おしゃれな生垣におすすめの種類一覧
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おしゃれな生垣におすすめの種類を一覧で紹介します。また、生垣の意味や垣根との違い、向いている庭木の特徴など、生垣についての疑問にもお答えします。
目次
生垣とは?読み方や意味
生垣の読み方
「生垣」の読み方は、いけがきと読みます。送り仮名の「け」は入りません。
生垣とは?垣根との違い
生垣とは、「植物で作る垣根」のこと。垣根とは、隣家との境目や道路との境界線など、敷地を区別するための囲いの総称。ブロックやフェンスなどの無機質のものも、植物でできたものも垣根です。生垣と垣根の違いは、生きた植物で作ったものを「生垣」、無機質な素材で作ったものを「垣根」という風に区別して使用される呼称です。
生垣を設置することで、目隠しや防犯といったプライバシーや安全の確保、動物や不要なものの侵入を防ぐこともできます。また、フェンスやブロックといったもので作る垣根よりも暖かみがあり、見た目にも美しいのが生垣の魅力です。
生垣の作り方
生垣の作り方は、敷地の境界線部分に木を植えるだけ。難しく考える必要はありません。必ずしも同じ種類の植物で統一する必要もありません。景観や目的、好みに応じて数種類の庭木を植えてみるのも景色に変化がついて楽しくなります。
生垣の管理と手入れ
生垣は境界線を示すものなので、公道や燐家に大きく飛び出したり、周囲の迷惑になってはいけません。植物は日々生長しています。大きく育ちすぎてしまったら、適宜剪定を行うようにしましょう。周囲に迷惑をかけないような配慮が必要です。
また、混み合った枝をそのままにしておくと、内側の枝や葉に日が当たらず、樹形が乱れていく原因になります。また、風通しの悪くなった庭木は病害虫の被害にあいやすくもなるというデメリットも。姿を整える為だけでなく、1年に1度くらいは様子を見て剪定を行うようにしましょう。
生垣に向いている庭木の特徴
生垣に向いている植物の特徴を紹介します。好みや目的に応じて選択する際の参考にして下さい。
常緑樹
生垣は敷地の境界線を明確にするために設置するもの。目隠しや防犯といった役割もあります。冬でも葉を落とさない常緑樹は、外からの視線をシャットアウトしてくれるので、目隠し効果があります。また、枝葉が繁っていれば外部からの侵入者を遮断することができ、防犯効果も期待できます。
さらにブロックなどで完全に遮蔽(しゃへい)してしまうのとは違い、植物の垣根である生垣は風や光うを通すので、圧迫感がなく心地の良い空間を確保できます。
病害虫の被害が少ない
生垣は植物で作る垣根なので、手入れは必要です。病害虫の被害にあいやすい樹種は管理に手間がかかります。生垣の樹種を決める際には、手入れの手間や頻度もあわせて検討するようにしましょう。
枝葉の密度が高い
外部からの目線と侵入者をシャットアウトできなければ生垣の意味がありません。枝葉の密度の高いものを選べば、それだけ目線と侵入者を防げるようになります。
洋風でおしゃれな生垣の種類
シルバープリベッド(シルバープリぺッド)
- 分類:半落葉低木
- 樹高:1~3m
- 花期:4月~5月
シルバープリベッドは、斑入りの小さな葉が可愛らしいモクセイ科の低木です。半落葉ですが温暖な地域では、ほぼ常緑です。春に小さな香りの良い花を咲かせ、秋に黒い果実を付けます。洋風のお庭でよく見かけるおしゃれな生垣です。
マートル
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~3m
- 花期:5月~6月
マートルは、地中海地方原産のフトモモ科の常緑低木です。初夏に咲く梅に似た白い花と秋になる黒い実がが美しく、光沢のある葉が密度高く繁るため、生垣として人気があります。女神アフロディーテの神木ということもあって、ヨーロッパでも愛されているおしゃれな木です。
ドドナエア
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~3m
- 花期:4月
ドドナエアは、ムクロジ科の常緑低木です。葉色がグリーンのものと赤銅色のものがあります。オリーブを思わせるような華奢な樹形が魅力で、大きくなり過ぎないので、圧迫感のない生垣を作ることができます。
フェイジョア
- 分類:常緑高木
- 樹高:5~6m
- 花期:7月~8月
フェイジョアは、ピンクの花を咲かせるフトモモ科の常緑高木です。大きくなる木ですが、強い刈り込みにも耐えるので、低く刈り込んで管理することも可能です。銀色がかった厚みのある葉をよく繫らせるので、目隠しを兼ねた生垣に利用できます。夏に咲く花は、エディブルフラワーとして食べることができます。
ウェストリンギア
- 分類:常緑低木
- 樹高:0.5~1.5m
- 花期:四季咲き
