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プリムラ|花の季節や種類、夏越し、名前の由来など

プリムラの特徴や花咲く季節、名前の由来、種類、育て方と気になる夏越しや増やし方など、プリムラについて詳しく紹介します。

目次

プリムラとは|特徴や花の季節、名前の由来

プリムラは非常に種類が多く、草丈高く生長するプリムラ・マラコイデスのようなものから、小さく葉の上に鎮座するように花を咲かせるプリムラ・ジュリアンのようなものまであります。プリムラは花色も多様で、白やピンクといった優しい色から黄色やチョコレート色のような渋い色まで揃います。

  • 学名:Primula
  • 科名、属名:サクラソウ科サクラソウ属
  • 分類:多年草(一年草)

プリムラは、北半球を中心に世界中に500種以上が分布するといわれている多年草。日本にも20種類近くが自生しています。本来多年草ですが、夏の高温多湿に弱く夏越しが難しいため、園芸上では一年草として扱われています。

非常に種類が多く、草丈高く生長するプリムラ・マラコイデスのようなものから、小さく葉の上に鎮座するように花を咲かせるプリムラ・ジュリアンのようなものまであります。花色も多様で、白やピンクといった優しい色から黄色やチョコレート色のような渋い色まで揃います。

プリムラの花の季節

プリムラの花の咲く季節は春です。春と一口に言っても早春から初夏までと、品種により大きく幅があります。  プリムラ・ジュリアンやプリムラ・マラコイデスなどは1月~2月に流通し始め、まだ寒い時期から可憐な花を咲かせます。サクラソウやクリンソウなどは、4月~5月頃に開花します。

プリムラの花の季節は、春です。春と一口にいっても早春から初夏までと、品種により大きく幅があります。プリムラ・ジュリアンやプリムラ・マラコイデスなどは12月頃から流通し始め、まだ寒い時期から4月頃まで花を咲かせます。サクラソウやクリンソウなどは、4月~5月頃に開花します。

プリムラの名前の由来

canva プリムラ・マラコイデス

プリムラの学名 Primula は、ラテン語で「最初」を意味する primos が語源となっているといわれています。プリムラが最初に咲く花、つまり春の訪れを教えてくれる花として愛されていたことがわかります。

プリムラの英語の名前

プリムラ・カウスリップ

プリムラの英語の名前は Primrose(プリムローズ)です。厳密にはヨーロッパの北の方に自生するキバナノクリンザクラを指す名前。プリムラ・ジュリアンやプリムラ・マラコイデスと違って、花は大きく開かず、明るい黄色の花を数輪俯くように咲かせます。

Primrose という英名の由来は判然としませんが、英語の prime には初期や春といった意味もあるので、学名と同じく早春に咲くことに関連しているのかもしれません。

プリムラの日本語の名前

2月に咲く花サクラソウ

プリムラの日本名は、サクラソウ(桜草)です。このかわいらしい名前の由来は、日本に自生するサクラソウは、花びらは桜と同じく5枚、花びらの先端には切れ込みが入り、花色はピンクというのが特徴。桜の花を連想させることからサクラソウと名付けられました。

かつては日本にもサクラソウの群生地がたくさんあったそうです。木の上では淡いピンクの桜の花が咲き、足元ではサクラソウがピンク色の花を咲かせる光景は、さぞ美しかっただろうと想像できます。

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こんなにある!プリムラの種類

プリムラ・ジュリアン

学名:Primula×juliae 花期:2月~5月 プリムラ・ジュリアンは、耐寒性が高く、色のバリエーションも豊富で、冬の花壇には欠かせない花です。花の直径は3~4㎝、花茎は短く、香りの良い花を株いっぱいに咲かせます。ジュリアンは花付きがよいのも特徴で、日当たりの良い場所で育てれば、まだ寒い時期から暖かくなるまで花を楽しめます。

  • 学名:Primula×juliae
  • 花期:2月~5月

プリムラ・ジュリアンは、耐寒性が高く、色のバリエーションも豊富で、冬の花壇には欠かせない花です。花の直径は3~4㎝、花茎は短く、香りの良い花を株いっぱいに咲かせます。ジュリアンは花付きがよいのも特徴で、日当たりの良い場所で育てれば、まだ寒い時期から暖かくなるまで花を楽しめます。

