コンパニオンプランツで病害虫から野菜を守ろう!秋冬野菜編

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秋冬野菜の植え付けの季節がやってきました。今年の計画をたてながら、前回よりもう一段階レベルアップしたいと思いませんか?

また、家庭菜園を経験した方なら病害虫に悩まされた経験があるのではないでしょうか。新芽にアブラムシがびっしりついていたり、葉が丸ごと食べられていたり、病気になってしまったり…そのせいで、もう二度と家庭菜園をしたくないと思っているのでは?

そんなあなたに病害虫に負けない栽培方法の一つ「コンパニオンプランツ」についてご紹介します。

目次

コンパニオンプランツとは

秋冬野菜のコパニオンプランツ

コンパニオンプランツのおとり植物って?

コンパニオンプランツの忌避植物って?

コンパニオンプランツの代表格〜ねぎ

コンパニオンプランツとは

簡単に説明すると、一緒に植えると互いに良い影響を与え合う植物同士のことを意味します。

簡単に説明すると、一緒に植えると互いに良い影響を与え合う植物同士のことを意味します。

コンパニオンプランツの4つの効果

1. 病害虫忌避(バンカープランツ、忌避植物、おとり作物)

病害虫被害を押さえる効果が期待できます。ネギ類やパセリ・セロリ、ハーブ類のような匂いの強い野菜で害虫を遠ざけます。

2. 結実促進

マリーゴールド、ナスタチウム、ボリジ、カモマイルなどを植えると、受粉を助けてくれるハチやアブなどを集めることができます。スイカやズッキーニなどの受粉が結実に欠かせない作物の良い助けになってくれます。

3. 病害予防(対抗植物)

ネギ類やマリーゴールドの根には、病害を防いだり、減らしたりする働きがあります。特にマリーゴールドは、ネコブセンチュウ等に対する殺虫効果、作物に対する病害の抑制にも効果があると考えられているため、一緒に植えたり緑肥として土にすき込むのに使用される植物です。

4. 相互作用(アレロパシー)

肥料がたくさん必要な野菜は、肥料をそれほど必要としない野菜の余分な肥料分を吸収してくれます。また、日照を多く必要とする野菜の根元に、日陰でも育つ野菜を植え付けることで、お互いを補うことができます。

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秋冬野菜のコパニオンプランツ

このように生育が促進されたり、病害虫を防ぐことができる性質を用いてコンパニオンプランツは栽培されます。主にハーブ類と野菜を組み合わせて栽培されることが多いのですが、化学的に証明されていないため根拠は経験からくるものがほとんどです。

しかし、実際に育ててみるとお互いの生育に良い効果が出ることから、コンパニオンといわれている植物と野菜を一緒に育てる価値はあります!

続いて秋冬野菜に適していると考えられているコンパニオンプランツについてご紹介します。

ブロッコリーのコンパニオンプランツ〜ネギ類

ブロッコリーはアブラナ科の野菜です。害虫はアオムシやヨトウムシ、コナガなどにねらわれ、排水性が悪いと軟腐病や黒腐病にかかりやすくなります。一方のネギはコンパニオンプランツの代表格。様々な植物の生育に有益に働きます。ネギの根についている微生物がブロッコリーの病気の発生を抑え、ネギ類の独特の臭いにより害虫も防いでくれる効果が期待できます。

 

キャベツのコンパニオンプランツ〜パクチー(コリアンダー)

代表的な秋冬野菜はアブラナ科の野菜のオンパレードです。キャベツもアブラナ科の野菜のため、コナガなどの害虫が好んで食害します。独特のにおいのあるパクチー(コリアンダー)は、キャベツの害虫であるコナガやアブラムシなどを遠ざけるようです。

 

いちごのコンパニオンプランツ〜にんにく

いちごは灰色かび病、うどんこ病になりやすく、害虫はアブラムシが寄り付きます。にんにくは植物のほぼ全般と相性が良いため、優秀なコンパニオンプランツの代表格ともいえます。にんにくの強い臭いのもとである香り成分アリシンが、アブラムシやネキリムシなどの害虫を遠ざけるだけでなく、イチゴやウリ科の野菜と混植することで病気も防ぐ効果が期待できます。
植物全般と相性の良いにんにくですが、マメ科の植物やキャベツと混植させると生育が悪くなると言われているため、にんにくを育てた後同じ場所に植え付けるのことも避けたほうが良いでしょう。

 

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コンパニオンプランツのおとり作物って?

