お正月に飾りたい縁起のいい赤い実|正月の花
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お正月に飾られる縁起がいい赤い実の植物を紹介します。さらにお正月に赤い実を飾る理由や、縁起がいいといわれる理由も併せてお話しします。
目次
お正月に飾る縁起のいい赤い実
南天

- 学名:Nandina domestica
- 科名:メギ科
- 分類:常緑低木
南天が縁起がいい理由
南天は、細く華奢な枝に笹を思わせるような細い葉をつける常緑低木。縁起がいいといわれる理由は、名前の音から「難を転じる」とされ、災い事を遠ざけ福を呼ぶ庭木と信じられてきたことによります。切り花としての流通も多く、花き市場でも12月の半ば頃からたくさん流通します。
南天の花言葉は「良い家庭」「福をなす」です。
万両

- 学名:Ardisia crenata
- 科名:サクラソウ科
- 分類:常緑低木
万両が縁起がいい理由
万両は、ツヤのある葉とぶら下がるように実る赤い実が印象的な常緑低木。縁起がいいといわれる理由は、「万両」というお金の単位がついた名前が、たくさんの富を連想させることによります。また、常緑で実が赤く大きく、実付きが良いのも縁起がいいとされる理由です。
万両の花言葉は「寿ぎ(ことほぎ)」「陰徳」です。
千両

- 学名:Sarcandra glabra
- 科名:センリョウ科
- 分類:常緑低木
千両が縁起がいい理由
千両は、枝の先に粒々とした赤や黄、オレンジ色の実をつける常緑低木。万両がぶら下げるように実をつけるのに対し、千両は枝の先に数粒固めて実を付けます。千両が縁起がいいといわれる理由も万両と同じく、千両という名前にちなみます。

黄やオレンジ色の実も、赤い実と同じように富を連想させるということからお正月に好んで飾られます。毎年12月の半ばには花き市場にて「千両市」という千両だけのセリが行われるほど、お正月には欠かせない縁起物とされています。
千両の花言葉は「利益」「裕福」です。
百両(カラタチバナ)

- 学名:Ardisia crispa
- 科名:サクラソウ科
- 分類:常緑低木
百両(カラタチバナ)が縁起がいい理由
百両は、カラタチバナという秋から初春にかけて赤い実を実らせる常緑低木。万両と似ていますが、万両は下向きに実を付け、百両は上向きに実を付ける点が違います。百両が縁起がいいといわれる理由も万両や千両と同じく、百両という名前によります。江戸時代には大流行し、斑入りなどの美しい品種は高額で取引されたこともあったそうです。
百両の花言葉は「富」「財産」です。
十両(ヤブコウジ)

- 学名:Ardisia japonica
- 科名:サクラソウ科
- 分類:常緑低木
十両(ヤブコウジ)が縁起がいい理由
十両は、ヤブコウジという赤い実を付ける常緑低木。樹高は15cmから大きくてもせいぜい30cm程度と小さな庭木です。十両が縁起がいいといわれる理由は、両や千両と同じく、十両という名前にちなみます。十両という名前は、万両や千両と比べて樹高が小さく控えめなことに由来しています。
十両の花言葉は「明日の幸福」です。
一両(アリドオシ)

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- 学名:Damnacanthus indicus
- 科名:アカネ科
- 分類:常緑低木
一両(アリドオシ)が縁起がいい理由
万両、千両、百両、十両ときたら一両。一両と呼ばれる植物もちゃんとあります。一両は、アリドオシという冬に赤い実をつける常緑低木。低木と言っても地面を這うように生長するほふく性です。アリドオシという変わった名前の由来は蟻を刺して通すくらい鋭い棘があることから。一両が縁起がいいといわれる理由は、千両や百両と同じく、一両という名前にちなみます。
オモト

