シンボルツリーの下草おすすめ30種
山田智美
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シンボルツリーにおすすめの下草を30種紹介します。花が咲くものや日陰に強いもの、ハーブなど。お庭の雰囲気に合わせて好きな種類が見つかりますように。
目次
シンボルツリーの下草とは?
下草とは、背の高い木の下に生える草木の総称で「したくさ」と読みます。森林などで高木の足元に自然に生えているような植物のことで、草花も低木も含まれます。シンボルツリーに下草を植える理由は、株元を華やかにするという装飾的な目的のほか、お庭をより自然な姿に近づけるなどの効果を得られるからです。
シンボルツリーの種類によって下草の種類も変わります。常緑樹の株元は、一年を通してあまり日光が当たらないので、日陰に強い下草がおすすめです。落葉樹の株元は、春から夏は木陰、秋から冬は日が当たるので、夏の直射日光が苦手な種類や冬に日光を必要とする種類がおすすめです。
背の高い下草の効果
アナベルやウエストリンギアなど背の高い下草は、高木のシンボルツリーと相性が良い種類です。幹がむき出しになりがちな、地面から枝までの何もない空間を彩ってくれるので、森の中のような景色が出来上がります。
背の低い下草の効果
背の低い下草は、シンボルツリーの株元を賑やかにしてくれます。あまり背の高くないシンボルツリーの下に植えると、お庭に圧迫感が出ないので、見ていて安心感があります。
シンボルツリーの下草|おすすめ11種
アナベル
- 分類:落葉低木
- 樹高:1m程度
- 花期: 6月~7月
アナベルは、アメリカアジサイとも呼ばれるアジサイの仲間。初夏に白くて丸い花を咲かせ、だんだんとグリーンへと変化し、秋には枝に残ったままドライフラワーへと変化していきます。明るい半日陰を好みます。
ウエストリンギア
- 分類:常緑低木
- 樹高:1~1.5m
- 花期: ほぼ四季咲き
ウエストリンギアは、シソ科の常緑低木。別名をオーストラリアンローズマリーともいい、ローズマリーに似た姿をしています。日向から明るい半日陰で育てられ、剪定で大きさも整えられるので、使い勝手の良い下草です。
オオアマナ
- 分類:球根植物
- 草丈:10~30cm
- 花期: 4月~5月
オオアマナは、白い星形の花を咲かせる球根植物。ほったらかしでも分球で増え、毎年花を咲かせます。落葉樹の足元など、冬は日当たり良く、夏は木陰になるような場所を好みます。
オダマキ
- 分類:多年草
- 草丈:30~80cm
- 花期: 5月~6月
オダマキは、花色のバリエーション豊富な多年草。日本に自生するミヤマオダマキのほか、花色豊富なセイヨウオダマキなどがあります。高さのある多年草なので、木の株元を優しく彩ります。
オルレア
- 分類:一年草
- 草丈:60~100cm
- 花期:3月~7月
オルレアは、レースのような白い花を咲かせるセリ科の一年草。開花期間が長く、あまり手間がかからないのが魅力です。日当たりが良ければ、たくさんの花を楽しめます。
クリスマスローズ
- 分類:常緑多年草
- 草丈:30~60cm
- 花期:1月~4月
クリスマスローズは、早春から花を楽しめる常緑の多年草。色とりどりの花をうつむくように咲かせる姿が美しく、人気のある花です。半日陰から明るい半日陰で花を咲かせるので、常緑樹の足元でも育てられます。
原種チューリップ
- 分類:球根植物
- 草丈:10~30cm
- 花期:3月~5月
原種チューリップは、野生種のチューリップの総称。園芸種との違いは、植えっぱなしで毎年花を楽しめることです。落葉樹の下など、冬にしっかりと日光が当たるような場所が向いています。
パニカム
- 分類:多年草
- 草丈:100~150㎝
