春に咲く紫の花16選!ガーデニング、ブーケ、アレンジメントに

山田智美
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春は花が咲き乱れる季節。庭木から道端の雑草まで、色とりどりの花を咲かせます。その中でも紫色の春の花を集めてみました。
紫色の花、薄紫色の花、青紫色の花、一口に紫色の花と言ってもいろんな種類があります。お庭に植えたり、ブーケやアレンジメントにして楽しめる、紫色の春の花たちをご紹介します。
目次
- 春の紫色の花|スミレ
- 春の紫色の花|パンジー、ビオラ
- 春の紫色の花|スイートピー(宿根スイートピー)
- 春の紫色の花|アネモネ
- 春の紫色の花|ルピナス
- 春の紫色の花|ムスカリ
- 春の紫色の花|ヒヤシンス
- 春の紫色の花|チューリップ
- 春の紫色の花|スカビオサ
- 春の紫色の花|クレマチス
- 春の紫色の花|ラベンダー
- 春の紫色の花|イカリソウ
- 春の紫色の花|シラネアオイ
- 春の紫色の花|ライラック
- 春の紫色の花|ハーデンベルギア
- 春の紫色の花|藤(フジ)
春の紫色の花|スミレ
- 植物名:スミレ(菫)
- 科名:スミレ科
- 分類:多年草
- 花期:3~5月
女性の名前にも使われる「スミレ(菫)」。名前だけでも可憐な響きのスミレ(菫)の花は、古今東西人気の衰えることのない花です。スミレ色という色の名前はこの可憐な紫色の花から付けられた名前です。
直径2~3㎝の小さな紫色や薄紫色の花にそうっと顔を近づけると、ほのかに芳香がするのもスミレ(菫)の魅力の一つです。
▼可憐なスミレの不思議な仕組みや魅力はこちらをごらんください。
▼スミレ(菫)の詳しい育て方はこちら
スミレ(すみれ・菫)
- スミレという名前は、スミレ科スミレ属の総称のように使われていますが、本来は「スミレ」と名付けられたViola mandshuricaのことを指します。mandshuricaとは中国を意味する言葉ですが、スミレは日本原産の植物です。日本の風土に馴染みやすく、非常に育てやすい植物です。 スミレの花は形が特徴的で、花の後部が突き出して細長い袋状となっており、ここが蜜を分泌する蜜房となっています。スミレという名前の語源は、その花の横から見た姿が大工が使う墨入れ(墨壺)に形が似ていることから付いたと言われていますが、諸説ありますので定かではありません。 スミレは日本に自生する多年草で、野山や森以外に街中でも見かけられます。典型的な虫媒花で、その花の蜜を求めてやってきた昆虫の体に付着した花粉が、次の花に移動して授粉するという仕組みです。けれど、実際にはこの方法で結実することは少ないと言えます。春の開花期を過ぎた夏から秋、環境がよければ冬でも、閉鎖花と言って蕾の段階で自家受精して結実します。スミレが花を咲かせていないのに、種を作っているのを見かけるのはこのためです。
春の紫色の花|パンジー、ビオラ
- 植物名:パンジー、ビオラ
- 科名:スミレ科
- 分類:一年草
- 花期:10~4月
パンジー、ビオラは秋から春まで咲き続ける一年草。花の少ない季節に庭先を明るく彩ってくれる、冬の庭の強い味方です。
濃い紫色から薄紫色、ブルーがかった紫色など、パンジー、ビオラは様々な紫色の花を咲かせます。紫色の他に白やピンク、黄色、複色、何とも言えないアンティークカラーの花や、フリルのような花びらの品種まであるのですから、パンジー、ビオラだけで庭をいっぱいにしたくなるくらいです。
庭に植えて楽しむ他、切り花としても人気があります。
▼パンジーの詳しい育て方はこちら
▼ビオラの詳しい育て方はこちら
春の紫色の花|スイートピー(宿根スイートピー)
- 植物名:スイートピー
- 科名:マメ科
- 分類:一年草、多年草
- 花期:4~6月
春を代表する花の一つ、スイートピー。スイートピーにも紫色の花を咲かせる品種があります。ラベンダーのような青味がかった紫色から夜を思わせるような暗く濃い紫色まで。紫色のスイートピーにもたくさんの種類があります。薄紫色の花を咲かせる宿根スイートピーも人気があります。
