一日花一覧|読み方や理由、午前中だけ咲く花や夜だけ咲く花の種類

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山田智美

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一日花とは?読み方や意味、理由に加えて、午前中だけ咲く花、夕方まで咲く花、夜だけ咲く花を紹介します。

目次

一日花とは?意味と読み方、理由

一日花とは?

一日花の意味は、文字通りほぼ1日しか咲かない花のこと。一日花の読み方は「いちにちばな」です。

一日花には、アサガオのように午前中だけ咲く花、ハイビスカスのように朝から夕方まで咲く花、マツヨイグサのように夕方から夜の間だけ咲く花などがあります。

園芸分類上で定義されているというものではないので、図鑑にも明記されていません。便宜上使用されている園芸用語です。

一日花はなぜ?1日しか咲かない理由

一日花が1日しか咲かない理由は諸説あります。

例えば、より良い遺伝子を残すため自家受粉を避けようとしているという説です。他にも、1日で萎れてしまうことで次々と花を咲かせることができ、たくさんの種子を作ることができるからという説もあります。

いずれにしても、植物が花を咲かせるのは種子を作り、次の世代へとバトンタッチするため。一日花は、種の存続のための戦略の一つのようです。

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一日花一覧|春に咲く花

オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリ

  • 開花時期:2月~5月

オオイヌノフグリは、オオバコ科の一年草。春に水色のかわいらしい花を咲かせる野草です。オオイヌノフグリの花は、朝開いて夕方には萎れてしまう一日花です。

シャガ

シャガ

  • 開花時期:4月~5月

シャガは、アヤメ科の常緑多年草。明るい半日陰を好み、落葉樹の足元などで群生しているのを見かけます。花は一日花ですが、次々と咲かせるのでたくさんの花を楽しめます。

ナガミヒナゲシ

  • 開花時期:4月~5月

ナガミヒナゲシは、ケシ科の一年草。繁殖力が強いので害草として扱われていますが、かわいらしいサーモンカラーの花を咲かせます。朝に花開き、夕方には萎れてしまう一日花です。

ニワゼキショウ

ニワゼキショウ

  • 開花時期:5月~6月

ニワゼキショウは、アヤメ科の多年草。花径1cm程度の小さな花を咲かせます。花色はピンクや白、中心が紫がかっています。ニワゼキショウは朝開いて夕方には萎れてしまう一日花です。

 

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一日花一覧|午前中だけ咲く花

アサガオ(朝顔)

西洋アサガオ パーリーゲート 育て方 特徴

  • 開花時期:7月~9月

アサガオは、ヒルガオ科の一年草。花色や咲き方、葉の色やフォルムなど、種類が豊富で、昔から日本で愛されてきた夏の花です。アサガオは早朝まだ暗い時間から花を咲かせ、昼には萎れてしまう一日花です。

オクラ

オクラの花 特徴 育て方 美しい

  • 開花時期:7月~9月

オクラは、ネバネバとした食感が特徴のアオイ科の野菜。オクラの花は早朝に開花し、昼頃には萎れてしまう一日花です。花色は明るいクリーム色で中心部分が濃い紫色をしています。近縁種の花オクラ(トロロアオイ)も午前中だけ咲く花です。

▼花オクラ(トロロアオイ)

ズッキーニ

ミニズッキーニ 雄花

  • 開花時期:5月~8月

ズッキーニは、ウリ科の野菜です。ズッキーニの花は早朝に開花し、昼頃には萎れてしまう一日花。色は明るい黄色で、一つの株に雄花と雌花を咲かせます。萎れて閉じた花の中にチーズを詰めて揚げたフリットは絶品です。

ツユクサ(露草)

夏に咲く花|野草19種

  • 開花時期:6月~9月

ツユクサは、ツユクサ科の多年草。夏に花径2~3cmの真青な花を咲かせます。ツユクサの花は早朝開花し、昼頃には萎れてしまう一日花です。夏の早朝に朝露を浴びてひっそりと咲いているツユクサの姿は、早起きしてでも見に行く価値のある美しさです。

 

