植えっぱなしで毎年開花!庭や花壇におすすめの宿根草(多年草)45選

金子三保子
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おすすめの植えっぱなしOKの球根花
植えっぱなしで毎年開花する球根の花をご紹介します。
36.スイセン
開花時期 種類よる
スイセンは品種によって秋咲き、冬咲き、春咲きと開花時期がかなり違います。3~4年は植えっぱなしでも大丈夫な球根の花です。
▼スイセンの育て方
水仙(スイセン)
- 水仙(スイセン)は、早春に花を咲かせる春を告げる球根植物のひとつです。白と黄色以外にピンクや緑、オレンジなど、色とりどりの花が咲きます。水仙(スイセン)の園芸品種の数は数万品種もあり、とても種類が豊富です。品種によって一本の茎から一本の花が咲く種もあれば、日本水仙のような房咲き種もあります。最近では八重咲種など、新品種の水仙(スイセン)が毎年のように登場します。水仙(スイセン)は、主に冬咲きと春咲きの品種が多いですが、中には秋に咲く品種もあります。 水仙(スイセン)は、数年間は植えっぱなしで管理でき、環境が合えば球根が年々増えていくのでガーデニング初心者にはおすすめの球根の花です。球根をまとめて植え付けておくと、年々分球し、とても見事な空間となります。日本全国には、たくさんの水仙(スイセン)の群生スポットが存在します。
37.ムスカリ
開花時期3~4月
ムスカリはコンパクトなサイズで大きくなっても草丈15cmほど。寒さに強くて庭に地植えをすると自然分球で増え、植えっぱなしOKなのでガーデニング初心者さんにもおすすめの球根の花です。小さな寄せ植えに使ってもかわいい素材ですが、広い空間にたくさんのムスカリを植え付けても見事な光景になります。
▼ムスカリの育て方
38.ハナニラ
開花時期3月~4月
ハナニラは桜の咲くころに無数の星型の花が咲く球根の花です。ハナニラは植えっぱなしでどんどん増える球根のひとつ。球根を一度植え付け根付けば、その後は植えっぱなしで管理の必要はありません。花が終わってもそのままにしておけば大丈夫。年々花数が増えます。
▼ハナニラの育て方
39.原種シクラメン・ヘデリフォリウム
原種のシクラメンはサクラソウ科の球根植物。通常のシクラメンからは想像もつかない小型のシクラメンです。よく見ないと見落としてしまうサイズながら、発見すると思わずしゃがみこんで写真を撮りたくなる、そんな魅力的でかわいい草花です。種類によって開花の時期が違いますが、ヘデリフォリウムは秋に咲く原種のシクラメン。小さくて楚々とした花も魅力ですが、原種シクラメンのもうひとつの魅力はくるんとした花茎。株もとにくるくるのコイルのような茎が密集し、そこからすっと花茎が伸びてきます。こぼれ種でも増えます。
▼原種シクラメン・ヘデリフォリウムの育て方
40.原種チューリップ
開花時期4月
チューリップの球根は植えた年はよく咲きますが、それ以降は球根のサイズが最初の半分くらいのサイズになり、充実した花を咲かすことのできる球根にまでならないことが多いので、毎年球根を購入するのが一般的です。そんな中で原種のチューリップは数年間は植えっぱなしでも数年間は毎年開花します。小さなチューリップが地面一面に咲く様子はとても素敵で人気のある球根の花です。
普通のチューリップに比べて小ぶりでかわいらしいサイズですが、品種によって茎が伸びないもの、茎が伸びるものなど花姿が違うので、好みの色や咲き方をお庭に植えてみてはいかがでしょうか。
▼原種チューリップの育て方
41.ラナンキュラス・ラックス
開花時期3月~5月
ラナンキュラスのラックスシリーズは、花びらがキラキラと光っているのが特徴です。咲き方がスプレー咲きなので、一輪でたくさんの花を楽しめます。
通常のラナンキュラスの球根は花の咲いた後に堀りあげるのが一般的ですが、ラックス系のラナンキュラスは植えっぱなしでも翌年開花するため宿根草のように扱えます。背丈も高いので庭や花壇におすすめ。
▼ラナンキュラス・ラックスの育て方
ラナンキュラス ラックス