スイートピーは、すっとした茎に連なるように香りのよい花を咲かせます。スイートピーだけを両手いっぱいに抱え込みたくなるような、花の中に顔をうずめたくなるような、そんな幸せな気持ちにしてくれる花です。
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春の紫色の花|アネモネ
- 植物名:アネモネ
- 科名:キンポウゲ科
- 分類:多年草
- 花期:2~5月
アネモネは春に咲く球根花です。紫の他に白やピンク、赤など、色数も豊富。大きな花芯の周りに放射状に花びらを広げます。
アネモネという花の名前はギリシャ神話に登場する少女に由来します。西風の神ゼピュロスに見初められたアネモネという少女に、ゼピュロスの妻が嫉妬をして彼女を花に変えてしまったと言われています。
アネモネの花びらは蝋細工のような独特の材質感をしています。散り際には透けるように色褪せていく様子も美しい花です。アネモネの花が咲いたら、花びらが散っていく最後の姿まで楽しみましょう。
▼アネモネの詳しい育て方はこちら
アネモネ
- アネモネは分枝性の塊茎をもち、草丈25~40cmになるキンポウゲ科の多年草で、直立して直径10cm前後の花を咲かせます。アネモネの花びらに見える部分は、がく片です。 和名はボタンイチゲ(牡丹一華)やハナイチゲ(花一華)といいます。 アネモネはまだ花の少ない2月下旬ごろから5月頃までと開花期が長く、赤、白、ピンク、紫や青など豊富な花色や一重だけでなく半八重や八重など花形の異なる多くの品種があり、切り花や花壇で広く栽培されています。性質は日当たりを好み、寒さに当てないとつぼみができない性質があるのでの冬も屋外で育てましょう。 アネモネの品種は、100品種以上あり、毎年のように新しい品種ができています。以前は、発色のよい色が中心でしたが、最近はパステル系の複色系の品種もあり、花のサイズも大輪のものから小輪のものまで豊富に揃います。園芸用以外に、切り花としても春を代表する球根花です。
春の紫色の花|ルピナス
- 植物名:ルピナス(ノボリフジ)
- 科名:マメ科
- 分類:一、二年草
- 花期:4~6月
小さな豆の花をキュッと集めたように咲く姿が可愛らしい、ルピナスの花。春から初夏にかけて開花します。藤の花を逆さにしたような花のフォルムから、「ノボリフジ」という和名もあります。
ルピナスの中にもいろんな種類があり、草丈1mくらいのものから、30~40㎝程度のルピナス・ピクシーデライトまで様々です。ルピナス・ピクシーデライトは花が小さく可愛らしいので、ガーデニングの他に切り花としても人気があります。
▼ルピナス・ピクシーデライトの育て方について詳しくはこちら
▼ルピナスの詳しい育て方はこちら
ルピナス
- ルピナスは秋に種をまき、翌年または翌々年の春に花を楽しむ一、二年草です。ルピナスの花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、青、紫、白など様々。冷涼で乾燥した気候を好むので、蒸し暑い日本ではほんとんどが一年草になりますが、原産地など気候があう場所では多年草とされています。日本でも冷涼な北海道ではルピナスの群生が観光名所となっているも場所もあります。 品種によっては1m以上に育つこともあり、空に向かって長く伸ばした花茎に鈴なりの花をつけます。ルピナスは、藤(ふじ)に似た花が上向きに咲くことから、「ノボリフジ(登り藤)」「サカサフジ(逆さ藤)」の別名もあります。また、葉の形がうちわに似ているので「ハウチワマメ(葉団扇豆)」と呼ばれることも。ルピナスはマメ科の植物なので、花の後は枝豆によく似たサヤが育ちます。同じくマメ科の植物特有の根粒菌を根に付着させているので土壌が肥沃になります。
春の紫色の花|ムスカリ
- 植物名:ムスカリ
- 科名:キジカクシ科
- 分類:多年草
- 花期:3~5月
ブドウを逆さにしたような小さな紫色の花が可愛いムスカリ。ムスカリの花は初春、梅が咲くころから咲き始めます。顔を近づけるとふわりと甘い香りがするのも特徴です。紫色の花のほかに白やピンクの花を咲かせる種類もあります。