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一日花一覧|朝から夕方まで咲く花

アメリカンブルー(エボルブルス)

アメリカンブルー

  • 開花時期:5月~10月

アメリカンブルーは、初夏から秋まで花を楽しめるヒルガオ科の多年草。本来は多年草ですが、日本では越冬が難しいため一年草として扱われています。朝開花して夕方には萎れてしまう一日花ですが、次々と花を咲かせるのでたくさんの花を楽しめます。

ギボウシ

育てやすい多年草|ギボウシ

  • 開花時期:7月~8月

ギボウシは、ユリ科の多年草。大きく印象的な葉の色やフォルムが人気ですが、花も美しく魅力があります。ギボウシの花は朝開き夕方には萎れてしまう一日花ですが、1つの花茎に連ねるようにたくさんの花を咲かせるので、長く楽しめます。

トケイソウ

トケイソウ

  • 開花時期:5月~10月

トケイソウは、トケイソウ科のつる性多年草。飛び出したしべ類が時計を連想させるというのが名前の由来です。英名は 「Passion flower」、花のフォルムをキリストの受難に見立てたことに由来します。花は朝開花し、夕方には萎れてしまう一日花です。クダモノトケイソウの果実はパッションフルーツとして食用にされます。

ナツツバキ(シャラの木)

ナツツバキ

  • 開花時期:6月

ナツツバキは、ツバキ科の落葉高木。初夏に真白な椿に似た花を咲かせます。ナツツバキの花は朝から夕方まで咲く一日花で、散るときはツバキと同じように花首からぽとりと落ちます。ナツツバキの仲間のヒメシャラも一日花です。

▼ヒメシャラ

ハイビスカス

ハイビスカス

  • 開花時期:5月~10月

ハイビスカスは、アオイ科の非耐寒性常緑低木。南国を連想させるような原色で大ぶりの花を咲かせます。朝から夕方まで咲く一日花で、夕方にはつぼみと同じように花びらをねじるようにして落ちます。

フヨウ(芙蓉)

フヨウ

  • 開花時期:8月~10月

フヨウは、アオイ科の落葉低木。花径10~15cmの大きな花を咲かせます。フヨウの花は一日花ですが、次々と咲くので夏の間中花を楽しめます。

ヘメロカリス

ヘメロカリス

  • 開花時期:5月~8月

ヘメロカリスは、ユリに似た形の花を咲かせるワスレグサ科の多年草。花は朝から夕方まで咲く一日花ですが、一つの花茎にたくさんの花を咲かせるので長く楽しめます。英名のDaylily(デイリリー)は、ユリに似た一日花であることに由来します。

ポーチュラカ

ポーチュラカ

  • 開花時期:5月~10月

ポーチュラカは、スベリヒユ科の一・二年草あるいは多年草。園芸上は一年草として扱われることが多い植物です。花は一日花ですが、次々と花を咲かせるので、初夏から秋まで楽しめます。

マロウ

マロウ

  • 開花時期:5月~7月

マロウは、アオイ科の多年草。初夏から夏に紫や赤紫の花を咲かせます。朝から夕方まで咲く一日花ですが、次々と花を咲かせるので長く楽しめます。明るいブルーが美しいマロウティーはコモンマロウの花を原料としています。

ムクゲ

ムクゲ

  • 開花時期:7月~9月

ムクゲは、アオイ科の落葉低木。花は一日花ですが、秋まで次々と開花し、開花期間の長い花木のひとつです。

 

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一日花一覧|夜だけ咲く花

オシロイバナ

オシロイバナ

  • 開花時期:7月~10月

オシロイバナは、オシロイバナ科の多年草。花系3~4cm程度のラッパ状の花を咲かせます。オシロイバナの花は夕方明るいうちから咲き始める一日花ですが、次々と咲かせるので長く花を楽しめます。

カラスウリ

夏(6月~8月)に咲く白色の野草の花カラスウリ

  • 開花時期:7月~9月

カラスウリは日本の山野に自生するウリ科のつる性多年草。レースをちぎったような独特のフォルムが美しい花は、日が暮れてから開花し朝には萎れてしまう一日花です。

ゲッカビジン(月下美人)