- ラナンキュラス ラックスは、宮崎県の綾園芸さんが異種間交配によって作出した新しいラナンキュラスです。ラックスという名は、ワックスをかけたようなキラキラした花弁から、ラナンキュラス+ワックスを合わせて「ラックス」と名付けられました。現在は「ラックスシリーズ」として、毎年のように新品種が増えています。 花は一重~半八重で、1本の茎が分枝してスプレー咲きになるので、たくさんの花が楽しめます。耐寒性、耐病性に優れ、庭や花壇に地植えすると、水はけなどの環境があえば宿根草のように植えっぱなしで翌年開花するのも大きな特徴のひとつです。 一般的なラナンキュラスより背丈が高く多花性のため、庭や花壇に植え付けると目を引く存在になります。花の日持ちも良く、つぼみのうちにカットしても、すべての花がきれいに咲くため、切り花でも人気があります。
42.シラー(ヒアシンソイデス)
開花時期4月~5月
シラー(ヒアシンソイデス)は、秋に植えて翌年4月~5月ごろに開花する球根花です。花の色は青紫、白、ピンクの3色があります。花の形はつり鐘状(ベル型)で目立つ花ではないですが、ひっそりと咲く花姿がガーデナーには人気の球根花です。
▼シラーの育て方
シラー
- シラーは秋に植えて春に花を咲かせる球根植物です。100種類以上が存在すると言われています。ベル型の小花を俯くように咲かせるタイプや、小花の集合した花を放射状に咲かせるタイプ、小花を穂のように上に向かって連なるように咲かせるタイプなど、咲き方も種類によって違います。花色もブルー以外に、青紫、紫、ピンク、白、と豊富です。 シラーは日向から半日陰で良く育ちます。花を咲かせた後は、夏になると自然に葉が黄色くなり始め地上部が無くなっていきます。シラーには丈夫なものが多く、球根を一度植えたら数年植えっぱなしでも何度も咲いてくれます。勝手に分球で増えていくので、気が付くと庭の片隅で群生しているようなこともあります。
43.原種系アネモネ
開花時期:3月~4月
原種系アネモネは、原種ならではの楚々とした雰囲気があります。球根植物ですが、どちらかと言うと苗での流通が多いようです。花苗は年が明けた頃から春まで流通します。
一般的なアネモネの球根は花後に堀り上げが必要ですが、原種系アネモネは環境が合えば植えっぱなしで管理できる球根のひとつです。
▼アネモネ・フルゲンスの育て方
アネモネ・フルゲンス
- アネモネ・フルゲンスは、耐寒性球根で原種系アネモネの一種です。アネモネ・パボニナとアネモネ・ホルテンシスの品種が交雑したことによって生まれました。一般的なアネモネより小輪で、原種ならではの楚々とした雰囲気があります。 アネモネ・フルゲンスは、白、ピンク、ラベンダー、パープル、赤…と花色が豊富で、花弁(ガク)の色としべのネイビーの色合いに個体差があり、好みの色あいの苗を選ぶ楽しみもあります。 球根植物ですが、どちらかと言うと苗での流通が多いようです。花苗は年が明けた頃から春まで流通します。 一般的なアネモネの球根は花後に堀り上げが必要ですが、アネモネ・フルゲンスは環境が合えば植えっぱなしで管理できる球根のひとつです。
44.アリウム
丹頂アリウム
開花時期:5月~6月
アリウムはとても品種が豊富な花で、花の形や大きさ、草丈が品種によって様々です。大輪から小輪種までありますが、小輪種は植えっぱなしで育てられるものが多く、写真の丹頂アリウムもそのひとつです。
▼丹頂アリウムの育て方
丹頂アリウム
- 丹頂アリウムは、初夏に開花する球根の花。開花前はネギ坊主のような独特のフォルムをしていて、花は薄皮をかぶっています。すっとした直線的な姿は庭のアクセントとして目立つ存在になります。背丈は50~70cmありますが、花のサイズはアリウムの中では小さめの3cm程度です。小さな花が集合して球状の形をした花は少しずつ色づいていくので花は長持ちします。丈夫で植えっ放しでもよく育つタイプのアリウムです。 庭で咲いている時の丹頂アリウムはまっすぐな茎ですが、花屋さんでくねくねした茎の丹頂アリウムを見たことがある方も多いのではないでしょうか。切り花として流通している、くねくねした丹頂アリウムは、人の手によって茎をくねらせて栽培して出荷されたものです。とても手の込んだ切り花です。踊るようなフォルムはフラワーアレンジや花束のアクセントになります。
45.タマスダレ(玉簾)
タマスダレ(玉簾)は細長い葉と、真っ白な6枚の花びらが上を向いて一斉に咲く姿が美しい、夏から秋にかけて開花する常緑の球根植物。一度植えると何年も植えっぱなしで開花し、環境に合うと分球とこぼれ種で増えていくこともあります。 花は3日くらいで終わりますが、何回か花茎が上がって咲くため長期間楽しむことができます。群生して咲く姿が美しく、花壇や芝生の縁取りなどにまとめて植えられています。強健で日本の気候にも合い、よく分球して増えるため半野生化している場所も多くあります。寒冷地では冬に葉が枯れますが、温暖地では常緑のまま越冬し毎年花を咲かせます。