ウェストリンギアは、別名を「オーストラリアンローズマリー」ともいう、シソ科の常緑低木です。見た目はローズマリーに似ていますが、食用にはできません。細い葉と華奢な樹形が美しい低木で、洋風のお庭によく似あいます。
ローズマリー
- 分類:常緑低木
- 樹高:0.5~2m
- 花期:四季咲き
ローズマリーは、香りが良いことで有名なシソ科の常緑低木です。葉の密度が高く、刈り込みに耐えるため生垣として利用されます。香りの良いハーブを生垣にするというのが、何よりおしゃれで洗練された感じがします。立性の品種とほふく性、その間の半ほふく性があるので、お庭の雰囲気に合わせて選んでください。
ボックスウッド
- 分類:常緑高木
- 樹高:3m以上
ボックスウッドは、小さく丸みを帯びた光沢のある葉が美しい常緑樹です。放っておくと3mを越す大きな木になりますが、生育速度がとてもゆっくりで、刈り込みに堪える強さがあるので、好みの樹高に調整が可能です。葉の密度が高いことから、目隠しを兼ねた生垣やトピアリーとして利用されます。
花が咲くおしゃれな生垣の種類
カラタネオガタマ
- 分類:常緑高木
- 樹高:3~5m
- 花期:4月~5月
カラタネオガタマは、熟した果物のような甘い香りの花を咲かせる常緑高木です。花色は、クリーム色やボルドーカラーなど。葉の密度も高く、丈夫なため、庭木としても生垣としても人気があります。花、葉、枝ぶりともに美しく、おしゃれな生垣におすすめです。
キンモクセイ
- 分類:常緑高木
- 樹高:5~6m
- 花期:9月~10月
キンモクセイは、秋に甘く香りの良い花を咲かせることで人気の常緑高木です。葉の密度も高く、丈夫で強い刈り込みにも耐えるので、庭木、生垣、街路樹として人気があります。香り良く、鮮やかなオレンジ色の花は、おしゃれな生垣にぴったりです。
ヒイラギモクセイ
- 分類:常緑高木
- 樹高:5~6m
- 花期:10月
ヒイラギモクセイは、キンモクセイの近縁種で、キンモクセイよりも少し遅れて香りの良い花を咲かせる常緑高木です。葉はヒイラギのようなギザギザとした葉で、小さな白い花を咲かせます。香りはキンモクセイほど強くはありませんが、常緑で葉の密度も高く、ヒイラギのような葉をしているので、防犯の役割も果たすとして生垣に好まれます。
トキワマンサク
- 分類:常緑高木
- 樹高:3~5m
- 花期:4月~5月
トキワマンサクは、ほうきのような、筆のような、変わった花を咲かせる、マンサク科の庭木です。トキワマンサクというと、通常ベニバナトキワマンサクを指しますが、白い花を咲かせる品種もあります。葉の色も明るいグリーンやボルドーカラーなどがあり、葉だけのときもおしゃれな生垣として楽しめます。
ドウダンツツジ
- 分類:落葉高木
- 樹高:2~5m
- 花期:4月~5月
ドウダンツツジは、ツツジ科の落葉低木です。落葉樹ですが、春の花、夏の青葉、秋の紅葉まで四季を通じて美しく、強い刈り込みにも耐えるので、生垣として人気があります。
シャリンバイ
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~3m
- 花期:5月~6月
シャリンバイは、光沢のある葉魅力的な常緑低木です。初夏に梅に似た白い花を咲かせます。丈夫で育てやすく、花も楽しめることから生垣として人気があります。
アセビ
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~3m
- 花期:2月~4月
アセビは、小さな壺状の花をかんざしのように、下垂させて咲かせる姿が美しい常緑低木です。丈夫で大きくならないため、生垣として使いやすい庭木です。また、春に枝いっぱいに花を咲かせる姿が美しく、おしゃれな庭木として人気があります。
イチゴノキ
- 分類:常緑高木
- 樹高:2~5m
- 花期:11月~1月
イチゴノキは、スズランのような花を咲かせる、ツツジ科の常緑高木です。花の後には真赤な可愛らしい実を付けます。葉の密度が高く、樹高も高いので、外からの視線をシャットアウトしたい場所などに植えると有効です。
ツバキ
- 分類:常緑高木
- 樹高:5~10m
- 花期:11月~12月、1月~3月
ツバキは、日本の冬には欠かせない、美しい花を咲かせる常緑高木です。花は一重咲きから八重咲きまであり、品種によってはバラと見紛うような美しさです。強い刈り込みにも耐えるため、トピアリー仕立てのおしゃれな生垣として利用されることもあります。
アベリア
- 分類:常緑低木
- 樹高:0.5~2m
- 花期:四季咲き
アベリアはスイカズラ科の常緑低木です。環境が合えばほぼ四季咲きで、小さなラッパ型の花を咲かせます。アベリアの花色は白かピンク、葉色はグリーンの他に斑入り種もあります。剪定時期をあまり選ばず、強い刈り込みにも耐えるため、生垣として好まれます。