置き場所 原産地が熱帯の地域の為、極端な寒さには弱い植物です。 7℃以下だと枯れてしまいますので、冬の寒い季節11月頃から4月上旬までは室内で育てるようにしましょう。冬の間は暖かい場所に置くと、5月から10月までのあいだは直射日光の当たる場所に置くと良く育ち花を咲かせます。 管理 春から開花までの季節の成長を良くするためには、冬の間も暖かい場所に置く必要があります。室内の温度を上げる加温をするとより、うまく成長します。 水あげ 原産地が熱帯雨林の多肉植物の為、砂漠地帯のサボテンのような極端な乾燥を嫌います。土の表面が乾いたらたっぷりと与える様にしましょう。 用土 鹿沼土や赤土など、水はけがよい用土がてきしています。 肥料 肥料は種類が重要で、株を育てる為にカリウムやリンが多い肥料を成長期の4月~10月に2ヶ月に一度あたえましょう。 増やし方 月下美人は挿し芽(挿し木)によって増やす事が出来ます。 1.葉を30cm程、カットしてカットした表面をかわかします。 2.植木鉢に土を準備します。土は細かめの赤土か鹿沼土などの水はけが良く吸水性の良い土を準備します。 3.その土に水を含ませて、植木鉢内を安定させます。その土へ1cm程埋め込みます。 病気と害虫 カイガラムシが付きやすく、月下美人は1度虫がつき、ダメージを受けた部分は回復しない為、カイガラムシが付かないように消毒をして予防しましょう。ついてしまった場合は取り除き、損傷部分を早めにカットしましょう。

ビジョナデシコ

  • 開花時期:6月~11月

ゲッカビジンは、サボテン科の常緑多肉植物。花は日が暮れてから開花し朝には萎れてしまう一日花です。1年に1度しか花が咲かないと言われますが、上手に育てれば数回咲かせることができます。

マツヨイグサ(待宵草)

マツヨイグサ

  • 開花時期:6月~8月

マツヨイグサは、アカバナ科の一年草あるいは多年草。花は日が暮れてから開花し朝には萎れてしまう一日花です。マツヨイグサの咲く前のつぼみは花と同じ黄色、咲き終わって萎れたものはオレンジ色をしているので見分けが付きます。仲間のツキミソウやユウゲショウも一日花です。

▼ツキミソウ

▼ユウゲショウ

 

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一日花と間違われやすい花

アイリス

  • 開花時期:4月~7月(品種による)

アイリスは、アヤメ科の多年草の総称。ジャーマンアイリスやアヤメ、ショウブ、カキツバタもアイリスの仲間です。花は非常に短命で数日で萎れてしまいますが、1つの花茎に数個のつぼみをつけるので、何回も花を楽しめます。花が短命なので間違われやすいようですが、数日咲いているので一日花ではありません。

▼アヤメ

▼ショウブ

▼カキツバタ

スイレン(睡蓮)

スイレン(睡蓮)

  • 開花時期:6月~11月

スイレンは、スイレン科の水生草本。身近なところで見かけるのは温帯スイレンの仲間です。温帯スイレンは概ね早朝に開花して昼頃には閉じてしまいます。この開いたり閉じたりを数日繰り返して萎れていきます。短命な花ですが、数日咲くので一日花ではありません。

ハス(蓮)

ハス

  • 開花時期:7月~8月

ハスは、ハス科の水生草本。早朝に開花し昼には閉じてしまうというサイクルを4日繰り返し、花びらを散らしていきます。短命な花ですが、数日咲くので一日花ではありません。

 

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1日で花を散らす一日花と聞くと、なんだか儚げな姿をイメージしますが、植物たちはとってもしたたか。一日花をつぎつぎとたくさん咲かせて結実に備えています。

そうは言っても1日しか咲かないと聞くと、その姿を見たくなるものです。一日花に出会ったら、この日限りの花なんだなと思って眺めてあげてください。

 

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山田智美

植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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