ミントの種類をご紹介!品種ごとの特徴と使い方、育て方のコツ
とまつあつこ
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ミントは最もポピュラーなハーブのひとつ。その清涼感のある香りは、お菓子やハーブティー、入浴剤など様々な用途で使われています。ミントの仲間は非常に多く、毎年のように新しい種類が登場しているのですが、今回はそんなミントの品種ごとの特徴と使い方、育て方のちょっとしたコツをお話しします!
目次
ミントの利用法と効能
ミントの利用法
ミントといえば、チューインガムにも使われているすーっとする香りに特徴があります。チョコミント、歯磨きの香り、芳香剤など、様々な場面で活用されているので、知らない方はいないくらい有名なハーブではないでしょうか。
ミントはその他にも、肉や魚料理の臭み消し、料理の香りづけ、ドリンク、アロマテラピー、化粧品などにも使われています。ミントの品種によって香りや含まれる成分がそれぞれ違うこともあり、種類によって活用方法が異なります。
ミントを飲食用として使う場合は、無農薬栽培された苗を選んで育てると安心です。また、ハーブは妊娠中、授乳中、乳幼児、持病などのある方は使用に注意が必要な場合があるので、主治医の先生に相談してから使用しましょう。
ミントと名が付いていても食用としては使えず、観賞用のグラントカバーとして活躍する植物もあるので注意しましょう。
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ミントの効能
ミントの爽やかな香りは、気持ちを鎮めてリフレッシュさせたり、頭をすっきりさせて集中力を高めたりする効能があると言われています。確かに、いつも水やりの際に葉を触るとすーっとしたメントールの香りで気持ちがすっきりします。また、こってりした食事の後にミントティーを飲むとさっぱりして気分良く過ごせるように思います。
ミントは古くから殺菌・防虫効果があるとも言われ、サシェやポプリ、リースなどにも使われています。
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ミントの種類と特徴や使い方
ペパーミント
ペパーミントはメントールを多く含むので清涼感が強く、ピリッとした刺激のある香りが特徴。ガムやお菓子、肉や魚の臭み消し、料理の香りづけ、ハーブティー、歯磨き粉、化粧品などに用いられます。
ペパーミントはこの写真のように、暗緑色の葉と茎をしたブラックペパーミントと、葉と茎が普通の緑色をしたホワイトペパーミントと呼ばれるものがあります。どちらかというと、ブラックペパーミントの方が香りが強いと言われています。
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スペアミント
スペアミントは、ペパーミントと比べると香りも味も穏やかで、清涼感の中に甘さのある香りが特徴。ガムやお菓子、肉や魚の臭み消し、料理の香りづけ、ハーブティーなど、ペパーミントと同じように使われることが多いですが、甘さのある爽やかな香りなので、サラダやエスニック料理の生春巻き、フォーなどにフレッシュの葉がよく使われています。
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モヒートミント
モヒートミントは、キューバ発祥のカクテル「モヒート」を作るときに使うミント。日本ではモヒートミントが無い場合は、スペアミントやアップルミントを使ってモヒートを作ることが多いかもしれません。モヒートミントは葉の緑色がやや濃く、スペアミント系のフレッシュな香りがあります。カクテルのほか、ハーブティーやハーブウォーター、サラダなどにもおすすめです。
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アップルミント
葉に触れるとリンゴの香りがするミント。葉は丸く、白い産毛が生えています。葉の形から「丸葉薄荷」という和名もついています。料理やハーブティー、デザートなど幅広く使えるミントです。
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パイナップルミント
パイナップルに似た甘い香りがするミント。アップルミントの交雑種で、葉に細かい毛があり、クリーム色の斑が入っています。甘い香りがハーブティーに向いています。
パイナップルミントは、その明るく美しい葉がガーデンの彩りや寄せ植えのアクセントにもなります。庭で育てたパイナップルミントを生花として室内に飾ると、美しい葉色と良い香りが楽しめます。
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オーデコロンミント(オレンジミント)
オーデコロンミントは、コロンのような香りがするミント。柑橘系の香りがするので「オレンジミント」「ベルガモットミント」とも呼ばれています。料理やハーブティー、デザートなどに使え、ハーブバス、ポプリ、サシェ、ハーブピローの材料にも用いられます。
