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「LOVEGREEN編集部」が監修している植物|植物図鑑

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LOVEGREEN編集部アカウントです。編集部のスタッフが監修をしています。

キジムシロ

  • キジムシロは、バラ科キジムシロ属の耐寒性多年草。北海道から九州の日当たりの良い山野、林、草原などに分布しています。葉が放射状に展開する株の様子をキジが休むムシロに例えたことにちなみます。 ロゼット状に葉を出し、春から初夏に株元から花茎を立ち上げ、イチゴの花に似た黄色い小花が開花します。葉は奇数羽状複葉で、5~9枚程度の小葉で構成され、小葉の枚数は同じ株でも様々です。 キジムシロ属の中でも日本に自生する種類なので、比較的夏の暑さにも耐え、丈夫です。大株になると多くの茎が立ち上がり、たくさんの花が開花します。茎は四方八方に広がり、周囲の草花を圧迫することなく、黄色い無数の小花は庭や花壇を明るい雰囲気にしてくれます。

ムシトリスミレ

  • ムシトリスミレは、タヌキモ科ムシトリスミレ属の多年草であり、食虫植物の仲間です。スミレのような小ぶりで可憐な花を咲かせること、食虫植物であることからムシトリスミレと名付けられていますが、スミレの仲間ではありません。 ムシトリスミレは、表面に線毛が密生している3~8cmの葉をロゼットに広げ、そこから粘液を出します。この粘液で虫を捕まえて、さらに消化液を出して溶かして、栄養を吸収します。捕獲のための粘液と栄養を吸収するための消化液の2種類を出しているという仕組みです。ムシトリスミレの花が咲くのは早春から夏、10~15cmの細い花茎を伸ばし、その先に2~3cmの花を1つ咲かせます。花のフォルムは後ろに突き出した筒状、色は白、ピンク、紫などで、スミレに似ています。 ムシトリスミレ属は約50種ほどがあり、多くは北半球と南アメリカ西部に分布しています。日本にもムシトリスミレとコウシンソウという仲間の2種が自生しています。特にコウシンソウは自生地が限られていて、数も減少傾向にあるので、保護していきたい日本固有種です。

ウグイスカグラ(鶯神楽)

  • ウグイスカグラ(鶯神楽)は、スイカズラ科の落葉低木。四国、本州、北海道の山野に自生し、庭木や公園樹としても植栽されています。名前の由来は、ウグイスがさえずり始めるころが開花時期で、ウグイスが隠れられるほど枝葉が多く出ることから「ウグイスガクレ」になり、それが「ウグイスカグラ」になったとの説がありますが、ほかにも諸説あります。 ウグイスカグラ(鶯神楽)の樹高は1~3mほどで、緑の葉の縁はうっすらと赤みを帯び、春になるとラッパのような形をした小さな花が枝一面に開花します。花色はピンクのほか、白花の種類もあります。 小さな花なので目立ちませんが、楚々として可愛らしい花です。花の開花後、初夏に楕円形の小さな実がなり、グリーン色から徐々に赤く色づきます。赤く色づいた実は甘みがあり生食できます。

ニオイスミレ

  • ニオイスミレは、スミレ科スミレ属の多年草です。名前のとおり花には芳香があります。スミレ属は主に北半球に多く分布し、中でも日本は60種ものスミレが自生しているスミレ王国ですが、残念ながらニオイスミレは自生していません。ニオイスミレは、ヨーロッパ南部に自生していたものが、芳香や花のかわいらしさから多くの人に愛され、ヨーロッパ全域に広まったといわれています。古代ギリシャではアテネの紋章にされていたとか、ローマ時代には貴族たちが花を入浴に用いたり、冠にしたり、酒宴の際には杯に浮かべたりしたなどという話も残っています。 ニオイスミレは、他のスミレと同じように明るい半日陰を好む多年草で、地下茎で増えて広がっていきます。落葉樹の下のような、冬から春は日当たりが良く、夏は木漏れ日が当たるような場所に植え付けると群生します。バラとの相性が良く、バラの足元を彩るグランドカバーとして好まれます。葉は丸みを帯びたスペード型で、花色は紫の他に白や、ピンク、黄色など豊富です。 英名の sweet violet は、この花の甘い香りに由来します。種小名の odorata も、ラテン語で香りが良いことを示す言葉です。和名のニオイスミレも香りの良い花を咲かせることから名付けられました。英名、学名、和名すべて、この花の香りの良さに由来しています。香りが魅力の花ですが、現在ニオイスミレから作られる精油というものはほとんど流通していません。この花から精油を抽出するには大量の花が必要になることと、安価な合成香料が多く作られるようになったことが理由のようです。時々見かけるバイオレットリーフの精油というのは、スミレの葉から抽出された精油なので、花のような甘い香りとは異なります。 ニオイスミレの花は、エディブルフラワーとして生のままサラダに、砂糖漬けにしてお菓子に、乾燥させてハーブティーにして楽しまれます。ただし食用にするのは、無農薬で育てたもの、食用として販売されているものにしましょう。

ワトソニア(ヒオウギズイセン)

