レンゲソウ(蓮華草)
- レンゲソウ(蓮華草)は、春にピンク色の花を咲かせるマメ科の越年草です。原産は中国と考えられ、日本には古くに渡来しました。中国名は紫雲英、レンゲソウ(蓮華草)という和名は、花が咲く様子が蓮の花を連想することに由来します。ゲンゲという呼び方もあります。 レンゲソウ(蓮華草)は、長さ10~15cmほどの花茎に小さなマメの花を放射状に咲かせます。花の付け根近くは白く、花びらの先にかけてピンクは濃くなっていく花色が美しく、小さな花ながら見ていて飽きることがありません。葉は丸みを帯びた小葉が集まって、8~15cm程度、草丈10~30cm、横にほふくするように広がっていくので、花が咲く季節には群生している光景を楽しむことができます。 レンゲソウ(蓮華草)といえば、春のピンクの絨毯のような、満開の様子を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。マメ科の植物であるレンゲソウ(蓮華草)は、根に根粒菌を共生させているので、土中の窒素を根に蓄えて土壌を肥沃にするという性質があります。この特性から、以前は休耕中の田畑を肥沃にする目的で植えられていました。また、花後はそのまま田畑にすき込んで緑肥としても使用されていました。化成肥料が使用されるようになった最近では、春に一面ピンクの絨毯のようなレンゲソウ(蓮華草)畑を見かけることも少なくなりました。 レンゲソウ(蓮華草)から作られるレンゲ蜂蜜も有名です。春の田畑一面にレンゲソウ(蓮華草)が植えられていた頃は、レンゲソウ(蓮華草)は大切な蜜源でもありました。クセがなく、食べやすいレンゲ蜂蜜は今でも人気のある蜂蜜の一つです。