ジンチョウゲ
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~1.5m
- 花期:3月~4月
ジンチョウゲは、春に爽やかな香りの良い花を咲かせる常緑低木です。小さな花を毬のように咲かせる姿も可愛らしい庭木です。花色は、外側がピンクのものや真白なものがあり、葉もグリーンのものや斑入りのものなどがあります。常緑で丈夫なため、生垣や庭木として好まれます。
クチナシ
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~2m
- 花期:6月~7月
クチナシは、初夏にうっとりするくらい甘い香りの花を花を咲かせる常緑低木です。花色は白、一重咲きや八重咲き、花径が小さいコクチナシなどがあります。葉の密度が高く、芳香のある花を咲かせるおしゃれな生垣です。
テイカカズラ
- 分類:常緑つる性木本
- 樹高:3~5m
- 花期:5月~6月
テイカカズラは、日本原産の香りの良い花を咲かせる常緑性のつる植物です。葉の密度が高く、よく生育するので、フェンスやトレリスに絡ませて生垣として利用できます。
ハーデンベルギア
- 分類:常緑つる性木本
- 樹高:1~3m
- 花期:4月~5月
ハーデンベルギアは、紫色の藤を小さくしたような花が美しい、常緑のつる植物です。つる植物ですが、常緑であり葉の密度も高いので、フェンスやラティスに誘引させて、おしゃれな生垣に仕立てることができます。
おしゃれで手入れが楽な生垣の種類
ウスギモクセイ
- 分類:常緑高木
- 樹高:5~6m
- 花期:11月
ウスギモクセイは、淡いクリーム色の花を咲かせる常緑高木です。葉や花はキンモクセイにそっくりですが、キンモクセイに比べて花の色が淡いこと、香りも弱いので区別がつきます。キンモクセイやギンモクセイと同じく常緑で、葉の密度も高いことから目隠しや生垣として好まれます。
常緑ヤマボウシ
- 分類:常緑高木
- 樹高:10m以上
- 花期:6月~7月
常緑ヤマボウシは、ミズキ科の常緑高木です。初夏にクリーム色がかった白の花を咲かせます。常緑ヤマボウシは樹形が乱れにくく管理が楽なので、目隠しや生垣として、人気のある庭木です。
ヒイラギ
- 分類:常緑高木
- 樹高:3m以上
- 花期:10月~12月
ヒイラギは、ギザギザとしたノコギリのような葉が印象的な、中国原産の常緑樹です。クリスマスの時期に赤い実を付ける西洋ヒイラギとは別種です。葉の表面には光沢があります。葉が尖っているので防犯の役割を果たすとされ、生垣として人気があります。
マホニア コンフューサ
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~2m
- 花期:11月~12月
マホニア コンフューサは、細くギザギザとした葉が特徴的な常緑低木です。花が少なくなる冬に明るい黄色の花を咲かせます。あまり大きくならないので管理しやすく、半日陰でもよく育つので、シェードガーデンの生垣に好まれます。
シキミ
- 分類:常緑低木
- 樹高:3m程度
- 花期:3月~4月
シキミは、葉や枝に芳香があるシキミ科の常緑低木です。日陰でもよく育ち、手間がかからないので、生垣や庭木として利用されます。秋になる実は、中華料理などで使用される八角(スターアニス)に似ていますが、シキミは毒性が強いので間違えて食べないように注意が必要です。
ナワシログミ
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~3m
- 観賞期:5月~6月
ナワシログミは、銀色がかった光沢のある葉が特徴の常緑低木です。秋に目立たない小さな花を咲かせ、翌年の春から初夏に熟します。赤く熟したナワシログミの実は柔らかく、酸味と甘みがあります。強い刈り込みにも耐え、病害中の被害も少ないので、手間のかからない生垣として好まれます。。
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ピラカンサ
- 分類:常緑低木
- 樹高:3~5m
- 観賞期:11月~2月
ピラカンサは、枝の先に真赤な実をたわわに下げるように実らせる常緑低木です。枝に小さなトゲがあるのが特徴です。果実は食用にはできません。ぜか鳥もあまり好まないようで、食べられてしまうことがなく、長く観賞できます。放っておくと枝が暴れるので、数年に1度は刈り込む必要がありますが、大した手間をかけずに花も実も楽しめる、手入れが楽な木です。
好みの生垣は見つかったでしょうか。1種類で統一するのではなく、いくつかの種類を組み合わせても変化のある景色が作れます。自宅の雰囲気にあった、素敵な生垣を作ってください。
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