日陰でも育つ花と植物30種!日陰に強い花や葉が美しい植物を紹介
山田智美
このライターの記事一覧
日陰でも育つ花や植物を紹介します。日陰という言葉の意味から、お庭の日陰の種類、日陰で育つ植物、日陰でも花が咲く植物、グランドカバーやハーブ、野菜、観葉植物までずらり30種類。日陰に向いている植物に詳しくなれます。
目次
- 日陰とは?日陰と日影の違い
- 知ってる?日影の種類を紹介
- 日陰で育つ植物3種
- 日陰でも育つ花10種
- 日陰のグランドカバー3種
- 日陰で育つ庭木7種
- 日陰で育つ野菜2種
- 日陰で育つハーブ2種
- 日陰で育つ観葉植物3種
日陰とは?日陰と日影の違い
日陰の意味
日陰とは、物などに遮られて日光が当たらない場所を指す言葉です。
日影の意味
日影とは、日の光という意味の言葉です。例えば「床に落ちた日影」と言ったら、床に差し込んだ日の光のことを指します。
お庭の日陰は?
お庭の中の建物や樹木に遮られて日光が当たらない場所は日陰です。お庭の中の薄暗くじめじめしているスペースも、特定の時間になると日が当たらなくなるようなスペースもすべて日陰です。日陰のお庭のことを英語でシェードガーデン(shade garden)と言います。
知ってる?日陰の種類を紹介
一口に日陰のお庭と言っても、日陰には種類があります。日陰のタイプによって育てられる植物も変わってきます。同じお庭の中でもスペースによって日陰の種類が違ってきます。お庭の日陰をよく観察してみてください。
- 半日陰:一日のうちで数時間は日が当たるような日陰のこと。一日中真っ暗というわけではないけど、日が当たらない時間も多いというような場所。
- 日陰:建物などに遮られて、ほぼ一日中日が当たらないような場所。
- 湿った日陰:森の中の緑濃い樹木の足元のような日陰のこと。あまり日が当たらず、土は常に水分を含んでいる。キノコや苔が生えやすい場所。
- 乾いた日陰:植えに屋根などがあって、雨が当たらないような日陰のこと。乾いた日陰には乾燥に強い植物を植えるとよく育つ。
日陰で育つ植物3種
ヒューケラ
ヒューケラの和名はツボサンゴ。葉色のバリエーションが豊富な多年草です。初夏には長く伸びた花茎に小さな花を縦に連ねるように咲かせます。明るい半日陰に向いています。
▼ヒューケラについて詳しく紹介しています。
ギボウシ
ギボウシはホスタとも呼ばれる多年草です。日本原産で、海外で多くの改良品種が生まれました。葉が大きく印象的でオーナメンタルプランツとしても活躍します。半日陰や湿った日陰に向いています。
シダ類
クサソテツやオシダのようなシダ類は半日陰から日陰でよく育ちます。品種によって湿った日陰を好むもの、乾燥した日陰でもよく育つものなどがあります。
日陰でも育つ花10種
クリスマスローズ
クリスマスローズは冬から初春の寒い時期に花を咲かせる常緑の多年草です。品種が豊富で花色も美しいのでファンも多い植物です。明るい半日陰を好みます。
スミレ
スミレは日本原産の可憐な花を咲かせる多年草です。草丈低く小さな花を咲かせるので、日陰で群生している姿は目を奪われるほどの美しさです。落葉樹の下のような湿った日陰、半日陰、日向でもよく育ちます。
▼スミレについて詳しく紹介しています。
イカリソウ
イカリソウは特徴的な花を咲かせる多年草です。花色は白やピンク、紫などがあります。花びらの縁は反り返り、俯くように花を咲かせる姿が船の錨に似ているところからイカリソウの名が付きました。湿った日陰、半日陰を好みます。
バイモユリ
バイモユリはフリチラリアの仲間の多年草です。俯くような釣り鐘型の花を咲かせます。清楚で可憐な印象の花です。半日陰を好みますが、夏の蒸れに弱いので注意が必要です。
ケマンソウ