パニカムは、イネ科の多年草。軽やかな穂が風に揺れる様子が美しいグラス類です。草丈は高くなりますが、軽やかなので景色に圧迫感が出ることなく、自然感のある雰囲気を演出できます。
ヒヤシンソイデス
- 分類:球根植物
- 草丈:20~40cm
- 花期:4月~5月
ヒヤシンソイデスは、小さな釣鐘型の花がかわいらしい球根植物。イングリッシュブルーベルや、スパニッシュベルという名前でも流通しています。分球で増えていくので、春に群生するように咲く様子が美しい花です。落葉樹の下など明るい半日陰が向いています。
ペニセツム
- 分類:多年草
- 草丈:100~150cm
ペニセツムは、猫じゃらしのような穂がかわいらしいイネ科の多年草。明るいグリーンのほか、ボルドーカラーなどもあり、カラーリーフとしても活躍します。軽やかな印象で株元をに動きを出してくれます。
ポテンティラ
- 分類:多年草
- 草丈:10~60cm
- 花期:4月~8月(品種と栽培地域による)
ポテンティラは、イチゴのような花と葉がかわいらしい、バラ科の多年草。花色、葉色、フォルムなど、種類が多いのが特徴です。草丈低く、横に広がるように生長します。
シンボルツリーの下草|ハーブ6種
アメジストセージ
- 分類:多年草
- 草丈:50~120cm
- 花期:9月~11月
アメジストセージは、シソ科の多年草。食用にはできない観賞用ハーブです。秋に咲く紫やピンクの花が美しく、目を引きます。高木の下草として植えると風が抜けるような軽やかさと華やかさを楽しめます。
タイム
- 分類:常緑低木
- 草丈: 5~30cm
- 花期:4月~6月
タイムは、香りの良い葉が特徴の常緑低木。食用にできるのはコモンタイムで、ほかの品種は観賞したり香りを楽しむハーブです。クリーピングタイムは、地面を這うように広がっていく特性があります。葉も花も小さく主張が少ないので、あまり背の高くないシンボルツリーの下草に向いています。
チェリーセージ
- 分類:多年草
- 草丈: 40cm~1.5m
- 花期: 5月~11月
チェリーセージは、花や葉に芳香があるシソ科の多年草。食用にはできない、観賞用ハーブです。丈夫で育てやすく、花期が長いことから人気があります。風通しと日当たりの良い場所を好みます。
ミント
- 分類:常緑多年草
- 草丈: 20~50cm
- 花期: 7月~9月
ミントは、清涼感のある香りが特徴のハーブ。常緑ですが、冬には葉を減らして越冬します。夏の強い直射日光が苦手なので、冬は日当たり良く夏は日陰になるような、落葉樹の下に植えると群生します。
ラムズイヤー
- 分類:常緑多年草
- 草丈: 30cm~1m
- 花期: 5月~7月
ラムズイヤーは、ふわふわとしたシルバーグリーンの葉が美しい観賞用ハーブ。初夏に小さな花を咲かせます。シンボルツリーの強さと相反するような柔らかい印象の葉は、景色に強弱の変化をつけてくれます。
ローズマリー
- 分類:常緑低木
- 草丈: 50cm~1m
- 花期: 11月~5月
ローズマリーは、枝葉に爽やかな芳香を持つハーブ。料理のほか、ポプリや入浴など、様々な使い道があります。ほふく性と木立性、その中間の種類があり、どれも樹形が美しいのが特徴です。高木の下草にすると、森のような景色を楽しめます。
シンボルツリーの下草|花が咲く5種
ガウラ
- 分類:多年草
- 草丈: 50~150cm
- 花期: 5月~11月
ガウラは、白やピンクの小花が舞うように咲く姿が美しい多年草。草丈高く生長し、華奢な茎にたくさんの花を咲かせるので、優しい雰囲気を演出します。高木の株元を華やかに彩ってくれる下草です。
ジギタリス
- 分類:多年草
- 草丈: 30~200cm
- 花期: 5月~6月
ジギタリスは、本来は多年草ですが、園芸上二年草として扱われている草花です。草丈高く生長し、釣鐘型の花を穂のように咲かせる姿が美しく、絵画のような趣きがあります。高木の株元が良く似合います。
