オオバコ
- オオバコは、オオバコ科オオバコ属の多年草。卵型で平たく大きな葉が特徴で、人里で普通に見られる身近な植物です。深山から平地、海岸、草地、道端、グランドのような乾燥した土地にも生えているほど生育地は多様で、世界中に分布しています。人や車が通るような道でも普通に生えていることから車前草という名前があり、種子は車前子という生薬として利用されます。 オオバコの葉は濃いグリーンで、縦にくっきりとした筋があります。繊維が強く、ちぎろうとしても手強いことから、オオバコの葉を絡めて引っ張り合うオオバコ相撲という遊びがあり、相撲取り草という別名の由来となっています。花は濃いグリーンの穂のようなフォルムをしていて、ほとんど目立ちません。花期は4月~10月、晩春から秋まで咲き続け、花の後にできる種子は、水を含むとゼラチンのように膨らみます。雨の後などにオオバコを踏みつけると種子が靴底にくっついて移動し、結果として人が通るところに増えていくという特徴があります。 オオバコは、平地や人が通るような道で見かけるものは、葉が地面に平たく広がったロゼットに展開されています。ところが、草むらなど、あまり人が通らないような場所では、葉を上に向かって10~20cm程まで伸ばします。生育する場所によって柔軟に対応している植物のようです。