「スミレ・ビオラ・パンジー」の育て方と見分け方
LOVEGREEN編集部
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日頃からスミレ・ビオラ・パンジーについて見分けるとき、これは小さいからビオラで、こっちは大きいからパンジー?と、かなりザックリとした気持ちで眺めていました。みなさんは自信をもって見分けることができますか?「スミレ・ビオラ・パンジー」の見分け方と、それぞれの育て方についてご紹介します。
目次
スミレの花ってどんな花?育て方は?
科・属 | スミレ科 スミレ属 |
和名 | スミレ |
英名 | violet |
学名 | Viola mandshurica |
原産地 | 日本、朝鮮半島、中国の東北部から東部一帯 |
出回り時期 | 2月~5月 |
育てやすさ | ★★★★★ |
和名の「スミレ」の名の由来は所説いろいろありますが、スミレの花の形状が大工仕事で使われる墨入れで使う「墨つぼ」に似ているというところから名づけられたともいわれている山野草です。
スミレという名前の付く種類は多数あるため、スミレ愛好家の中では純粋に「スミレ」を表現するとき学名のmandshurica(マンジュリカ)と呼び混同しないようにしているようです。
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スミレの育て方
〜日当たり・置き場所〜
日当たりを好みます。
〜水やり〜
プランターや植木鉢の場合、表面の土が乾いたら底から水がでてくるまで水を与えます。庭に地植えしてある場合、敢えて与える必要はないですが天候によって特に乾燥している場合は与えます。
〜肥料〜
スミレの花の開花が終わった5月から梅雨に入る前までに、冬の休眠期に入る冬支度が始まる10月頃に追肥を行います。
〜病害虫〜
スミレは春の開花後から梅雨の終わり頃にかけて、そうか病とうどんこ病が発生しやすいので、雨をできるだけ避けることが大事です。 また、アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシなどの害虫が付きやすいので鉢植えをしている場合は、できるだけ地面より高い位置で管理するこで防ぐことができます。
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スミレとビオラ・パンジーとの見分け方
スミレの花の形をよく見ると、少し先がとがっています。
ビオラやパンジーは花びらの先がスミレに比べて丸みを帯びていますね。
無茎類と有茎類
スミレの仲間は無茎類と有茎類に分けることができます。
無茎類にはスミレ・ノジスミレ・コスミレ・シハイスミレがあり、有茎類にはタチツボスミレ・ツボスミレ・パンジーがあります。
※無茎種は、葉と花が根から別々に生え、それに対し有茎種は茎が長く伸びて葉を付けその上に花を咲かせます。
昔から日本に自生し、万葉の時代から親しまれているスミレですが、種類が豊富で150種以上とも言われています。スミレの種類を見分ける方は至難の業ですね。
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ビオラの花ってどんな花?育て方は?
スミレとビオラ・パンジーの違いは、花の形でだいたい見分けることができますが、問題はビオラとパンジーの見分け方です。まずは、ビオラの基本情報を見ていきましょう。
ビオラの基本情報
科・属 | スミレ科スミレ属 |
和名 | ビオラ,三色菫(サンシキスミレ) |
英名 | Viola |
学名 | Viola x wittrockiana |
原産地 | ヨーロッパ |
出回り時期 | 10月~3月 |
育てやすさ | ★★★★★ |
ビオラは花輪の大きさで小輪は2~3cm、中輪は3~4cmです。色は単色がスタンダード、他にも2色からなるバイカラ―や、まだらなど様々な色模様があります。
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ビオラの育て方
〜日当たり・置き場所〜
ビオラはお日様が大好きです。日当たりのよいところに置きましょう。
〜水やり〜
乾いたらたっぷりとあげるようにしましょう。冬場の水やりは必ず午前中に行います。
〜肥料〜
半年以上咲き続けるので、その分栄養が沢山必要になります。花が咲いている間、定期的に追肥します。あげすぎも良くないので、使っている肥料の説明書きに書いてある使用頻度を確認してからあげるようにしましょう。
〜病害虫〜
葉がいつまでも乾かないと、灰色かび病になることがあります。特に冬場の水やりは午前中に行って、夜まで葉が濡れていない状態にするとよいでしょう。暖かくなり、苗が弱り気味になると、アブラムシがつくことがあります。花がらをまめに摘み、葉っぱが密集してきたら、少しすいてあげます。常に風通しの良い状態で管理しながら、葉っぱに虫や病気がでていないか、こまめにチェックして、発見したら早めに対処しましょう。
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パンジーの花ってどんな花?育て方は?