ムスカリは地植えにすると、分球してよく増える球根植物です。草丈は10㎝程度と小さく派手な花ではありませんが、群生している姿は見ごたえがあります。ムスカリの球根は鉢植えでも鉢のなかでどんどん分球して増えていくので、数年に1度は植え替えるようにしましょう。
▼ムスカリの詳しい育て方はこちら
春の紫色の花|ヒヤシンス
- 植物名:ヒヤシンス
- 科名:ユリ科
- 分類:多年草
- 花期:3~4月
春を代表する球根花の一つ、ヒヤシンス。子供の頃に水耕栽培でヒヤシンスを育てたことがある方も多いのではないでしょうか。ヒヤシンスは香りがよいことでも有名です。庭植えでも水耕栽培でもよく育ちます。
ヒヤシンスは色の種類が豊富な花です。紫色のヒヤシンスだけでも、群青のような濃い紫から赤紫、ピンクに近い紫、淡い紫色など何色もあります。
切り花でも多く流通しています。お部屋の中にヒヤシンスを飾って、香りまで満喫しませんか。
▼切り花のヒヤシンスを飾って長く楽しむコツはこちら
▼ヒヤシンスの詳しい育て方はこちら
ヒヤシンス
- ヒヤシンスは秋植え春咲きの球根植物で、小さな花を花茎に連なるように咲かせます。ヒヤシンスにはダッチ系とローマン系があり、ダッチ系は花数も多く豪華です。私たちが日頃見ているヒヤシンスの多くはダッチ系ヒヤシンスです。 ヒヤシンスの一番の魅力は、花色のバリエーションの豊富さと甘い香りです。庭植えや鉢植えなど土壌で育てることも、土を使わずに水耕栽培(水栽培)でも育てることも出来るため、部屋の中でインテリア感覚で栽培する方も多い植物です。 通常、球根は一球から一本の花茎が出ますが、品種改良が進み数本の花芽を出す品種もあります。球根の表皮は花色によって違い、表皮の色でおおよその花の色がわかります。
春の紫色の花|チューリップ
- 植物名:チューリップ
- 科名:ユリ科
- 分類:多年草
- 花期:3~5月
「春と言えばチューリップ!」というくらい春には欠かせない花、チューリップ。フルーツキャンディのようなポップなカラーバリエーションが魅力です。そんな可愛らしいチューリップにも紫色の花を咲かせる種類があります。淡い紫色や黒のような濃い紫色など、紫色だけでも何種類かがあります。
紫色のチューリップはお庭でも花束やアレンジメントでも全体の雰囲気をぐっと引き締めるような役割をしてくれます。
▼チューリップの詳しい育て方はこちら
チューリップ
- チューリップは春に花咲く球根植物です。チューリップの球根は直径3cmほどのものが多く、玉ねぎのような形をしています。この球根を地面に植え育てるのです。球根の先はとがっていて、その先端から花茎や葉を伸ばします。花茎の背丈は種類にもよりますが、15cmよりも下のものはありません。おおよそ15cm~60cmのものまでが主に出回っています。花びらの色は皆さんも良くご存知の様に赤、白、黄色をはじめ、ピンク、紫、複色などさまざま。咲き方も、ユリ咲き、パーロット咲き、フリンジ咲き、八重咲きなどいろいろな咲き方があります。チューリップの開花時期は、大きく分けると、早咲き、普通咲き、遅咲きの3時期があります。同じチューリップでも開花の時期がかなり違うので、違う開花時期のものを一緒に寄せ植えすると、開花時期がずれてしまい見栄えが悪いので、鉢植えに植える場合は単一種を植え付ける方が一般的です。 チューリップの育て方で大切なことは 1.よい球根を選ぶこと 2.適切な場所に植えて、適量の水やりをすること 3.寒さに当てること です。
春の紫色の花|スカビオサ
- 植物名:スカビオサ(マツムシソウ)
- 科名:マツムシソウ科
- 分類:多年草
- 花期:3~5月、四季咲き
春に薄紫色の可愛らしい花を咲かせるスカビオサは、切り花でも庭植えでも人気の花です。淡い紫色の直径3~4㎝くらいの花を咲かせます。
湿気や蒸れに弱いので、庭植えにするなら風通しの良い場所が向いています。桜が終わって梅雨に入る前くらいまで優しい紫色の花をゆらゆらと風にそよがせるように咲き続けます。
切り花のスカビオサも人気で、ほぼ通年流通しています。切り花のスカビオサは野花のような可憐な雰囲気があり、ブーケやアレンジメントに入れると、全体の雰囲気を繊細で優しくしてくれます。
