- カマツカは、バラ科の落葉低木。日本の山林に自生していて、身近な場所で見られます。通常1~5m程度、幹や枝も細く、華奢な印象の木です。5m以上になることもあるといいますが、あまり大きくなものは見かけません。小ぶりで柔らかい印象から、庭木としても盆栽でも人気のある木です。 カマツカの花が咲くのは、4月~6月。花色は白で、花びらは5枚、直径1cm足らずのウメに似た小花を集合させて咲かせます。秋には、長さ1cm程度の真赤なたまご型の果実を、枝からぶら下げるように実らせます。長枝と短枝があり、長枝の葉は互生し、短枝の葉は3枚が扇のように広がって展開され、花は短枝に咲きます。同じ木の中で枝によって葉の付き方が違うというおもしろい特徴を持っています。また、カマツカは変異が多く、葉や葉柄に毛があるものなどもあります。 カマツカという名前は、木材にすると非常に硬くて丈夫なことから、鎌の柄に使用されたことに由来します。同じように、木材が牛の鼻輪に利用されたことからウシコロシという別名もあります。華奢な幹と枝で、真白な小花を咲かせる木には不似合いと言いたくなるような、力強い名前です。