  • ワトソニアは、アヤメ科ワトソニア属の多年草です。南アフリカ原産で、多くは山地、一部は平地、草原、湿地に自生しています。 ワトソニアは、秋に植えて初夏に花が咲く球根植物で、常緑種と葉が枯れて休眠する種類があります。葉は剣のようなフォルムで、茎は直立し、分枝するものとしないものがあり、真直ぐに伸びた茎に縦に連ねるようにラッパ状の花をたくさん咲かせます。グラジオラスを小さくしたような草姿ですが、花の基部が円柱状で細く苞があり、途中からふっくらとふくらみを持っているところが異なります。白花を咲かせるアーデルネイや、ピンクの花のボルボニカ、紫がかったピンクの花のピラミダタなどの品種、さらに交配種が多く作出されており、白、ピンク、オレンジ、赤、紫など、豊富な花色が魅力です。園芸品種の中には芳香を持つ品種や、草丈40cm程度の矮性種もあります。 Watsonia という属名は、18世紀のイギリスの植物学者ウィリアム・ワトソン卿の名前に由来します。和名のヒオウギズイセンは、剣のような葉のフォルムがヒオウギという植物に似ていることに由来しています。ラッパのようなフォルムの花を咲かせることから、ラッパユリという意味の Bugle lily という英名があります。

カノコユリ

  • カノコユリは、ユリ科ユリ属の球根植物。日本の四国、九州のほか、台湾、中国の一部地域に分布している多年草です。 カノコユリは、海岸近くの崖などの斜面に自生しています。地下に鱗茎を持ち、草丈50~150cm程度、葉は先の尖った被針形で、光沢のあるグリーンに縦に筋が入っています。花が咲くのは、他のユリよりも少し遅めの7月後半~8月、花色は淡いピンクから濃いピンク、花びらの基部から外側に向かって濃い赤の斑点が広がるのが特徴です。まれに白花を咲かせるものもあります。うつむくように下向きに花を付け、咲き進むに従って花びらは後ろに反り返ります。カノコユリという和名の由来は、花びらに鹿の子絞りのような模様とわずかな突起があることにちなんでいます。 シーボルトによってヨーロッパに紹介され、花の美しさが絶賛されました。学名の種小名である speciosum は「美しい」という意味のラテン語に由来します。日本からヨーロッパに紹介されたユリは、このカノコユリだけでなく、ヤマユリやテッポウユリ、スカシユリ、ササユリなど、どれも美しさを評価され、多くの園芸品種の親となっています。 カノコユリは、日本国内での自生地が限られており、絶滅危惧種に指定されているユリです。

タチツボスミレ

  • タチツボスミレは、早春から咲き始める淡い紫色のスミレです。明るい半日陰から日当たりの良い場所を好み、自生しています。道路の脇、田畑の畔、公園、駐車場、空き地など、身近な場所で見かけます。関東では、まだ寒い3月の上旬から花が咲き始めます。他の植物の芽吹き前に姿を現す、かわいらしいスミレです。 草丈低く、葉はスペード型、花は淡い紫色で直径1~2cm程度と小ぶりです。有形種のスミレで、伸ばした茎の葉の脇から花を咲かせます。タチツボスミレのツボとは、坪つまり庭のことで、庭で茎を立ち上げて咲く姿に由来しているそうです。ただし、咲き始めのタチツボスミレはとても小さく、茎が立ち上がっているようには見えません。咲き進んでから確認するとわかりやすいのではないでしょうか。同じ理由で有茎種であることも、咲き進んでからの方が確認が容易です。

パニカム

  • パニカムは、イネ科キビ属の多年草です。北アメリカ原産、草原地に自生している植物で、乾燥に強く非常に強健です。世界中で緑化に使用されたり、牧草として育てられるほか、草姿の美しさから園芸品種も作出されています。最近ではバイオエタノールの原料として利用されているそうです。 パニカムは、暖かい地域を好む多年草で、細い葉を放射状に伸ばし、1~1.5mまで大きくなります。また、地中にしっかりと根を張って生育するので、数年で縦にも横にも大きな株になります。学名の種小名にある virgatum は、放射状や細いといった意味を持つラテン語で、パニカムの草姿に由来します。夏に伸びてくる穂は風に揺れる様子が軽やかで、秋にそのままドライフラワーになっていくので、夏とは違う美しさを観賞できます。

ヤマユリ

  • ヤマユリは、ユリ科ユリ属の球根植物。日本原産で、本州の山林や斜面、草原に自生しており、香りが良く美しい花を咲かせることから、たくさんの園芸種の親となったユリです。 ヤマユリは、草丈は1~2m程度、葉は細長く先がとがった狭被針型で、色は濃いグリーン、縦に線が入っています。花径20~25cmの大きな花を横向きに咲かせ、6枚の花びらを放射状に開き、先は反り返ります。花色は白、中心から外側に向かって黄色の帯状の線があり、赤から紫褐色の斑点が入ります。 ヤマユリは、花の大きさ、美しさ、香りの良さから、日本だけでなく、ヨーロッパでも注目され、人気の花となりました。英名の Golden-rayed lily は、金色に輝くユリという意味で、花の黄色の黄色の帯状の線から命名されました。また、カサブランカをはじめとするオリエンタルハイブリッドという園芸品種グループの親としても有名です。 ガラス細工のような質感の花びらは、傷がつきやすく、傷ついた箇所から茶色く変色してしまうので、扱いには注意が必要です。

コエビソウ

  • コエビソウは、初夏から秋にユニークな形をした花を咲かせるキツネノマゴ科の多年草。色づいて幾重にも重なった苞の間から小さな花が開花し、苞の姿が小海老の尻尾に似ていることが名前の由来です。日本では多年草として扱われるのが一般的ですが、本来は草ではなく、常緑低木に分類されます。熱帯で育つ植物なので冬は室内で管理しますが、温暖地では戸外で越冬している姿も見かけます。冬でも15℃以上の気温が維持できれば、周年開花することがあります。 丈夫で花期が長いため、環境に合う場所で育てるとワンシーズンで多くの花を楽しむことができます。草丈も高いことから、切り花としても流通しています。「ベロペロネ」「ベルベロン」「ペロペロネ」という名前で流通していることもありますが、これは旧学名の名残です。

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