宿根リナリア
- 分類:多年草
- 草丈: 50~70cm
- 花期:5月~10月
宿根リナリアは、華奢な草姿と小さな花穂が印象的な多年草。風に揺れる姿が美しく、草原や森の中のような自然な雰囲気を演出します。風通しと日当たりの良い場所で花を咲かせます。
スミレ
- 分類:多年草
- 草丈: 5~15cm
- 花期:3月~5月
スミレは、春を報せてくれるような可憐な草花。紫やピンクの小花がかわいらしく、古今東西人気のある花です。一つ一つの花は小さく目立ちませんが、こぼれ種で増えていくので、あっという間に群生します。落葉樹の足元のような明るい半日陰を好みます。
ヤグルマギク
- 分類:一年草
- 草丈:30~100cm
- 花期:4月~7月
ヤグルマギクは、ブルーや白の花が印象的な一年草。別名はコーンフラワー、ハーブとしても人気があります。すっと伸びた茎の先に花びらがたくさんある花を咲かせます。高木の足元を華やかにしてくれる下草です。
シンボルツリーの下草|日陰に強い8種
アカンサス
- 分類:多年草
- 草丈:80~150cm
- 花期:6月~8月
アカンサスは、大きな葉と独特なフォルムの花が印象的な多年草。彫刻や絵画のモチーフにもされているような花です。スモールスペースには不向きですが、高木の下草として植えると、1株で絵になるようなオーナメンタルプランツです。
アジュガ
- 分類:常緑多年草
- 草丈:10~30cm
- 花期:4月~5月
アジュガは、草丈低く、横に広がるように増えていく常緑多年草。半日陰でたくさんの花を咲かせます。日当たりが悪いと花数を減らしますが、葉色のバリエーションが豊富なので、葉だけでも楽しめます。
ギボウシ
- 分類:多年草
- 草丈:15〜200cm
- 花期:7月~8月
ギボウシは、葉や草姿が印象的で世界中にファンも多い多年草。日陰を好み、半日陰でも花を咲かせます。オーナメンタルプランツとして好まれますが主張は強くないので、高木の下草としてに植えると、周囲の景色との調和を取ってくれるような存在です。
ティアレア(ティアレラ)
- 分類:常緑多年草
- 草丈:30~50cm
- 花期:4月~5月
ティアレアは、日陰から半日陰で花を咲かせる常緑多年草。日陰に強く、常緑というのが魅力です。横に広がるように増え、毎年花を咲かせます。木漏れ日が当たるような木の株元を好みます。
ヒューケラ
- 分類:常緑多年草
- 草丈:20~50cm
- 花期:5月~7月
ヒューケラは、葉の色のバリエーションが豊富な常緑多年草。初夏には小さな花も楽しめます。日陰でもよく育ち、冬の間も葉を楽しむことができます。
フウチソウ
- 分類:多年草
- 草丈:20~40cm
- 花期:7月~9月
フウチソウは、明るい葉の色と、風にそよぐ軽やかな姿が魅力の多年草。日陰でもよく育ち、株で大きくなります。
ホタルブクロ
- 分類:多年草
- 草丈:20~40cm
- 花期:7月~9月
ホタルブクロは、深山で木の株元に自生している多年草。日本の風土や木漏れ日が当たるような半日陰を好みます。シンボルツリーの下草にぴったりの花です。ひっそりとうつむくように咲く姿が楚々として美しく印象的です。
ラミウム
- 分類:常緑多年草
- 草丈:15~40cm
- 花期: 5月~6月
ラミウムは、オドリコソウの仲間の多年草。葉の色が美しく、カラーリーフとしても人気があります。強い直射日光が苦手なので、半日陰で育てます。草丈はそれほど高くないので、低木のシンボルツリーの下草に向いています。
下草の種類によって、お庭の雰囲気が変わります。力強い印象のシンボルツリーも、株元に軽やかな草花を植えることで、優しい印象になります。お庭の雰囲気に合わせた下草が見つかりますように。
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