ホトケノザ
- ホトケノザは、シソ科オドリコソウ属の越年草。日本に自生する在来種の越年草で、一般には野草として扱われています。田んぼや畑、畔、道路脇など、身近な場所で見かけます。子供のころに蜜を吸って遊んだ記憶がある方もいるのではないでしょうか。 ホトケノザという名前は、葉のフォルムが仏様が座る蓮座のように見えるところから「仏の座」と呼ばれるようになったというのが由来です。他にも葉が段状につくことから「サンガイクサ(三階草)」という別名も持ちます。非常に強健で痩せ地でも育ちますが、肥沃な土壌のほうが花付きや、葉の色つやが良くなります。花は、シソ科特有の唇形花(しんけいか)で、昆虫が蜜を求めて下の花びらに乗ると、花が開く仕組みになっています。 ホトケノザは、秋に芽吹き、春に開花して、夏には枯れていく越年草です。環境が合えば、秋でも冬でも花茎を伸ばし、赤いつぼみを付けています。ホトケノザは、閉鎖花を付けるという特徴があります。閉鎖花とは、花を咲かせずにつぼみの状態で、授粉を済ませること。花を咲かせる環境が整っていない季節でも種子を作る、ホトケノザの知恵です。 タンポポのように遠くまで種子を飛ばす手段は持っていないので、種にエライオソームという糖質をまとわせ、甘いものが好きな蟻に運んでもらうという方法と、こぼれ種で増えるという地味な方法を取っています。どちらにせよ、あまり遠くまで種は旅立っていきません。春の野原で、ホトケノザが群生している姿を見かけるのは、こういった理由からのようです。