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ニホンハッカ
ニホンハッカは、日本各地に自生しているミントの一種です。数あるミント類の中でも最もメントールの含有量が多く、清涼感のある爽やかな香りがします。フレッシュでもドライでも利用でき、ハーブティーや料理の香りづけ、ドライフラワー、ポプリなど様々な用途に利用できます。「ハッカ油」はとても人気のあるオイルです。
ニホンハッカの花は、夏から秋に開花します。花の咲き方は、小さな花が輪状に密集し、その輪が何段もついた形状をしています。
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ペニーロイヤルミント
ペニーロイヤルミントは、昔から犬や猫のノミよけの防虫ハーブとして使われてきました。乾燥させた葉を布に包んで首輪としていたそうです。アリやカメムシなどの虫よけにも効果があるのではと言われています。飲食用には使わず、観賞用に用います。
他のミントとは違い、地を這うように伸びるほふく性のミントです。踏みつけにも強いのでグランドカバーとしても利用されています。
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キャットミント
キャットミントはミントという名が付き、ミントに似た清涼感のある香りがしますが、飲食用には使わない「観賞用」の宿根草です。
とても丈夫で育てやすく、紫、ピンク、白などの小花が穂になって春から秋の長い間咲くため、花壇植えや寄せ植えに活躍します。矮性種のキャットミントは、横に広がるように生長するのでグランドカバーとしても利用できます。
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ミントの育て方
日当たり・置き場所・植え付け
ミントは日なた~半日陰の水はけの良い場所で育てましょう。
ミントは地植えにすると地下茎であっという間に増える性質があります。他の植物を植える予定が無く、グランドカバーとして一面に増やしたい場合は地植えもおすすめしますが、コンパクトに育てたい場合は鉢植えで育てるか、この写真のように鉢ごと地面に植え付ける方法がおすすめです。鉢ごと地面に植えた場合でも、鉢底から根を伸ばし、地下茎で増えようとするので、毎年鉢を掘り起こして根を切ったり、株分けして大きくならないように整理することが大切です。
土・肥料・水やり
ハーブ専用の用土、または草花や野菜用の培養土を使います。地植えにする場合は、あらかじめ土を掘り返して腐葉土などを混ぜ込んでおきましょう。
ミントは生育旺盛なので、それほど肥料を与えなくても育ちます。
地植えのミントは、しっかり根付いてからは特に水やりの必要はありません。鉢植えのミントは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
剪定・切り戻し方法
ミントは蒸れを防ぐため、梅雨入り前から梅雨の間に全体の1/2ほど切り戻すことがおすすめです。切り戻すことで枝数が増えるので、丈が低めでこんもりとした株に育てることができます。
でも、初夏に切り戻してしまうと花は咲きません。花を咲かせたい場合は、茎をすくように剪定して蒸れを防ぎましょう。花を咲かせずに切り戻しをすると、状態の良い葉をたくさん収穫することができます。ミントの収穫は5月~9月頃が適期ですが、真冬以外はほぼ通年行うことができます。
ミントは耐寒性のある多年草。冬場は地上部の勢いが無くなったり枯れたりしますが、地際で切り戻して乾かし気味に水やりを続けると、春に再び芽吹いて勢いよく育ちます。
増やし方
ミントは挿し木や水挿し、株分け、種まきなどで増やせます。
▼ミントの詳しい育て方、増やし方についてはこちら
ミントを寄せ植えに使うときのコツ
ミントは地下茎でどんどん増えてしまうとお話ししましたが、どうしてもミントを寄せ植えに使いたい場合は、ポットのまま寄せ植えに植え込むことがおすすめです。
それでも鉢底の隙間から根を伸ばし、他の草花の下から新芽を出してしまうことがあるのが悩ましいのですが、定期的にミントの鉢を持ち上げて根を切り、そっと寄せ植えに戻しておくと防ぐことができます。
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好きな種類のミントを育ててみよう!
自分で育てたミントの香りは格別で、まさに香りのごちそうです。私はいつも、自分がちょっとくたびれたかなと思った時、葉に触れて良い香りをめいいっぱい吸い込んで深呼吸しています。ミントを使って特別なことはしていないのですが、伸びた枝を摘んで自分のそばに生花として飾ったり、炭酸水に葉を浮かべて葉色と香りを楽しむのが癒しの時間です。
ミントは種類が豊富で、まだまだ紹介しきれなかったミントがたくさんあります。ぜひ、お気に入りのミントを探してみてくださいね。
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