おとり作物とは、病気のもととなる病原菌を自らに寄せ付ける性質があるにもかかわらず、病原菌が増えないように抑えることができる作物です。

おとり作物とは、病気のもととなる病原菌を自らに寄せ付ける性質があるにもかかわらず、病原菌が増えないように抑えることができる作物です。この他にも、害虫の発生を監視するために育てられたり、害虫をおびき寄せるために育てられる作物のことです。今回はその中でも病気対策にスポットを当ててご紹介します。

病原菌の「根こぶ病」とおとり作物の「大根」の関係

病原菌が増えないように育てる野菜…?具体的にどんな病原菌にどんな種類のおとり作物が効果があるのかご紹介します。

病原菌〜根こぶ病

アブラナ科植物にのみ発生する土壌病害「根こぶ病」は、根の表面に凸凹とこぶのようなものが作られるため、根の機能が低下して枯れていく病気です。土の中で根こぶ病の病原体は休眠胞子の状態で4年以上生存するといわれていることから、排除することが難しい土壌病害といわれています。

おとり作物〜大根

この根こぶ病に対抗するおとり作物として有名なのが大根なんです。

大根をはじめラディッシュなどのダイコン類は根こぶ病の抵抗性が高く、根こぶ病に感染しても発病することがありません。そのため、大根を根こぶ病の病原体のおとり作物として植え付けることで、土壌中の根こぶ病の発生確率を減少させることができます。

例えていうならば、おとり作物である大根と病原菌の根こぶ病が結婚しても病原菌の赤ちゃんは生まれず、元気に生育した大根だけが収穫できるため、病原菌の数が減っていく仕組みです。

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コンパニオンプランツの忌避(きひ)植物って?

害虫には植物の香りで虫を寄せ付けないようにする忌避(きひ)植物というものがあります。この代表的な組み合わせが、アブラナ科植物とキク科・セリ科の植物の組み合わせです。

アブラナ科とキク科・セリ科の組み合わせ

キャベツなどのアブラナ科野菜を好む害虫モンシロチョウやコナガをキク科やセリ科野菜の特有の香りで成虫を遠ざけ、卵を産みつけないように忌避(きひ)します。

 

セリ科のニンジンとアブラナ科の大根

ニンジンやパセリなどセリ科の植物が大好物の害虫はキアゲハの幼虫です。この幼虫が1匹いるだけで、葉が食害を受けて丸裸にされてしまいます。そうならないために、アブラナ科のカブや大根を一緒に植えることでキアゲハがあまり寄り付かなくなります。  反対にアブラナ科野菜のカブや大根によくいる害虫アオムシやコナガは、ニンジンやパセリなどを一緒に植えることで寄り付かなくなるのです。  虫は本当に不思議です。確かにニンジンやパセリを食べているアオムシを見たことはありませんから、意外に害虫といわれる虫たちは好みがうるさいのかもしれませんね。

ニンジンやパセリなどセリ科の植物が大好物の害虫はキアゲハの幼虫です。この幼虫が1匹いるだけで、葉が食害を受けて丸裸にされてしまいます。そうならないために、アブラナ科のカブや大根を一緒に植えることでキアゲハがあまり寄り付かなくなります。

反対にアブラナ科野菜のカブや大根によくいる害虫アオムシやコナガは、ニンジンやパセリなどを一緒に植えることで寄り付かなくなるのです。

虫は本当に不思議です。確かにニンジンやパセリを食べているアオムシを見たことはありませんから、意外に害虫といわれる虫たちは好みがうるさいのかもしれませんね。

 

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コンパニオンプランツの代表格〜ねぎ

ねぎには独特な香りが特徴的な「アリシン」と呼ばれる物質と、土中の病原菌に相反する「拮抗(きっこう)微生物」が寄生しており、この「拮抗拮抗(きっこう)微生物」が、病原菌に対抗する「抗菌物質」を作っているといわれています。  このねぎの「アリシン」と「抗菌物質」により、ウリ科に多いつる割れ病などの病原菌を防ぐことができるといわれています。

ねぎには独特な香りが特徴的な「アリシン」と呼ばれる物質と、土中の病原菌に相反する「拮抗(きっこう)微生物」が寄生しており、この「拮抗拮抗(きっこう)微生物」が、病原菌に対抗する「抗菌物質」を作っているといわれています。

このねぎの「アリシン」と「抗菌物質」により、ウリ科に多いつる割れ病などの病原菌を防ぐことができるといわれています。

ねぎと相性の良い野菜

ねぎと相性が良いといわれている野菜はとても多いんです。

 

いかがでしたか?

秋冬野菜の代表的な作物とコンパニオンプランツを一緒に育てて、昨年の作物の生育状態と比較をしてみてください。

また、コンパニオンプランツの作物をプラスして育てることで、お料理のメニューに幅が出来そうですね。

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