冬至とは|2024年はいつ? なぜ冬至にかぼちゃとゆず湯なの?
持永久美子
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2024年の冬至(とうじ)は12月21日。
夕方になるとあっという間に真っ暗になって日が短くなったなぁと感じます。日が短くなってくると、そろそろ冬至がやってくる、そんな気持ちになりますね。
冬至の日にはかぼちゃや小豆粥を食べたり、ゆず湯に入ったり。昔からの風習を大切にして過ごしたいものですね。みなさんは冬至の準備はもうお済みですか?
目次
- 冬至とは
- 2024年の冬至(とうじ)はいつ?
- 冬至を境に運気上昇!
- 冬至と冬の七草
- 冬至の日、かぼちゃに食材をプラスするなら
- 冬至の日に食べたい! かぼちゃのいとこ煮レシピ
- 豆から作る、かぼちゃと小豆で作る冬至レシピ
- 冬至といえばゆず湯
- ゆず湯の前のお楽しみ♪ 柚子の活用法
冬至とは
冬至とは24節気の一つで、1年で夜が最も長く昼が短い日です。冬至は天文学的にいうと、太陽の黄経(こうけい)が270度に達する日で、太陽が一番南にある状態です。そのため、北半球では1年中で昼がいちばん短く、夜がいちばん長くなる日を意味します。
冬至の別名は「一陽来復(いちようらいふく)の日」。
中国や日本では、冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくるという前向きな意味合いを含んだ言葉なのです。冬至を境に運も上昇するとされているので、かぼちゃを食べて栄養を付け、身体を温めるゆず湯に入り無病息災を願いながら寒い冬を乗りきる知恵とされています。
2024年の冬至(とうじ)はいつ?
二十四節気は日付固定ではないので、日付は変動します。
2024年の冬至は12月21日です。また、12月21日から次の二十四節気の第23節、小寒までの15日間ぐらいを指します。
冬至を境に運気上昇!
冬至になぜかぼちゃを食べるの?
かぼちゃは南アメリカ大陸原産で、生育適温は25~30℃前後の熱帯性の植物のため、日本におけるかぼちゃの旬は夏です。
その夏野菜のかぼちゃが、どうして冬の季節である「冬至」に食べられるようになったのでしょうか。こうして改めて考えてみると何だか不思議ですね。
日本人は季節感をとても大切にしてきました。春は桜、夏には花火、秋は紅葉、冬はこたつにミカン。冬至に夏が旬のかぼちゃを食べる風習とはいったいどのようなことから、冬至にかぼちゃが食べられるようになったのでしょうか。
かぼちゃの保存性
その秘密は、かぼちゃが長期保存ができる野菜だということです。
今でこそハウス栽培や野菜の冷蔵・冷凍技術が進んでいますが、昔は現代と違って野菜を1年中食べることは難しい時代でした。そのため、ビタミンなどの多くの栄養を含むかぼちゃを、野菜の不足する冬の時期に食べることで、厳しい冬を元気に乗り切ろうという江戸時代の人たちの「冬至の日」への想いが込められています。
もちろん現在は、真冬でもハウス栽培や海外からの輸入などにより、豊富に野菜を食べることができ、かぼちゃも旬の状態で食べることができますが、こうして江戸時代から現代まで風習として残っているわけなのです。
冬至と冬の七草
お正月の後にお粥としていただく「春の七草」は有名ですが、「冬の七草」というものもあるのをご存知ですか?
冬の七草(冬至の七草)
- なんきん(かぼちゃ)
- れんこん
- にんじん
- ぎんなん
- きんかん
- かんてん
- うんどん(うどん)
すべてひらがなで表記したのには理由があります。この冬の七草は、「ん」が2つある食べ物なので運をたくさん取り込む「運盛りの野菜」といわれ、冬至を境に運を盛り返す意味でかぼちゃを食べられるようになった由来の一つです。
▼春の七草、秋の七草はこちらをどうぞ
▼冬至にかかせない柚子(ゆず)の活用法
冬至の日、かぼちゃに食材をプラスするなら
厄除けの小豆
中国最古の医学書『本草』に小豆は「鬼毒を殺し、痛みを止める」と記載されているほど、昔から効果効能が知られていました。冬至に厄払いのため小豆粥を炊いたという風習も中国では昔からあったようです。そのため、冬至のかぼちゃに何かプラスするなら、小豆は最適の食材なんですね。冬至の日は、かぼちゃのいとこ煮を食べてあたたまりたいですね。
冬至の日に食べたい! かぼちゃのいとこ煮レシピ
いとこ煮とは、固いものから順々に煮ていく調理方法を「追々煮ていく」から「甥甥煮ていく」へと言葉合わせから派生した言葉です。
かぼちゃのいとこ煮の作り方
地方によっていとこ煮の食材が変化するようですが、ここではかぼちゃと小豆を煮たものをご紹介します。
材料
・かぼちゃ
・小豆の缶詰
・塩適量
・醤油適量
作り方
1. かぼちゃが煮崩れることを考えて少し大きめに切り、面取りします。
2. 鍋に水を入れ、かぼちゃをゆでます。
3. かぼちゃに火が通ったら、ゆで汁を軽くきります。
4. 鍋に小豆缶を加えて、再度火を通します。
5. 塩を一つまみ、お好みでお醤油を数滴加えます。
6. 軽く煮込んだら、かぼちゃのいとこ煮の完成です。
冬至の日の食卓にいかがでしょうか。
豆から作る、かぼちゃと小豆で作る冬至レシピ
一年に一度の冬至の日、小豆の缶詰ではなく豆を煮るところから丁寧に作ってみませんか?
