カウスリップ(プリムラ・べリス)
- カウスリップ(プリムラ・べリス)は、ヨーロッパに自生する原種のプリムラの一種の耐寒性多年草です。早春に石鹸のような優しい香りのする花がうつむきがちに咲き、ヨーロッパでは春の訪れを知らせる花のひとつです。環境が合うと、植えっぱなしで毎年開花し、株は次第に広がるように増えていきます。 園芸店などではプリムラ・べリスで流通していますが、ハーブショップだとハーブ名のカウスリップの名で販売されていることが多いようです。和名では、黄花九輪桜(キバナノクリンザクラ)と呼ばれます。 複数の花がつり下がったように見える咲き方は、鍵の束のようにも見えるため、ヨーロッパでは「鍵の花」と表現されることもあり、英名では、Key of heaven(天国の鍵)、St Peter’s keys(聖ペテロの鍵)とも呼ばれています。 ハーブとしては、若葉はサラダに、花は生または砂糖漬けとしてお菓子や料理の飾りつけ、香りづけなどに利用されています。古くから作られている「カウスリップワイン」は、カウスリップの花で作ったシロップにイーストを加えて発酵させて作られたものです。また、花や根は生薬としても利用されています。