- ジンチョウゲは、香り高い花を咲かせる春の代表的な樹木で、春のジンチョウゲ、夏のクチナシ、そして秋のキンモクセイを合わせて三大香木と称されます。ジンチョウゲは、ジンチョウゲ科の常緑低木で、春先に小さな花が毬のような塊になって枝先に咲きます。花が白い品種を「シロバナジンチョウゲ」、花の外側が淡紅色になっているものを「ウスイロジンチョウゲ」と言います。ちなみに、葉の外側に斑が入っているものを「フクリンジンチョウゲ」と呼びます。 ジンチョウゲの特徴と言えば香り高い花。ジンチョウゲを漢字で書くと沈丁花で、花の香りが沈香(ちんこう)に似ていることと、十字型の花が丁子(クローブ)に似ていることに由来しています。ジンチョウゲは中国から渡来し、日本では室町時代にはすでに栽培されていたという記述があります。 ジンチョウゲの樹高は1~1.5mほどで、枝がよく分岐するので特に剪定をしなくても丸くこんもりとした樹形を保ちます。雌雄異株で、雄株と雌株があります。日本で流通しているジンチョウゲの多くは雄株なので、実を見る機会はめったにありませんが、赤いかわいらしい実を付けます。ただし、実は猛毒なので口に入れないように注意しましょう。


































