名前がわかる!花が可愛い雑草を色別にご紹介|夏編
山田智美
このライターの記事一覧
花が可愛い夏の雑草|黄色
黄色からクリーム色まで。イエロー系の花が可愛い雑草の名前です。
マツヨイグサの仲間
- 学名:Oenothera
- 科名:アカバナ科
- 分類:越年草
- 花期:5~9月
初夏から晩夏まで長期間花を咲かせる越年草です。夕方から花が開くのでマツヨイグサ(待つ宵草)と呼ばれるようになりました。マツヨイグサの仲間は数種類あって、本来のマツヨイグサからコマツヨイグサやオオマツヨイグサ、メマツヨイグサなどがあります。さらに交雑種まであるのですから、容易に判別出来ません。
マツヨイグサの仲間の共通点は夜開性の一日花だというところ。日が暮れて本当に夜が来てから花が咲き始め、朝が来る頃にはしぼんでしまう花です。夜開性の花というのは何だかミステリアスな印象を受けます。
住宅街の道端、公園、空き地など、身近な場所で見かける雑草です。夜、マツヨイグサの仲間が咲いているのを見かけたら、そっと鼻を近づけて香りを確かめてみてください。ふわりとほのかに優しい芳香がします。
▼マツヨイグサについてもっと詳しくはこちら
花が可愛い夏の雑草|白
暑い季節に目から涼を与えてくれる色、白。白い花を咲かせる雑草の名前を紹介します。
ヤブジラミ
- 学名:Torilis japonica
- 科名:セリ科
- 分類:越年草
- 花期:5~7月
初夏から夏にかけて、白いレース編みのような繊細な花を咲かせます。風の無い暑い日でもヤブジラミの花を見かけると、ふわりと風を感じるような、そんな軽やかな花です。
切花で流通しているレースフラワーと良く似ています。レースフラワーもセリ科なので似ているのも合点がいきます。花が終わった後にはきれいに放射状に広がった種子をつけます。この種子もまた可愛らしく、ヤブジラミの魅力の一つです。
ヤブジラミという名前の由来は、この種子が衣服に着くと、虱(しらみ)のように小さく取れなかったからだとか。せっかく可愛らしい花が咲くのに、残念な名前です。
ヤブジラミは日当たりの良い山野や、公園、人があまり入らない空き地などでよく見かけます。
ヘクソカズラ
- 学名:Paederia foetida
- 科名:アカネ科
- 分類:つる性多年草
- 花期:5~8月
花は釣鐘型で、花びらは白く花の中心がボルドーカラーをした小花を咲かせるつる植物です。花の直径は1~1.5cm程度と小さく、ふわふわとした花びらの質感は砂糖菓子を思わせるような可愛らしさです。さらに秋から冬にかけて黄金色に色づく果実は、リースやスワッグにしても可愛らしく、とっても優秀なつる植物です。
こんなに可愛く優秀なヘクソカズラですが、その名前の由来はこの植物の持つ独特な悪臭にあります。茎を切ったり折ったりすると、がっかりするような悪臭を放ちます。この匂いは乾いていくにつれて薄れるので、ドライフラワーとして扱う分には問題ありません。それにしたって、もう少し可愛い名前に変えてあげられないものでしょうか。
ヘクソカズラはとても身近な雑草です。街路樹、民家の庭木、線路わきのフェンス、様々な場所に自生しています。目立たない花ですが、ちょっと目が慣れてくると、すぐに見つけられるようになります。
ニワゼキショウ
- 学名:Commelina communis
- 科名:アヤメ科
- 分類:一年草
- 花期:5~7月
ニワゼキショウは初夏から夏にかけて咲きます。芝生の中、花壇の中、少し湿り気があるような場所を好みます。アスファルトの割れ目から飛び出しているような逞しい姿はあまり見かけません。雑草という扱いをされ、抜かれてしまうことの多い花ですが、その姿はとても可憐で、愛らしく観賞価値があります。
直径1~2cm程度の小さな花をすっと顔を植えに向けるように咲きます。画像は白花ですが、赤紫色の花もあります。花の中心部は黄色、そこから濃い赤紫、白へとのグラデーションが非常に美しい花です。ニワゼキショウの花は一日で萎れてしまいます。その儚さもニワゼキショウの可憐な印象を強くする要因かもしれません。
\さらに青、グリーン、実までご紹介!/
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「名前がわかる!花が可愛い雑草を色別にご紹介|夏編」の記事をみんなにも教えてあげよう♪