▼タマスダレ(玉簾)の育て方
タマスダレ(玉簾)
- タマスダレ(玉簾)は細長い葉と、真っ白な6枚の花びらが上を向いて一斉に咲く姿が美しい、夏から秋にかけて開花する常緑の球根植物です。一度植えると何年も植えっぱなしで開花し、環境に合うと分球とこぼれ種で増えていくこともあります。 花は3日くらいで終わりますが、何回か花茎が上がって咲くため長期間楽しむことができます。群生して咲く姿が美しく、花壇や芝生の縁取りなどにまとめて植えられています。強健で日本の気候にも合い、よく分球して増えるため半野生化している場所も多くあります。寒冷地では冬に葉が枯れますが、温暖地では常緑のまま越冬し毎年花を咲かせます。 タマスダレ(玉簾)の別名 「レインリリー」は、土が乾燥している状態でまとまった雨が降った後に一斉に花を咲かせることから付けられた名前です。和名は、純白の宝石のような花を「玉」、細長い葉が集まっている様子を「すだれ」に見立てて付けられたと言われています。 タマスダレ(玉簾)の学名の「ゼフィランサス(Zephyranthes candida)」は、タマスダレ(玉簾)が西側のアメリカ大陸からヨーロッパへ渡来したことから、「西風が運んできた花」とされ、ギリシャ語で西風という意味の「zephyros」と、花という意味の「anthos」を合わせて付けられたそうです。 candidaは純白のという意味があります。 なお、タマスダレ(玉簾)はヒガンバナ科の植物なので植物全体に毒性があります。葉はニラに、球根はラッキョウやノビルなどに似ているので、球根を植え付ける場所は、草姿が似ている食用の植物とは離れた場所に植えるようにしましょう。 タマスダレ(玉簾)を含めたゼフィランサスは他にも種類があり、ピンク色の花を咲かせるサフランモドキ(花径6㎝ほど)、サフランモドキよりやや濃いピンク色の花を咲かせるロゼア、黄色の花のキトリナなどがあり、それぞれ草丈や耐寒性、開花時期などに違いがあります。タマスダレ(玉簾)はゼフィランサスの中でも最も耐寒性があります。モモイロタマスダレと呼ばれているのはブラジル原産の種類で、この園芸品種として春に咲く「紅玉」や、夏咲きで大輪、濃いピンク色の「桃の里」があります。 タマスダレ(玉簾)の葉は細くてツンツンしていますが、他の種はやや幅があり柔らかめです。
宿根草(多年草)のお手入れのポイント
花がら摘み
たくさん咲かせるためには大切な作業、花がら摘みはまめに行いましょう。植物は終わった花をそのままにしておくと種をつける方にエネルギーが回るので、花数が少なくなってしまったり株が弱ってしまいます。
切り戻し
梅雨の間から真夏に入る前までに株を全体的に切り戻すと、真夏にエネルギーを温存して秋に再び返り咲きます。夏の間伸ばしっぱなしにしていると、蒸れて枯れてしまうこともあるので風通しを良くする意味もあります。ただし、切り戻しをしない方がいい宿根草(多年草)もあるので事前に調べてから作業に入りましょう。
開花中の宿根草(多年草)の肥料とお礼肥え
特に限られた土で育てている鉢植えの宿根草(多年草)は、それぞれの宿根草(多年草)にあった頻度で追肥しましょう。宿根草(多年草)によって肥料を欲しがるもの、逆に少なめの肥料の方がよい宿根草(多年草)があるので、プランツタグなどに書いてある肥料の頻度を確認します。
宿根草(多年草)はシーズン最後に来年綺麗な花を咲かせてくれるようお礼肥えを与えましょう。
シーズン最後の宿根草(多年草)|適切な剪定をしましょう
最後の開花が終わったら地際で切り戻すなど、適切な剪定をして冬を迎えましょう。それぞれお住いの地域によって冬の気温が違うので、同じ宿根草(多年草)でも冬越しの仕方が変わってくる場合があります。
宿根草(多年草)の魅力は年々株が大きくなり、花がたくさん楽しめるようになるところです。自分の庭にあった、植えっぱなしOKの宿根草(多年草)を上手に取り入れて素敵なお庭を作りたいですね。
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