プリムラ・オブコニカ

学名:Primula obconica 花期:2月~5月 プリムラ・オブコニカは、葉の間から伸びた花茎の先にマラコイデスよりも大輪の花を毬のように集合させて咲かせます。花色は赤、ピンク、白、オレンジ、紫、またそれらの覆輪などがあります。  オブコニカは、葉や茎を折った時に出る物質で肌がかぶれる人もいます。植え替えや手入れの際は手袋を着用するようにしましょう。

  • 学名:Primula obconica
  • 花期:2月~5月

プリムラ・オブコニカは、葉の間から伸びた花茎の先にマラコイデスよりも大輪の花を毬のように集合させて咲かせます。花色は赤、ピンク、白、オレンジ、紫、またそれらの覆輪などがあります。

オブコニカは、葉や茎を折った時に出る物質で肌がかぶれる人もいます。植え替えや手入れの際は手袋を着用するようにしましょう。

 

プリムラ・プリカント  プリムラ・オブコニカの系統の新しい品種のプリムラでアンティークカラーの花色です。最大の特徴は、肌の弱い方がかぶれる原因の「プリミン」という成分カットして作られています。

プリムラ・プリカント

プリムラ・プリカントは、オブコニカ系統の新しい品種のプリムラでアンティークカラーの花色が魅力。最大の特徴は、肌の弱い方がかぶれる原因の「プリミン」という成分をカットして作られていることです。

プリムラ・マラコイデス

canva プリムラ・マラコイデス

  • 学名:Primula malacoides
  • 花期:2月~5月

プリムラ・マラコイデスは、花茎が長いタイプのプリムラです。真直ぐに伸びた華奢な花茎の先に、小花を毬のように集合させて咲かせます。春らしい優しいピンクや白が人気です。

プリムラ・ポリアンサ

学名:Primula×polyantha 花期:2月~5月 プリムラ・ポリアンサは、冬のまだ寒いうちから明るい色の花を咲かせてくれる可愛らしい花です。花の直径は5㎝~10㎝、花色は白、黄色、オレンジ、ピンク、赤、紫等バリエーション豊富です。

プリムラ・ポリアンサ’ディスカバリング・ストライプス’

  • 学名:Primula×polyantha
  • 花期:2月~5月

プリムラ・ポリアンサは、冬のまだ寒いうちから明るい色の花を咲かせてくれるかわいらしい花です。花の直径は5㎝~10㎝、花色は白、黄色、オレンジ、ピンク、赤、紫等バリエーション豊富です。

カウスリップ(プリムラ・べリス)

プリムラ(カウスリップ)

  • 学名:Primula veris
  • 花期:4月~5月

カウスリップは、ヨーロッパに自生するプリムラで、和名はキバナノクリンザクラです。花は薄い黄色で、ジュリアンやポリアンサのように平たく開かず、ベル型の花を俯くように咲かせます。花の形状が鍵の束のようにも見えるので、ドイツでは「鍵の花」という別名もあるそうです。

プリムラ・ビアリー

プリムラ・ビアリー 花言葉

  • 学名:Primula vialii
  • 花期:3月~7月

プリムラ・ビアリーは、円錐形の花が個性的なプリムラ。赤とピンクの花色が鮮やかで、花期が3月~7月と長いので、花壇を賑やかに彩ってくれる花です。

サクラソウ

サクラソウ育て方

  • 学名:Primula sieboldii
  • 花期:4月~5月

サクラソウは、日本に自生するプリムラの仲間。ヨーロッパで改良されたプリムラと区別するためにニホンサクラソウと呼ばれることもあります。サクラソウの人気は古く、江戸時代から盛んに品種改良が行われてきたほど。現在でも愛好家が多く、春になると各地でサクラソウの展覧会が行われます。

クリンソウ

クリンソウ

  • 学名:Primula japonica
  • 花期:5月~7月

クリンソウは、日本に自生するプリムラの仲間です。山野や川の近く、湿地などを好んで自生します。花は、360度ぐるっと輪のようになって、下方から段状に咲きます。花色は、他に白や薄いピンクなどもあります。種子で増えます

プリムラ・アラカルト

  • 学名:Primula
  • 花期:11月~4月

プリムラ・アラカルトは昨今人気の園芸品種です。従来のプリムラよりも花期が長く、耐寒性が強いので、晩秋から春まで楽しめます。花茎が伸びるタイプなので、葉と花が接近しているプリムラに比べて、水やりの時に花が痛みません。