パンジーの花といえば黄色やオレンジ色にブロッチが入ったものを連想しますね。
パンジーの基本情報
科・属 | スミレ科・スミレ属 |
英名 | pansy |
学名 | Viola × wittrockiana |
原産地 | 北ヨーロッパ |
出回り期 | 10月~6月 |
パンジーは花が小輪から大輪まであり、小輪は4~5cm、中輪は5~7cm、大輪は7~10cm以上のものも存在します。花弁は5枚からなり、その中心にはブロッチと呼ばれる斑紋が付いています。この斑紋は多くが黒ですが、黄色や、白、紫などもあり、ビオラと同様種類が豊富です。
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パンジーの育て方
〜日当たり・置き場所〜
パンジーは日当たりが大好きです。日当たりのよいところに置きましょう。
〜温度〜
寒さには強いので、寒冷地以外では露地で越冬可能です。
〜水やり〜
乾いたらたっぷりとあげるようにしましょう。冬場の水やりは必ず午前中に行います。
〜肥料〜
半年以上咲き続けるので、その分栄養が沢山必要になります。花が咲いている間、定期的に追肥します。あげすぎも良くないので、使っている肥料の説明書きに書いてある使用頻度を確認してからあげるようにしましょう。
〜病害虫〜
葉がいつまでも乾かないと、灰色かび病になることがあります。特に冬場の水やりは午前中に行って、夜まで葉が濡れていない状態にするとよいでしょう。暖かくなり、苗が弱り気味になると、アブラムシがつくことがあります。花がらをまめに摘み、葉っぱが密集してきたら、少しすいてあげます。常に風通しの良い状態で管理しながら、葉っぱに虫や病気がでていないか、こまめにチェックして、発見したら早めに対処しましょう。
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ビオラとパンジーの見分け方
園芸上でパンジーの小輪多花性種をビオラと呼んでおり、パンジーとはスミレ科スミレ属の小型の園芸植物の一種と定義されています。
園芸種であるパンジーは、原種の一つに「サンシキスミレ」別名ワイルドパンジーがありますので、世界各国にあるスミレ属の中での流れは簡単に表記すると下記のようになります。
・スミレ(日本原産)
・サンシキスミレ等交配(ヨーロッパ・北米原産)→パンジー→ビオラ
具体的な見た目の違いは花の大きさ、数によるところが多いです。
ビオラ | パンジー | |
花の大きさ | 小さい | 大きい |
花の直径 | 2~4cm | 4~10cm以上 |
花の数 |
多い |
少ない(品種改良より花数が増加) |
このようにパンジーとビオラは同じ流れであったため、花が大きいか小さいかでしか判断できなかったのが現状です。
もともとのパンジーの交配された原種を調べると、野生のサンシキスミレと野生スミレビオラ・ルテア、さらに近東原産のスミレビオラ・アルタイカを交配して生まれたそうです。パンジーは18世紀初頭から、ビオラは19世紀終わりから20世紀初頭にかけて交配に次ぐ交配が重ねられ、現在のビオラ・パンジーの形になったというわけです。
進化し続けるパンジー
実際にお庭や寄せ植えの花を選ぶとき花数が多い花の方を選びますので、ビオラの方が人気があるようですが、最近はそれを打開すべく、パンジーの品種改良が進んでいます。花の色も多数あり、黒いパンジーもあります。
人気のフリル化されたパンジーですが、このフリルも緩やかだったり、縮れていたり、単色だけでなくグラデーションになっていたり、鮮やかな色合いだったり、クラシカルな色合いだったりと様々な品種改良が進んでいます。
いかがでしたか?
スミレ・ビオラ・パンジーの見分け方が分かりましたか?
・スミレはラッパ型の花の形で見分ける。葉と花が根から別々に伸びている。
・ビオラは花の直径が4cm以下の小型で花数の多いもので判断する。
・パンジーは花の直径が5cm以上の大型のもので判断する。
この3つの観点からスミレ・ビオラ・パンジーを見分けてみて下さいね。
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