ケマンソウは別名タイツリソウとも呼ばれる多年草です。ハート形の花をぶら下げるように咲かせます。花色はピンクの他に白があります。半日陰を好みます。
オダマキ
オダマキは日本の山野に自生する多年草です。花色が豊富で美しく、ファンが多い植物です。半日陰を好みます。
▼オダマキと風鈴オダマキについて詳しく紹介しています。
スズラン
スズランはベル型の真白な小さな花を咲かせる多年草です。一般的に流通しているものの多くはドイツスズランです。スズランの花には芳香があります。明るい半日陰を好みます。
▼スズランについて詳しく紹介しています。
ホタルブクロ
ホタルブクロは、釣り鐘型の花を咲かせる多年草です。この花の中に蛍が入ると考えられ、ホタルブクロの名がついたとされていますが、実際に蛍は入りません。日向から山林の落葉樹の下のような日陰までいろんな場所でよく育ちます。
アジサイ
アジサイは日本の梅雨を代表する花です。土壌によって色を変えるので、多様なカラーバリエーションを楽しめます。落葉樹の下のような湿った日陰、半日陰でよく育ちます。アジサイは花後早めに剪定することが、翌年もたくさんの花を楽しむコツです。
アナベル
アナベルはアメリカアジサイやセイヨウアジサイとも呼ばれる、アジサイの仲間の落葉低木です。咲き始めはグリーン、咲き進むに従って丸く真白な花に変化していきます。ドライフラワーにもしても美しい花です。半日陰でよく育ちます。
▼ピンクアナベルもあります。
日陰のグランドカバー3種
ヘビイチゴ
ヘビイチゴはバラ科の多年草です。イチゴと名前に付きますが、食用にはできません。春に黄色い花を咲かせ、春から初夏に真赤な果実を付けます。3枚に分かれた小葉の様子が可愛らしく、葉だけでも観賞価値があります。ヘビイチゴは湿った日陰から半日陰、日向までよく育ちます。
▼ヘビイチゴについて詳しく紹介しています。
ドクダミ
ドクダミは葉茎を傷つけると独特の臭気を放つ多年草です。臭いのせいか嫌われがちですが、実は薬草にもなる植物です。初夏に咲かせる真白な花は可愛らしく観賞価値があります。花が八重咲きのヤエノドクダミや、葉が複色のゴシキドクダミは園芸種として人気です。ドクダミは非常に強健で、乾燥した日陰から湿った日陰、日陰、半日陰でよく育ちます。
▼ドクダミについて詳しく紹介しています。
ハナニラ
花ニラは星形の花可愛らしいを咲かせる多年草です。花色は白から、青味がかった白などがあります。花付きがよく、開花期にはたくさんの花を咲かせるので、景色を明るくしてくれるグランドカバーとして優秀です。半日陰から日向でよく育ちます。
▼ハナニラについて詳しく紹介しています。
日陰で育つ庭木7種
ニシキウツギ
ニシキウツギは日本の山野にも自生している落葉低木です。初夏から梅雨の頃に白とピンクの可愛らしい花を咲かせます。山野の落葉樹の下のような場所で見かけます。半日陰から日向を好みます。
ヒュウガミズキ
ヒュウガミズキはマンサク科の落葉低木です。山野や公園などの落葉樹の足元でよく育ちます。春に咲く花は淡いクリーム色で可愛らしく、花の後に丸みを帯びた葉を出します。半日陰から日向でよく育ちます。
ジューンベリー
ジューンベリーはバラ科の落葉高木です。和名をセイヨウザイフリボクと言います。春に桜を小さくしたような花を咲かせ、初夏に直径1㎝くらいの果実を実らせます。果実は始めは赤く、熟すに従って黒に近い赤になっていきます。花、果実、新緑、紅葉まで四季を通して楽しめます。ジューンベリーは比較的日当たりが良くない場所でも収穫を期待できる庭木です。半日陰から日向でよく育ちます。
▼ジューンベリーについて詳しく紹介しています。
クサギ
