カタクリ
- カタクリは、ユリ科カタクリ属の多年草です。まだ雪の残る森や山林でいち早く赤紫やピンクの花を咲かせ、春の訪れを告げてくれる存在で「スプリングエフェメラル(春の妖精)」とも呼ばれます。まれに白花を見かけることもあります。森の中の開けた場所で群生している姿は目を見張るほどの美しさです。うつむくように咲く花は、開花とともに花弁が反り返り、曇りや雨、そして夜になると花が閉じるという特徴があります。花が終わった後、草木が勢い良く生い茂る初夏には早々と地上部を枯らして休眠に入り、春のほんの2か月程度の限られた期間しかその姿を見ることができません。 カタクリの球根からは良質なデンプンが採れるため、かつては球根から抽出したデンプンを片栗粉として調理に用いていました。近年では、ジャガイモやサツマイモから抽出したデンプンが用いられるようになっています。原材料が変わった後も、片栗粉という名前のみが残っています。 都市開発や森林の荒廃、乱獲などで一時は群生地が少なくなりましたが、保護活動によって再び花を見られるようになった地域もあります。