ムスカリの球根の水耕栽培。上手な育て方と花を咲かせるコツ
山田智美
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ムスカリは春に小さな花を咲かせるかわいらしい球根植物。水耕栽培で育てることができるのでインテリアとしてもおすすめです。ムスカリの球根を水耕栽培で上手に育てる方法やコツ、植える時期、失敗しないポイント、花が終わってからのことなど、詳しくお話します。
目次
ムスカリの球根の水耕栽培とは
ムスカリの球根の水耕栽培とは、土を使用せずに水だけで球根を育てて楽しむこと。ムスカリの球根は、水だけでもちゃんと花を咲かせるので水耕栽培という楽しみ方が可能です。
ガラス瓶で育てると、水の中で根が生長していく様子を見ることができるのも楽しみのひとつです。
ムスカリとは
ムスカリは、キジカクシ科の球根植物。2月~3月頃にブドウを逆さにしたようなかわいらしい花を咲かせます。花色は、紫、ピンク、白など。草丈が低く場所をとらない育てやすさに加えて、香りが良いのも魅力です。
ムスカリの球根が水耕栽培できる仕組み
ムスカリは、生長に必要な栄養を球根の中に蓄えています。土から栄養を吸収しなくても、水耕栽培で花を咲かせることができるのはこのためです。
ムスカリだけでなく、球根植物は水だけで花を咲かせるものや、土も水も無くても花を咲かせるものなどがあります。
ムスカリの球根の水耕栽培を始める時期
ムスカリの球根の水耕栽培を始める時期は11月~12月がおすすめです。
ムスカリの球根は、9月後半~11月頃に生花店や園芸店、ホームセンターの店頭に並びます。春に開花するムスカリの球根は、冬の寒さを経験しないと芽が出ません。購入したら紙袋などに入れて冷蔵庫に1~2か月入れておきます。冷蔵庫のなかで寒さを経験することによって球根は発芽の準備を始めます。
この時、ビニール袋ではなく紙袋や封筒など通気性の良いものに入れるようにしてください。蒸れてカビが生えてしまったら台無しです。
ムスカリの球根の水耕栽培|上手な育て方
ムスカリの球根の上手な選び方
ムスカリの球根は、ハリがあって、傷がなく、カビの生えていないものを選びましょう。手で触ってふかふかしているようなものや、球根下部の発根部分の色が悪いものは避けます。きれいな花を楽しむためにも健康な球根選びは大切です。
ムスカリの球根の水耕栽培の手順
- ガラス瓶など、水が漏れない器を用意する
- 器の中に球根の発根部が下になるように並べる
- 球根が水に浸からない程度に浅く水を張る
- 暗くて寒い場所に置く
- 週に1度くらいのペースで水替えをする
- 1か月ほど経って、球根の先から芽が出てきたら日当たりの良い窓辺に移動させる
- 発芽から1~2か月程度で開花
ムスカリの球根の水耕栽培のコツ
水の量は少なめに
球根が水に浸かるとカビが生えたり腐ってしまったりと、花が咲かない原因となります。発根部のみが水に触れる程度の水量で管理しましょう。発根したら、根の先が水に触れる程度の水量で十分です。
ヌルヌルしていたら球根も洗う
水耕栽培の水を替えるタイミングで球根を触ってみて、ヌルヌルしているようであれば、球根も洗いましょう。ヌルヌルはバクテリアが発生している証拠。水替えのたびに器も洗うようにすると、より清潔に保てます。
器の選び方
あまり大きな器を選ぶと、球根が中で転がってしまうかもしれません。転がって水に浸かったところから傷んでしまう心配があります。ちょうどよく納まるようなサイズを選びましょう。
発芽するまでは暗くて寒い場所で管理
本来球根は、冬の寒くて暗い土の中でじっと春を待っているもの。水耕栽培でも自然に近い環境を作ってあげた方が発芽しやすくなります。発芽するまでは、暖房が効いていない暗い場所で管理しましょう。
気を付けたい!失敗しないポイント
ムスカリの球根の水耕栽培で、花が咲かなかったとか、葉だけが伸びてしまったという失敗談を聞きます。
失敗しないように育てるポイントは3つ。
- 発芽までは暗いところで寒さを経験させる
- 発芽したらしっかりと日光に当てる
- 水は、足すのではなく全部すてて取り替える
ムスカリは寒さを経験しないとうまく生長しません。さらに、発芽してから日光が足りないと葉ばかりが伸びてしまって、花芽がつかなかったり、開花せずに終わってしまうことがあります。
水も減った分を足すのではなく、古い水を捨てて新しい水に交換しないと、水が腐り球根が傷んでしまいます。
3つのポイントに気を付けて、上手にムスカリを育ててください。
ペットボトルでもできる!ムスカリの球根の水耕栽培
ムスカリの球根の水耕栽培は、ペットボトルでもできます。ペットボトルで球根の水耕栽培をする利点は、ちょっとした工作で球根用ベースのようにできるというところ。
ペットボトルを適当なサイズに切って、飲み口の部分を逆さにはめ込めば、球根が水に浸からず、根を伸ばせるようになります。お子さんと一緒に楽しめそうなアイデアです。
ムスカリの球根の水耕栽培|花を咲かせるコツ
ムスカリの球根の花を咲かせるコツは、発芽したらしっかりと日光に当てること。光合成に必要な日光と水を絶やさないようにします。明るい窓辺に置いておけば、発芽から1~2か月程度で花を楽しめるようになります。
ムスカリの球根の水耕栽培|花が終わったら
水耕栽培のムスカリの花が終わったら、花茎を根元から切り葉だけを残した状態で、土に植え替えてあげましょう。しっかり光合成をさせて球根に栄養を蓄えさせることによって、翌年も花を楽しめることもあります。
水耕栽培のムスカリの花が終わったら、花茎を根元から切り葉だけを残した状態で、分球している小さな球根は取り除き、土に植え替えてあげましょう。しっかり光合成をさせて球根に栄養を蓄えさせることによって、翌年も花を楽しめることもあります。必ず咲くとは言えませんが来年以降もムスカリの花を楽しむために、実験気分でひと手間かけてみませんか。
▼こちらで詳しく紹介しています。
小さなブドウのような花を咲かせるムスカリ。香りが良く、つぼみはツクシのようなかわいらしさです。水耕栽培で育てれば、庭植えのムスカリよりも少し早く花を楽しめます。
秋は球根の植え付けが楽しい季節。ムスカリの球根を水耕栽培で育てて、次の春の楽しみを増やしてみませんか。
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