- 学名:Rohdea japonica
- 科名:ユリ科
- 分類:常緑多年草
オモトが縁起がいい理由
オモトは冬でも青々とした葉を絶やさない常緑多年草、漢字では「万年青」と書きます。常緑であることから縁起がいいとされ、特に引っ越し祝いに贈られる習慣のある鉢植えです。さらに冬には真赤な実をぎっしりと実らせることから、常緑で赤みを付ける縁起の良い植物として、お正月の花生けに好まれて使用されます。オモトの赤い実は年末になると市場に出回るようになります。
オモトの花言葉「長寿」です。
ピラカンサ

- 学名:Pyracantha
- 科名:バラ科
- 分類:常緑高木
ピラカンサが縁起がいい理由
ピラカンサは、和名をトキワサンザシというバラ科の常緑高木。初夏に真白な花を咲かせ冬には赤やオレンジ色のな実をたわわに実らせます。トキワ(常盤)とは永遠のこと。ピラカンサが常緑であることにちなんでいます。常緑で実付きが良く、お正月の頃に色づくピラカンサは、縁起のいい庭木として好まれます。
ピラカンサの花言葉は「美しさはあなたの魅力」「愛嬌」です。
クロガネモチ

- 学名:Ilex rotunda
- 科名:モチノキ科
- 分類:常緑高木
クロガネモチが縁起がいい理由
クロガネモチは秋から冬の間真赤な実を付ける常緑高木。クロガネモチはその名前が「苦労のない金持ち」を連想させるとして、縁起のいい庭木として人気があります。お正月の頃に真赤な実を付けることから、花生けに切って使用することがあります。
クロガネモチの花言葉は「魅力」「寛容」「執着」「仕掛け」です。
ソヨゴ

- 学名:Ilex pedunculosa
- 科名:モチノキ科
- 分類:常緑高木
ソヨゴが縁起がいい理由
ソヨゴはグリーンの葉の間からサクランボのように赤い実をぶら下げる常緑高木。名前は漢字で書くと冬青、冬でも青々とした葉を絶やさず赤い実を付けることから縁起のいい庭木として好まれています。
ソヨゴの花言葉は「先見の明」です。
ヒイラギの縁起は?

- 学名:Osmanthus heterophyllus
- 科名:モクセイ科
- 分類:常緑高木
ヒイラギは、トゲのようにとがった葉が特徴の常緑高木。冬に真白な香りの良い花を咲かせます。
ヒイラギは縁起がいい?
クリスマスの時期に見かける赤い実が付いたヒイラギは、クリスマスホーリーや西洋ヒイラギと呼ばれる樹木。ヒイラギ(Osmanthus heterophyllus)とは別種です。ヒイラギ(Osmanthus heterophyllus)は赤い実は付けないので、特にお正月に飾られることはありません。ヒイラギが活躍するのは節分です。トゲのある葉が鬼の目を突くので鬼が逃げるといわれ、魔除けとして玄関に飾る習慣があります。
ヒイラギは縁起がいいのか悪いのかというと、赤い実は付けないのでお正月には飾りませんが、節分に魔除けとして重宝される縁起のいい庭木ということになります。
ヒイラギの花言葉は「用心深さ」「先見の明」です。
お正月に赤い実が縁起がいいといわれる理由

お正月に赤い実が縁起がいいといわれる理由は、冬の寂しい景色の中で、一際目立つ鮮やかな赤い実は、富と繁栄を連想させるからです。また、お正月の縁起物と呼ばれる赤い実を付ける植物、は常緑樹性のものばかりです。理由は、一年を通して青々とした葉を絶やさず、冬には豊かな赤い実を実らせる植物たちは、長く続く富と繁栄の象徴として重宝されてきました。現在でもその縁起にあやかろうと、お正月に赤い実を飾る習慣が残っています。
お正月に赤い実が縁起がいいといわれる理由は、冬でも青々とした葉を絶やさず、鮮やかな赤い実を実らせることが富と繁栄を連想させるから。お正月には松などの常緑樹と共に赤い実を飾って福を呼び込みましょう。
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