10月の寄せ植えに使いたい花12選
戸松敦子
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10月の寄せ植えに使いたいメインの花と小花、実ものやカラーリーフをご紹介!10月は秋がぐっと深まりとても涼しく過ごしやすくなります。秋の風情を感じる草花をゆったりした気持ちで育てたいですね。10月の寄せ植えづくりのポイントや管理方法についてもお話しします。
目次
10月の寄せ植えづくりのポイント
10月は人も植物も過ごしやすい絶好のガーデニング日和が続きます。からっとした秋晴れの空の下で緑や土にふれる作業はとても快適で、やわらかい日差しの中でしっとりとゆっくり生長する植物の姿を見ると穏やかな気持ちになれます。
9月はまだ暑かったので秋の寄せ植えをつくっていなかったという方も、ぜひ10月に秋ならではの寄せ植えをつくって寒くなるまでたっぷりお楽しみください。前回「9月の寄せ植えに使いたい花10選とカラーリーフ5選」で紹介した草花はもちろん10月でも使えます。ご参考にどうぞ。
▼9月の寄せ植えにおすすめの草花はこちら
春にも秋にも流通している花や、四季咲きの花も、秋に植えると春とは育ち方や姿も一味違う印象になり驚きます。秋は濃い茶色の手つきのバスケットを器に使うと風情が出ていいですね。
また、10月末はハロウィン。オレンジや黄色、紫、黒、赤を意識して苗を選ぶとハロウィン風の寄せ植えができます。カボチャなどのハロウィン装飾と一緒に寄せ植えを飾ってハロウィン気分を盛り上げても楽しくておすすめです。
今回紹介する花から一つ、実から一つ、小花やカラーリーフから一つ好みの苗を選んで3ポット組み合わせるだけでも簡単に秋の寄せ植えができます。
▼10月におすすめの寄せ植えのつくり方はこちら
10月の寄せ植えに使いたい花12選
フォーチュンベゴニア ~シュウカイドウ科 半耐寒性球根~
フォーチュンベゴニアは、華やかでつやがある大輪の花が魅力の球根ベゴニア。どんな花とも相性が良く、寄せ植えのメインになります。花色はオレンジ、赤、ピンク、オレンジ、黄色、白などがあります。フォーチュンベゴニアは春にも出回るのですが、夏の高温多湿が苦手なので温暖地では秋に植える方がおすすめです。気温が下がるにつれて花が大きくなり、花色も花もちも良くなるので秋から冬までその美しさを満喫できます。軽い霜程度には耐えますが、株が凍ると枯れてしまいます。球根を凍らないように管理すると春には芽が出て初夏に花が咲きます。
▼渋谷園芸の樺澤智江さんに教わった、フォーチュンベゴニアを使った寄せ植えはこちら
ジニア ~キク科 非耐寒性一年草~
ジニアは春から秋まで、暑い時期にも花が休むことなく咲き続ける一年草。暑さには強いのですが、あまりの暑さで花色があせてしまったり、水やりを忘れてしまう日が続くと立ち枯れてしまったり、梅雨時にはうどんこ病にかかりやすいこともあります。その点、秋のからっとした気候とやわらかい日差しの中で育てるジニアは、しっとりと美しく育つのでおすすめです。
ジニアはたくさんの種類があり、背が高いもの低いもの、花のサイズも咲き方も様々。花色は、赤、ピンク、オレンジ、黄色、白、アプリコット、アンティークカラー、複色などがあります。
ガーデンガーベラ(宿根ガーベラ) ~キク科 半耐寒性多年草~
ガーデンガーベラは普通のガーベラに比べて暑さや寒さ、病害虫にも強く改良された品種。つぼみがたくさんついている株を選んで、寒くなるまで次々咲かせましょう。強い霜に当たらなければ越冬することができます。冬にも水やりを続け、春に枯葉を取って株元にたくさん日を当ててあげると、新芽が出て再び花が咲きます。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄色、白などがあります。
グリーンアイス ~バラ科 耐寒性落葉低木~
グリーンアイスは四季咲きで花もちがよく、耐病性もあるのでバラ栽培初心者にも育てやすいミニバラです。ピンクの蕾から花びらのふちがピンクがかった花が咲き、咲き進むうちに花色が白、グリーンと変わります。秋が深まると花びらのピンクが濃くなり、葉も赤く紅葉する姿も美しいです。枝先が枝垂れるような優しい樹形で、どんな花と合わせても調和します。
ツルコケモモ(クランベリー) ~ツツジ科 耐寒性常緑低木~