▼スカビオサの詳しい育て方はこちら
春の紫色の花|クレマチス
- 植物名:クレマチス
- 科名:キンポウゲ科
- 分類:多年草
- 花期:3~5月、9~10月、四季咲き
クレマチスは春に美しい紫色の花を咲かせます。クレマチスには木立性といってつるにならない種類もありますが、多くはつる性です。春、庭先のフェンスやトレリスに大きく絡みつきたわわに花を咲かせるクレマチスの姿は、通りを行く人の足を止めるほどに見事です。
クレマチスには何百種という品種があり、大輪の花を咲かせるもの、小さなベル型の花を咲かせるものなどがあります。
クレマチスは切り花で楽しむこともできます。アレンジメントやブーケではそのつるを活かして大きく絡ませるように使用すると、大人っぽい雰囲気を演出できます。
▼クレマチスの詳しい育て方はこちら
春の紫色の花|ラベンダー
- 植物名:ラベンダー
- 科名:シソ科
- 分類:多年草
- 花期:5~7月
ラベンダーは甘い香りが有名なハーブです。ラベンダー色という色の名前があるように、青味がかった薄紫色の花を咲かせます。
ラベンダーはすっと伸びた細い茎の先に穂のように小花を集合させて咲かせます。庭植えにすると茂みのように大きくなるので、存在感があります。
ラベンダーにはイングリッシュラベンダーとフレンチラベンダーがあり、芳香で有名なのはイングリッシュラベンダーです。
▼ラベンダーの楽しみ方はこちら
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ラベンダー
- ラベンダーは地中海沿岸原産の常緑低木。ハーブの女王とも呼ばれ、癒しのフローラル系の香りが人気のハーブです。ヨーロッパでは古くから栽培され、お風呂や衣類の香りづけなど日常の暮らしの中で利用されてきました。花の色は薄紫や濃い紫、白があり、葉には芳香があります。ハーブとして蒸留して得られたオイルは香水などの成分となり、花を乾燥させたものはポプリやハーブティーとして利用できます。 ラベンダーの語源は、lavareという「洗う」を意味するラテン語だと言われています。その精油はリラックスや精神安定にも使われており、とても人気があります。「万能の精油」ともいわれ、アロマテラピーでもっとも広く利用される精油です。ラベンダーにはイングリッシュラベンダーやフレンチラベンダーなど種類がたくさんあり、種類ごとに精油が作られているため、ラベンダーと名のつく精油はたくさんあります。 ラベンダーは地中海沿岸が原産地のため、高温多湿を嫌う性質です。風通し良く、蒸れないように世話をすれば次第に大株になり、良い香りのする花を毎年咲かせて楽しませてくれます。
春の紫色の花|イカリソウ
- 植物名:イカリソウ
- 科名:メギ科
- 分類:多年草
- 花期:4~5月
イカリソウは日本の山野にひっそりと自生している山野草です。春に白やピンク、紫色の特徴的なフォルムの花を咲かせます。その独特な花の形を船の錨に見立ててイカリソウと名付けられたと言われています。
イカリソウは直射日光が苦手で、落葉樹の足元や、明るい森の中などに自生しています。鉢植えや切り花でも流通しています。
▼イカリソウの詳しい育て方はこちら
春の紫色の花|シラネアオイ
- 植物名:シラネアオイ(白根葵)
- 科名:キンポウゲ科
- 分類:多年草
- 花期:4~5月
シラネアオイが咲くのは春、直射日光が当たらないような山野の中です。青味がかった薄紫色の花びらを大きく広げるように咲きます。クリスマスローズと同じキンポウゲ科に属すように、シラネアオイの花はクリスマスローズの花に少し似ています。
夏の暑さに弱く、主に関東以東の寒冷地を好みます。自宅でシラネアオイ育てるのなら、風通しと湿気に注意が必要です。
▼シラネアオイの詳しい育て方はこちら
シラネアオイ(白根葵)
