トマトやミニトマトの穴や裂果|虫?食べられるかどうかの見分け方
とまつあつこ
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トマトやミニトマトに小さな穴が空いていたり、実割れしていると、食べても大丈夫なのかちょっと気になりますよね。その穴や実割れは、虫の被害なのか自然現象なのかの見分け方についてお話しします。
目次
トマトやミニトマトに穴が空いたり実割れする現象について
八百屋さんやスーパーなどで買ってきたトマトやミニトマトにはあまり見られませんが、家庭菜園で育てていると、たまに穴が空いていたり、実割れしているものがあります。
そんなとき、穴や実割れが虫による被害なのか、自然現象なのか見分け方を知っていると、食べないほうが良いものと安心して食べられるものの判断ができるので知っていると便利です。
トマトやミニトマトに穴が空く理由と対策
穴が空く理由
写真は、ミニトマトのヘタの周りに小さな穴が空き、周りにフンがついている状態です。フンがついていなくて、穴だけ空いていることもよくあります。
このように丸くぽっかり空いた小さな穴は、「オオタバコガ」や「タバコガ」の幼虫が実の中に侵入している食害の目印です。実から実へ渡り歩いて次々と食害を続けるので、たった一匹でもほおっておくと被害がどんどん広がります。
「オオタバコガ」や「タバコガ」の幼虫は、土の中で蛹(さなぎ)になって越冬し、翌年の6月以降に土中から出て成虫の「蛾」となり、寄生する植物に卵を産み付けて繁殖していきます。若齢幼虫は、新芽やつぼみを食害し、成長すると実の中に入って食害します。越冬の状態に入る10月頃まで、食害は続きます。
穴が空いたらどうする?
穴が空いているトマトやミニトマトを見つけたら、すぐに実ごと摘果して廃棄しましょう。穴が1つなら、まだ実の中に幼虫がいるかもしれません。穴が2つなら、もう別の実に移って食害している可能性が高いです。他にも穴が空いている実がないか確認し、見つけたら実を取り除きます。畑に捨てると虫が残ってしまうので、必ずゴミとして廃棄します。もったいないですが、被害を広げないためにはその対応が一番良いです。
穴が空かないようにする対策
illustration:小野寺 葉月 エディブルガーデン12か月|6月の作業
幼虫が実の中に入り込んでからでは、薬剤で駆除しようとしても効き目がありません。6月頃に新芽や花蕾を食害する若齢期の幼虫に対してであれば薬剤を使うことができますが、なるべく薬剤無しで育てたい場合は、日ごろのお手入れの中で新芽や花蕾に卵が産みつけられていないかよく観察し、卵や幼虫を見つけたらすぐに取り除きましょう。
▼「オオタバコガ」や「タバコガ」についてもっと詳しくはこちら
トマトやミニトマトが実割れする理由と対策
同心円状裂果(環状裂果):ヘタの周りをぐるっと円を描くように裂けてしまった状態
裂果とは?裂果の理由
トマトやミニトマトが実割れして裂けた状態のことを裂果(れっか)といい、裂けた方向によって呼び名が変わります。
裂果する理由は、土が極度に乾燥した後に、急に雨が降ったり、大量に水やりをすることによって、吸水して実が大きくなるときに外側の皮の生長が追い付かなくて皮が裂けてしまうことや、強い直射日光によって皮が老化して硬くなり、実が大きくなるときに耐えられず裂けてしまう生理現象などがあります。
裂果しても食べられる?
放射状裂果:トマトのヘタからお尻の部分にかけて、縦に放射状に裂けること
裂果することは生理現象によるものなので食べることに問題はありません。ただ、裂果してから時間が経つほどにその部分は硬くなり、裂果していない実と比べると味が落ちます。また、裂果から時間が経つとそこから腐ったり、虫が入ることがあるので、なるべく裂果したらすぐに収穫して食べるほうがよいでしょう。
裂果しないようにする対策
裂果しないようにする対策としては、皮が裂けにくい特徴がある品種を育てたり、軒下など直に雨が当たらない場所で育てたり、UVカットフィルムなどで強い日差しを避けるなどがあげられます。地植えの場合は雨や直射日光の対策をすることがなかなか難しいですが、プランター栽培の場合は、雨や直射日光を避けて移動することができるので便利です。
個人的には、裂果は自然現象なので家庭菜園レベルではある程度仕方がないのかなと思っています。よく観察して雨予報の前日には、赤く熟している実は全部収穫するようにしたり、それができなければ、雨があがったらなるべくすぐに畑に行って収穫するようにしています。裂果してすぐに収穫すれば、それほど味は落ちません。裂果して時間が経った場合も、腐ったり穴が空いて虫が入ったりしていなければ炒めものやトマトソース、ジャムなどに使って美味しく食べます。
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