ツルコケモモ(クランベリー)は、秋に丸くてつややかな可愛らしい赤い実をつける低木。湿地や沼地に自生することから、乾燥を嫌い暑さも苦手です。寒さには強いので、秋から冬の寄せ植えの花苗としてぴったり。たわわな実と雰囲気のある長いつるが野山の秋をナチュラルに演出してくれます。
チョコレートコスモス ~キク科 半耐寒性多年草~
チョコレートコスモスは、ほのかにチョコレートに似た香りがするコスモスです。花色もチョコレートのようにシックで寒くなるまで次々と咲き、秋の寄せ植えのアクセントとしてぴったりです。寒さにはそれほど強くないので、強い霜に当たらないように注意して管理すると翌年も楽しめます。
リンドウ ~リンドウ科 耐寒性多年草~
リンドウは、秋の暖かい日差しの中で渦状に巻いた蕾をつけ、筒状の花を咲かせます。秋の山野草の代表的なものとして古くから親しまれてきました。寒さにはあまり強くないので、強い霜に当たらなければ翌年も楽しめます。花色は、紫、青、水色、白、赤紫、ピンクなどがあります。
トウガラシ ~ナス科 非耐寒性一年草~
トウガラシと言っても、寄せ植えにおすすめするのは観賞用トウガラシです。食用ではなく、実や葉色の美しさを楽しみます。実の色は赤、黄色、オレンジ、黒、紫などカラフルな色合いで、実の形も食用のトウガラシのような形の他、丸い実など様々です。葉色は黒紫色、紫と白の斑入り、緑と白の斑入りなどがあり、カラーリーフとしても大変人気があります。
▼渋谷園芸の樺澤智江さんに教わった、トウガラシを使った寄せ植えはこちら
コウシュンカズラ ~キントラノオ科 非耐寒性低木~
コウシュンカズラは、可憐な黄色い小花がとても可愛らしいつる性の低木。黒や紫、チョコレートなどのダークな色合いの草花とコウシュンカズラの黄色を合わせると、互いの色が引き立て合い、秋を演出する美しさが倍増します。コウシュンカズラは強健で病害虫にも強く、沖縄などでは生け垣にも使われています。冬でも室内で一定の温度と日当たりが確保できれば花を咲かせます。温暖地で強い霜に当たらなければ翌年も楽しめます。
コクリュウ ~キジカクシ科 耐寒性多年草~
コクリュウ(オオバジャノヒゲ)は、光沢のある黒葉をしたカラーリーフ。秋の寄せ植えや和風の寄せ植えのアクセントにぴったりです。ハロウィンをイメージした寄せ植えにもおすすめです。暑さ寒さに強くとても丈夫で、初夏に薄紫色の花を咲かせて黒緑色の丸い実を付けます。地下茎を伸ばして増えます。
ジュズサンゴ ~ヤマゴボウ科 非耐寒性低木~
ジュズサンゴは、小さな数珠のような実をつける低木。実の色は赤の他、黄色やピンクの品種もあります。
細い茎に小さな実が連なる草姿のジュズサンゴを寄せ植えに使うと、目立ちすぎずにメインの花を引き立て、やわらかく繊細で美しいシルエットが作れます。耐寒性が無いため一年草として扱われることも多いですが、暖地であれば越冬も可能です。冬に地上部分が枯れても根が生きていれば春に株元から芽吹きます。確実に越冬させたい場合は冬の間は室内で管理します。
シンジュノキ(真珠の木) ~ツツジ科 耐寒性常緑低木~
シンジュノキ(真珠の木)は、秋に光沢のあるコロンとした丸い実をつける低木。実の色は、赤・白・ピンクがあり、白い実はまるで真珠のようです。メインとなる太い幹はもたず、地際から小枝をたくさん出して茂ります。シンジュノキを寄せ植えに使うと、大きな実がとてもインパクトがあり実りの秋のイメージを演出できます。
10月の寄せ植えの管理ポイント
置く場所
寄せ植えは屋外の風通しの良い日なた~半日陰に置きます。
水やり・肥料
土が乾いたら株元にたっぷりと水を与えましょう。軒下などで冬越しさせる草花の水やりは、寒さが厳しくなったら日中の暖かい時間帯に行います。冬はやや乾燥気味でしっかり土が乾いてから水やりするのがおすすめです。
植え付けるときに肥料入りの培養土を使った場合は、肥料は1カ月後から与えます。
花がら取り
咲き終わった花や古い葉は、見た目も悪く病害虫の発生も促すので早めに取り除きます。
冬越し
秋の寄せ植えは、店頭に並ぶ「春から寒くなるまで咲く花」と「秋が深まってから春まで咲く花」が入れ替わる時期につくることになるので、寒さに弱く一年草扱いされている植物を使うこともあります。そのため、10月につくる秋の寄せ植えは寒さが厳しくなる頃まで全体が美しく保てれば成功といえます。寒さに弱い多年草や宿根草は軒下で防寒対策をしたり、冬の間だけ室内に取り込めば冬越しできます。
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