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ドライガーデンとは?おすすめの乾燥に強い植物一覧

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山田智美

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ドライガーデンについて、意味や特徴、メリット・デメリット、さらにドライガーデンにおすすめの花が咲く植物やシンボルツリーに向いているものまで紹介します。

目次

ドライガーデンとは?

ドライガーデン

ドライガーデンとは、文字通り乾燥した庭のこと。または、人工的に乾燥した環境を好む植物を選んで植栽した庭をドライガーデンと呼びます。

ドライガーデンの特徴

ドライガーデンは、南半球や西海岸、地中海地方の景色をモデルにしたものが多く、白やサンドベージュを基調に個性豊かなグリーンで構成されます。瑞々しさと柔らかな風をイメージしたイングリッシュガーデンとはまったくタイプの違う庭です。

ドライガーデンを実践するなら、西海岸や地中海地方に比べ、比較的降雨量が多く湿潤な日本でも育つような植栽を選んでデザインしましょう。

ドライガーデンのデザインの特徴は、表土を化粧砂利や岩で覆い、乾燥地帯をイメージさせるような植物を選んで植え付けます。植栽は直線的なフォルムのものや多肉質のものが多く、全体的にシャープな印象です。

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ドライガーデンのメリット・デメリット

ドライガーデンのメリット・デメリット

ドライガーデンのメリットとデメリットについてそれぞれまとめました。

ドライガーデンのメリット

  • 夏の高温乾燥が続くような季節に魅力を発揮する
  • 水やりの手間が少なく、管理が楽である
  • 剪定などの手間が少なく、ローメンテナンス
  • 景観が崩れにくい

最近の日本の夏は気温が高く、乾燥が続くようなこともしばしば。そんなとき、ドライガーデンの植物たちは生き生きとした姿を見せてくれます。

さらにドライガーデンに向いている植物は、樹形や草姿が崩れにくいものが多いので、剪定や誘引などの手間が少なく、管理が楽だというのも魅力の一つです。

ドライガーデンのデメリット

  • 降雨量が多い季節に傷んでしまう心配がある
  • 冬の寒さが苦手な植物が多い
  • 景色が単調になりやすい
  • 結実する植物が少ないので、秋の実りを楽しめない

日本は四季があり、湿潤な気候が特徴。日本の梅雨や冬が苦手という植物も少なくありません。ドライガーデンを作るスペースの環境を考慮して植栽を選ぶ必要があります。

ドライガーデンに向いている植物は、樹形や草姿の似たものが多く景色が単調になりやすいので、色やテクスチャーで工夫をする必要があります。

また、結実を楽しめる植物が少ないので、果実の収穫を楽しむことは難しいと言えます。

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ドライガーデンにおすすめの植物14種

ドライガーデン

アガベ

アガベは、北米原産の多肉植物。リュウゼツランという和名でも広く知られています。種類が豊富で、直径5cm程度の小さなものから5mを超すような大きなものまであります。耐寒性の強い品種を選べば、屋外で越冬が可能です。

アロエ

1月が旬の花や木アロエ

アロエは、南アフリカを中心に地中海沿岸やカナリア諸島などに分布する多肉植物。種類が豊富で低木から高木になるものまであります。耐寒性のあるものであれば、屋外で越冬が可能です。冬には赤やオレンジ色の色鮮やかな花を咲かせます。

カレックス

カレックス

カレックスは、カヤツリグサ科の多年草。細く軽やかな葉が印象的なグラス類なので、ドライガーデンで柔らかな雰囲気を演出してくれます。乾燥気味の土壌や半日陰でも育ち、株で大きくなります。

黒法師

クロホウシ 科名:ベンケイソウ科 学名:Aeonium arboreum 分類:常緑多肉植物 特徴:肉厚でしっかりとした葉をもつ多肉植物。葉が黒いのが名前の所以です。つるつるとした人工物のようなテクスチャーが特徴的です。グラス類のなかで、色でもテクスチャーでも空間を引き締める役割を担ってくれます。 育て方:強健です。日当たり良く乾燥した場所でよく育ちます。日照が足りないと徒長(茎が間延びすること)してしまうので、お日様にしっかりと当てるようにしてください。

黒法師は、光沢のある黒い葉が印象的なベンケイソウの仲間。ロゼットに広がる葉は花のような印象です。直線的なフォルムの植栽に偏りがちなドライガーデンで存在感を放ちます。

スティパ・テヌイッシマ

スティパ・テヌイッシマ

スティパ・テヌイッシマは、エンジェルヘアーという別名を持つイネ科のグラス類。ふわふわとした穂が軽やかな印象です。あまり手がかからず草姿も美しい植物です。

セダム

セダム 学名:sedum 科名:ベンケイソウ科

セダムは、マンネングサという和名を持つベンケイソウ科の多肉植物。ほふくするように大きくなるので、グランドカバーとして活躍します。高温多湿や蒸れに弱いため、乾燥気味に管理するドライガーデンに向いています。

ニューサイラン

ドライガーデンとは?