クサギはシソ科(クマツヅラ科)の落葉高木です。初夏に花を咲かせ、秋には宝石のような実を付けます。クサギの漢字の名前は臭木。葉や枝に独特の臭気をがありますが、鼻をつまむほどではありません。半日陰を好みます。
ヒイラギナンテン
ヒイラギナンテンは別名マホニアとも呼ばれる常緑低木です。落葉樹の足元などでよく育ちます。秋に明るい黄色の花を咲かせ、冬に黒い実を付けます。湿った日陰、半日陰でよく育ちます。
ムラサキシキブ
ムラサキシキブは秋に紫色の小さな実を付ける落葉低木です。春に小さなピンク色の花を咲かせます。華奢な枝が美しい庭木です。山野では落葉高木の下などに自生しています。半日陰でよく育ちます。
▼ムラサキシキブの特徴とコムラサキの見分け方を紹介しています。
ガマズミ
ガマズミはレンプクソウ科の落葉低木です。日本の山野に自生しているような樹木です。春に白い花を咲かせ、秋に宝石のような真赤な果実を実らせます。ガマズミの果実は酸味が強く、生食には向きません。ガマズミは春の花、新緑、秋から冬の果実と紅葉まで、四季を通じて美しい姿を見せてくれる庭木です。半日陰から日向でよく育ちます。
▼ガマズミについて詳しく紹介しています。
日陰で育つ野菜2種
ミョウガ
ミョウガはミョウガ科の多年草です。日頃食用にしているのは、日光を浴びていないミョウガの新芽の部分です。ミョウガは湿った日陰でよく育ちます。
シソ
シソは昔から日本に自生している一年草です。痩せ地でも育つほど強健で、香りが良く、昔から薬味として愛されてきました。シソは半日陰から日陰でよく育ちます。
日陰で育つハーブ2種
ミント
ミントはハーブとしてあまりに有名な、シソ科の多年草です。葉や茎に清涼感のある香りを持っています。春から夏が生育期で、この時期には摘んでも摘んでも脇から新芽が伸びてきます。ミントは乾燥に弱いので、湿った明るい日陰から半日陰を好みます。
▼ミントについて詳しく紹介しています。
クランベリー
クランベリーは別名ツルコケモモとも言う、ツツジ科の常緑低木です。低木といっても上には伸びません。初夏に白からピンクの花を咲かせ、秋に真赤な可愛らしい果実を実らせます。クランベリーの果実は残念ながら生食はできません。湿った半日陰でよく育ちます。
▼クランベリーについて詳しく紹介しています。
日陰で育つ観葉植物3種
アイビー
アイビーはつる性の常緑多年草です。屋外でも育てられますが、観葉植物として室内での栽培も可能です。非常に丈夫で、水耕栽培でもよく生長します。室内の明るい場所から、数時間は日光が入るような場所まで生育可能です。ただし、まったく日が当たらないような場所では枯れてしまうので注意してください。
ワイヤープランツ
ワイヤープランツはタデ科の常緑低木です。低木といっても木にはなりません。華奢な枝をほふくさせるように伸ばして生長していきます。屋外で地植えにすると大きくなり過ぎて困るようなこともありますが、室内で鉢植えで管理すれば育てやすい植物です。カーテン越しの日光が当たるような明るい室内でよく育ちます。
エスキナンサス
エスキナンサスは、イワタバコ科の常緑つる性植物です。厚みのある葉が可愛らしい観葉植物です。直射日光と寒さに弱いので、カーテン越しの日光が当たるような室内で育てます。
日陰で育つ植物はこんなにあるんです。しかも日向が苦手で日陰の方がよく育つくらい日陰が好きな植物ばかり。日陰を好む植物は線が細く、柔らかい印象のものが多いのも魅力です。日陰だからと諦めず、日陰を有効活用して素敵なお庭を作ってください。
▼編集部のおすすめ
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「日陰でも育つ花と植物30種!日陰に強い花や葉が美しい植物を紹介」の記事をみんなにも教えてあげよう♪