽しむことができます。
飾る場所
水が温まらないように、直射日光の当たらない、涼しい場所が理想です。花や葉の乾燥を防ぐために、エアコンや扇風機の風が当たらないようにしましょう。
定番の花も品種改良され、次々と新しい色や形のものがお店に並びます。時代に合わせて変化しているのも長く愛されるポイントなのかもしれません。そんな魅力を考えながら、あらためて定番のお花を飾ったり、プレゼントしてみるのもいいですね!
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