冬至に作ろう、かぼちゃの小豆粥
冬至料理を丁寧に作ることで、厄除けも運気もパワーアップしそうですね。
材料
・かぼちゃ
・小豆
・お米
※いずれもお好みの量でかまいません。目安として、お米と小豆の比率は、1:2もしくは3位が良いでしょう。
作り方
- 鍋に水を入れ、小豆を茹でます。
- 小豆のえぐみが出るので茹でこぼします。
- 再度鍋に水を入れ、小豆が指でつぶせる位まで茹でたら火を止めます。この時の小豆の茹で汁はとっておきましょう。
- お米を研ぎ、水気を切っておきます。
- かぼちゃを適当な大きさにカットしましょう。
- 炊飯器にお米を入れ、先ほどの小豆の茹で汁を「お粥」の水分量まで入れます。小豆汁が足りないようでしたら、水を追加してください。
- 最後にお好みの量の小豆と、かぼちゃを加え、お粥モードで炊きましょう。
▼小正月に食べる小豆粥の作り方
冬至といえばゆず湯
冬至と言えば、ゆず湯。ぽかぽかと柚子と一緒に、お湯につかって温まりたいですよね。ところで、冬至の日にはなぜゆず湯に入るの? ゆず湯のことや柚子の活用方法をご紹介。
ゆず湯の由来
冬至の読み方は「とうじ」。
お湯に入り、病気を治す湯治(とうじ)。
冬至=湯治という語呂合わせからきています。また、柚子(ゆず)=「融通(ゆうずう)」がききますようにという願いも込められています。かぼちゃと違い、冬が旬の柚子は香りも強いため、邪気を避け、運を呼び込む前の厄払いの目的でも使用するようです。このように運を呼び込む前に、厄除けを行うというのは1セットなのですね。
冬至の日は、ゆず湯で温まろう
「ゆず湯に入ると、一年間風邪をひかない」と昔からいわれています。というのも柚子には血行を促進して冷え性を和らげたり、身体を温めて風邪を予防する働きがあるそう。果皮にはビタミンCやクエン酸が含まれていて美肌効果もあるとか。冬至以外でも寒い日にはゆず湯に入りたくなりますね。
柚子の浮かべ方
- 丸ごと湯船に浮かべる。
- 柚子を手でもみ、軽く潰しながら湯船に浮かべる。
- 柚子を切って、ネットに入れてから浮かべる。
など、お好みによっていろいろあるようです。
敏感肌の方は柚子の搾り汁にヒリヒリとした感覚や、かゆみなどの反応が出てしまうことがあるので、様子を見ながらゆず湯に入りましょう。
ゆず湯の前のお楽しみ♪ 柚子の活用法
お店では冬至用に柚子、かぼちゃのコーナーが大きく作ってあります。毎年この冬至の時期のゆず湯を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。今回普通のサイズではなく、小さめサイズが売られていたので可愛い! と思い8個入りを購入。鼻を近づけてみると爽やかないい香りがします。
家に帰って調べてみると柚子にも「大柚子」や「花柚子(ハナユ)」などの種類があるようで、私が購入したものはどうやら一回り小さめの「花柚子(ハナユズ)」だったようです。「一才ユズ」「常柚(とこゆ)」ともいわれ、普通の柚子よりも収穫が早く、花もキレイでお料理にも使えるとか。
樹形も小ぶりで育てやすいとの情報。家で収穫したものを使えると嬉しいですね!
▼柚子(ゆず)の活用法もぜひご覧ください!
柚子皮のポプリ
浮かべるだけではもったいない!柚子の香りを楽しみましょう。
材料
- 柚子の皮
- カゴ
作り方
1. 柚子の皮を包丁でむきます。
2. 数日間柚子皮を乾燥させます。
湿気さえこもらなければ、飾りながら乾燥させてもいいですね。
3. 柚子のポプリの完成です♪
ただ皮をむいただけなのに柚子の香りが広がります。お部屋の爽やかな芳香剤として、数日間柚子の香りを楽しみましょう。香りを楽しんだら、ネットに入れてゆず湯として再利用できます。冬至の日だけでなく、柚子の爽やかな香りを楽しみたいですね。
柚子皮のモイストポプリ
作りたてのモイストポプリはフレッシュな柚子の香りが広がり、少し時間を置いたものはスモーキーな熟成された柚子の香りを楽しめます。デスク横に置いてリフレッシュ用にいかがですか?
材料
- 柚子の皮
- 塩
- 瓶など
作り方
1. 柚子の皮を細く切ります。
2. 柚子皮と塩を交互に詰めます。
3. 瓶の上まで交互に詰めたら、完成です!
柚子のいい香りでリフレッシュされ、気分が上がります♪
この柚子皮で作ったモイストポプリも入浴剤として使用することができます。冬至の日にモイストポプリを使うのが今からわくわくですね。
今年の冬至はゆず湯に入るのが、何倍も楽しみになりますよ。
残った柚子の果肉・果汁
柚子の果肉と果汁は、はちみつと合わせて柚子のホットドリンクで体の中から温まりましょう。たくさん柚子を使った時に瓶にスライスした柚子を入れはちみつで漬け込んでおくと、この冬は柚子のホットドリンクを楽しむことができますね。
▼柚子(ゆず)の活用法もぜひご覧ください!
いかがでしたか?
冬至の由来からかぼちゃのレシピ、ゆず湯の話をしているとあっという間に年末になっていそうですね。冬至の日を境に、これからはどんどん日が長くなると思うと春まであと少し♪ なんだか嬉しくなりますね。
冬至の日は、かぼちゃのいとこ煮を作ったり、お風呂に柚子を浮かべて香りでリラックス&身も心もぽっかぽかの冬至を過ごして、慌ただしい年末を乗り切っていきましょう!
▼冬至が終わったらお正月の準備ですね!
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