- シラネアオイは日本原産で1属1種が特徴の多年草です。日本の深山で群生している山野草ですが、最近では自生地も減少してきている保護が必要とされています。シラネアオイの花色には紫色の他に白花種もあります。シラネアオイはその独特の花姿が美しくファンも多いので、山野草として流通しています。夏の蒸れと暑さに弱いので、自宅で育てる場合は風通しと直射日光に注意する必要があります。 シラネアオイの花は、両手のひらを広げたように開いた2枚の葉の間から、1輪開花します。花びらのように見えるのは萼片で、花はその中心部になります。同じキンポウゲ科のクリスマスローズと花の特徴が似ています。 シラネアオイの名前の由来は、日光白根山に多く自生しており、その花の形状がタチアオイに似ているということで名付けられたそうです。
春の紫色の花|ライラック
- 植物名:ライラック
- 科名:モクセイ科
- 分類:落葉小高木
- 花期:4~6月
紫色の小花が可愛いライラックは、切り花でも庭木でも人気の花です。ライラックの花はソメイヨシノが咲くころに咲き始めます。ライラックは、花びらが4枚の小花を枝の先に集合させるようにたわわに咲かせます。
ライラックにはかすかに芳香があり、花も香りも楽しめるのも特徴です。
▼ライラックの詳しい育て方はこちら
- ライラックは4月~6月に開花する落葉小高木で、葉はハート形、花は円錐形に小花が房咲きになります。ライラックの花は、紫色、薄紫色、ピンク色、白色などの一重や八重の花をつけます。香りがよいので、世界中で愛されている花木です。 ライラックはフランス語でリラ、和名は紫丁香花(ムラサキハシドイ)といい、ハシドイは日本に自生する近縁種の落葉小高木のことです。ライラックは冷涼な気候を好み、特に夏の夜温が下がるところを好みます。日本では東北北部や北海道、本州の高原地帯が適地といえます。ライラックは風通しがよく、湿気の少ない環境を好みます。暖地に植える場合は西日が当たらない日当たりのよい場所を選んで植えましょう。 ライラックの属名のSyringa(シリンガ)はギリシア語で笛やパイプを意味するsyrinxに由来し、枝の髄の部分をくりぬいて管にし笛をつくって古代ギリシャでは羊飼いたちがライラックの笛を吹いていたそうです。トルコではこれをパイプにしていたそうです。
春の紫色の花|ハーデンベルギア
- 植物名:ハーデンベルギア
- 科名:マメ科
- 分類:常緑つる性植物
- 花期:3~5月
ハーデンベルギアは春に鮮やかな紫色の花を咲かせるつる植物です。「花は知ってるけど名前がわからない」という方も多いかもしれません。関東より暖冬な地域であれば常緑です。庭植えにすると年々大きくなります。
艶のある濃いグリーンのと春に咲く鮮やかな紫色の花のコントラストが美しい植物です。
▼ハーデンベルギアの詳しい育て方はこちら
春の紫色の花|藤(フジ)
- 植物名:藤(フジ)
- 科名:マメ科
- 分類:落葉つる性木本
- 花期:4~5月
藤(フジ)は日本の春を代表するマメ科のつる植物です。春、ソメイヨシノが終わった頃に薄紫色の花を下げるように咲かせます。花にはわずかな芳香があるので、藤棚の下にいると優しい香りを楽しめます。
「藤色」の語源はこの藤(フジ)の淡い紫色の花からきています。歌舞伎や日本舞踊で有名な「藤娘」もこの藤(フジ)が由来です。庭園や公園などにも藤棚があるように、藤(フジ)は古来より愛されてきた春の象徴のような花です。
▼藤(フジ)の詳しい育て方はこちら
- フジ(藤)はマメ科の落葉性のつる植物です。春になると薄紫や白の花を咲かせます。庭園や公園で目にする藤棚のイメージが強く、自宅での育て方は難しいように言われていますが、実は鉢植えでも楽しめます。根の生長が制限されることから、むしろ鉢植えの方が花付きがよくなるほどです。 フジ(藤)には大きく分けて2種類あり、ノダフジ(野田藤) Wisteria floribunda はつるが右巻き、ヤマフジ(山藤)Wisteria brachybotrysは左巻きという特徴があります。 「ノダフジ(野田藤)」の由来となった大阪市福島区の野田はフジ(藤)の名所として有名。毎年4月には「のだふじめぐり(ふじ祭り)」が開催されます。樹齢1200年を越え、天然記念物に指定されている埼玉県春日部市の「牛島の藤」もよく知られています。
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