プリムラ・シネンシス

  • 学名:Primula praenitens
  • 花期:3月~4月

プリムラ・シネンシスは小さく控えめな花が可憐でかわいらしい、プリムラの1種です。野草のような趣きが魅力です。耐寒性が強いので屋外で越冬しますが、夏の高温多湿に弱いのが特徴です。

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プリムラの育て方

プリムラの育て方

置き場所、用土

日当たりと水はけが良く、肥沃な土壌を好みます。ポリアンサやジュリアンのような耐寒性の強い品種は霜の当たらない場所であれば、戸外で越冬可能です。

オブコニカのような寒さに弱い品種は、室内の日当たりの良い窓辺で管理し、春になったら戸外に出すようにしましょう。

水やり

表土が乾いたら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと行います。開花中は水切れに弱いので、水を切らさないように注意しましょう。冬季の水やりは午前中に行います。花茎が短いタイプは、花を傷めないよう、花に水がかからないように気をつけてください。

肥料

花数が減ってきたり、葉の色が薄くなってきたら、定められた適量にしたがって液体肥料を与えます。

病害虫とその対処法

アブラムシやナメクジの被害にあうことがあります。見つけ次第捕殺するか、薬剤を散布します。

長くたくさん咲かせるコツ

プリムラを長くたくさん楽しむコツは、日当たりと風通しの良い場所で管理すること、適切に肥料を与えることです。

さらにもう一手間かけるなら、こまめに花がら摘みを行いましょう。プリムラは花が終わると種子を作ろうとします。咲き終わった花をこまめに摘み取ることで、余計な栄養を使わずに済むので、次の開花を促すことができます。ジュリアンの花はとても香りがよいので、花がら摘みをするたびに優しい香りを楽しめます。香りを楽しみながら続ける作業をすることが、花がら摘みを楽しむコツです。

注意すること

上手に咲かせて楽しむために注意することは、霜除けです。霜に当たると花や葉が腐ってしまうだけでなく、根が傷んでしまうと株が枯死してしまいます。霜が降りる地域では軒下で管理するなどして、霜が当たらないように注意してください。

プリムラの夏越し

プリムラは耐寒性は強いのですが、暑さに弱く夏を越せないので、園芸的には一年草として扱われています。そんなプリムラですが、上手に管理すれば夏越しすることもできます。  プリムラの夏越しは、風通しの良い半日陰で管理します。夏になる前、6月くらいまでに新しい土に植え替えておきます。夏の間は直射日光を避けて、表土が乾いたら水やりを行います。秋になって気温が下がったら、日当たりの良い場所に移動させます。

プリムラは耐暑性が弱いため園芸的には一年草として扱われていますが、上手に管理すれば夏越しすることもできます。夏越しさせるなら、風通しが良く、下からの照り返しを避けられるような半日陰で管理することが大切。

夏の間の株への負担を減らすため、6月くらいまでに新しい土に植え替えておきましょう。夏の間は直射日光を避けて、できるだけ涼しい管理し、表土が乾いたら水やりします。水やり過多は、根に負担をかけるので注意してください。秋になって気温が下がり、涼しい風がふくようになったら日当たりの良い場所に移動させましょう。

プリムラの増やし方

品種にもよりますが、プリムラは株分けか種まきで増やします。

株分け

ポリアンサやジュリアンは、夏越しができれば子株ができることがあります。9月~10月に株の脇に子株ができていたら、根ごと分けて、1株ごとに新しい鉢に植え替えます。植え替え後はたっぷりと水やりをし、日当たりの良い場所で管理します。株分けは手で自然に分けるか、難しければ清潔なハサミで切り分けるようにしましょう。

種まき

サクラソウやクリンソウのような日本に自生している種類は、こぼれ種でも増えるので種からでも育てられます。

5月~6月にとりまきした種は、翌春に発芽します。発芽から本葉が4枚以上になったら、夏の暑い時期を避けて鉢に植え付けましょう。株が生長するまでは明るい半日陰で水を切らさないように管理してください。うまくいけば翌年の春には花が咲きます。

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プリムラはまだ寒い季節から花壇や鉢植えで家の周りを賑やかにしてくれる、春の訪れを知らせてくれる花。かわいらしいプリムラに詳しくなって、もっと上手に育ててみましょう。

 

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