ニューサイランは、すっとしたシャープな葉が印象的な多年草。ドライガーデンのなかで高さを出すのに一役買ってくれる存在です。耐寒性は強くないので寒冷地では冬に地上部がなくなることもあります。

パニカム

パニカム 育て方

パニカムは、風にそよぐ姿が美しいイネ科の多年草。硬い印象になりがちなドライガーデンのなかで軽やかさを演出してくれます。乾燥に強く、耐陰性もある育てやすい植物です。

パンパスグラス

パンパスグラス 花言葉

パンパスグラスは、草丈高く生長するイネ科の多年草。草丈3mくらいまで生長する品種から1m程度の矮性種まであります。穂のない時期もオーナメンタルグラスとして楽しめます。

フェザーグラス

フェザーグラス 育て方

フェザーグラスは、別名エンジェルヘアーとも呼ばれるイネ科の多年草。乾燥に強く、暑さ寒さにも堪えるので、育てやすい植物です。株で大きくなるので、生長すると見応えがあります。

プロテア

プロテア

プロテアは、大きく印象的な花を咲かせるネイティブプランツの仲間。厚みのあるしっかりとした葉は花のない時期でも存在感を発揮します。花はドライフラワーにもなります。耐寒性はあまり強くないので、寒冷地のドライガーデンには不向きです。

ペニセツム

ペニセツム

ペニセツムは、猫じゃらしに似た穂を持つイネ科の多年草。草姿がかわいらしく、色もグリーンの他にボルドーカラーなどもあり、景観が単調になりがちなドライガーデンで変化をつけたいときにうってつけの植物です。

ヤブラン

ヤブラン

ヤブランは、すっとした葉を伸ばす常緑のグランドカバーの定番植物。乾燥に強く、日陰でも育つため、あらゆる環境で活躍します。濃いグリーンのものから、白やクリーム色の斑入りなど、品種も多様です。

ユーフォルビア ・ブラックバード

ユーフォルビア・ブラックバード

ユーフォルビア ・ブラックバードは、深い紫色の葉とライムグリーンの花が美しい多年草。独特のフォルムも印象的です。ドライガーデンのなかで低い位置にフォーカルポイントを作りたいときなどに活躍します。耐寒性はあまり強くないので、寒冷地のドライガーデンには不向きです。

 

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ドライガーデンにおすすめの花が咲く植物13種

アガパンサス

アガパンサス

アガパンサスは、涼やかな青や白の花が印象的なヒガンバナ科の多年草。光沢のある大きなグリーンの葉も美しく、花がない時期でも見劣りしません。乾燥に強く、痩せ地でも育つのでドライガーデンに向いています。

ウエストリンギア

科名:シソ科 分類:常緑低木 ウェストリンギアは別名をオーストラリアンローズマリーというハーブです。ウェストリンギアは食用にはできません。

ウエストリンギアは、シソ科の常緑低木。春から初夏に淡いブルーの小さな花を咲かせます。オーストラリアンローズマリーという別名があるほどローズマリーによく似ていますが、食用にはできません。樹高は1~1.5mほどでこんもりとブッシュ状になります。

エリカ

エリカ

エリカは、ツツジ科の常緑低木。ヨーロッパのヒースと呼ばれる荒地に自生しているような強健な植物なので、もちろんドライガーデンに向いています。秋から春にかけて小さなピンク色の花を咲かせます。

エリンジウム

エリンジウム

エリンジウムは、ちょっと変わったフォルムの花を咲かせるセリ科の多年草(一年草として扱われることもある)。夏に咲くブルーの花が印象的です。乾燥した環境を好むのでドライガーデンに向いています。

クフェア

クフェア

クフェアは、南米原産の常緑低木。非常に種類が多く、花の色やフォルムも様々です。乾燥によく耐え、春から夏まで花を咲かせます。品種によりますが、耐寒性のあるものは屋外で越冬が可能です。

タイム

ハーブの活用法|タイム

タイムは、香りの良さが有名なハーブ。春から初夏にピンク色の小さな毬のような花を咲かせます。乾燥した環境を好むので、湿気の多い季節は適宜剪定して風通し良く管理する必要があります。立性とほふく性があり、ほふく性のタイムはグランドカバーとしても活躍します。

ハナアロエ(ブルビネ・フルテスケンス)

ハナアロエ(ブルビネ・フルテスケンス)

ハナアロエは、南アフリカ原産の多年草。初夏にオレンジ色の花を咲かせます。水はけが良く、乾燥気味の環境を好みます。花は一日花ですが、次々と咲かせるので長く楽しめます。耐寒性はあまり強くないので、寒冷地では霜除けが必要です。

ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)

ブーゲンビリア

ブーゲンビリアは、常緑のつる植物。幹にはトゲがあるのが特徴です。乾燥に強く、南国を思わせるような色鮮やかな花をたくさん咲かせます。冬には葉を落とすこともありますが、温暖な地域なら屋外で越冬が可能です。

ヤナギハナガサ(三尺バーベナ)

ヤナギハナガサ

ヤナギハナガサは、クマツヅラ科の多年草。春から秋までの長期間、青みがかったピンク色の小花を咲かせます。荒地でも育つほど強健で、ほとんど手入れをしなくても毎年花を楽しめます。

ユッカ(イトラン)

存在感抜群のロストラータは、1つ植えるだけで一気にドライガーデンにスタイリッシュな雰囲気が出ます。

ユッカ・ロストラータ

ユッカは、リュウゼツラン科の植物。品種によりますが、温暖な地域では戸外で越冬が可能です。初夏から夏に白く印象的な花を咲かせます。葉にも観賞価値があり、花の咲かない時期もドライガーデンの中で存在感を放ちます。

ランタナ

夏に咲く黄色い花

ランタナは、クマツヅラ科の常緑低木。樹高低く、ほふくするように枝を伸ばして生長します。花は毬のような小花の集合体で、色は黄色やオレンジ、赤、ピンク、白など様々。晩春から秋までと花期が長いのも魅力です。

ローズマリー

縁起のいい植物|ローズマリー

ローズマリーは、地中海地方原産の常緑低木のハーブ。葉に芳香があり、食用から化粧品まで幅広く利用されています。小さな青紫色の花がかわいらしく、「海のしずく」という別名もあるほど。乾燥気味の環境を好むので、ドライガーデンにぴったりなハーブです。

ロシアンセージ

ロシアンセージ

ロシアンセージは、シソ科の耐寒性低木。セージと名前がついていますが、セージの仲間ではありません。夏から秋にかけてラベンダー色の花が長期間開花します。乾燥によく耐え、耐寒性、耐暑性ともに強い、ドライガーデンに向いている植物です。

 

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ドライガーデンにおすすめのシンボルツリー7種

オリーブ

オリーブ

オリーブは、地中海地方原産の常緑高木。細く厚みのある銀葉や灰褐色の幹が美しく、シンボルツリーとして人気があります。乾燥した気候を好み、耐寒性、耐暑性ともに強い、ドライガーデンにうってつけの樹種です。

サンゴシトウ

ドライガーデンにおすすめのシンボルツリー7種

サンゴシトウは、マメ科の落葉高木。乾燥気味に管理したほうが花付きが良いとも言われています。初夏から夏に真赤な花を咲かせます。耐寒性はあまり強くないので、寒冷地のドライガーデンには不向きです。

ソテツ(蘇鉄)

ソテツ

ソテツは、ソテツ科の常緑植物。5m以上にまで生長します。枝分かれせずに真直ぐに伸びた先に大きな鳥の羽のような葉を広げます。1株植えてあるだけで南国のような雰囲気を作り出す存在感があります。

ブラシノキ

ブラシノキ

ブラシノキは、オーストラリア原産の常緑高木。名前の通り、ブラシのような独特のフォルムの花を咲かせます。乾燥に強く丈夫な樹種ですが、耐寒性はあまり強くないので、寒冷地のドライガーデンには不向きです。

ギンバイカ(マートル)

ギンバイカ マートル 実

ギンバイカは、地中海地方原産の常緑低木。葉に芳香があるのが特徴です。初夏に梅に似た白い花を咲かせ、秋には黒い果実を実らせます。女神アフロディーテに捧げられた木として、昔のヨーロッパでは結婚式で使用されたと言われています。

ユーカリ

ユーカリ・ポポラス シンボルツリー 常緑樹 シルバーリーフ ハートの形の葉 

ユーカリは、オーストラリア原産の常緑高木。種類が豊富で、大きくなるものは10mを超えます。乾燥に強く丈夫で育てやすいので、シンボルツリーとして人気があります。ユーカリ・グニーやユーカリ・ポポラスなど、比較的耐寒性が強い品種は屋外で越冬が可能です。

メラレウカ(ティーツリー)

メラレウカは、オーストラリア原産の常緑高木。葉には芳香があり、ハーブとしても人気です。細く華奢な印象の葉が美しく、シンボルツリーとして人気があります。温暖な地方であれば屋外で越冬が可能です。耐寒性はあまり強くないので、寒冷地のドライガーデンには不向きです。

 

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ドライガーデンは、水やりの手間が少なく、ローメンテナンスで比較的管理しやすいのが特徴です。また、シャープで無駄が少ないデザインもおしゃれだということで人気の理由の一つになっています。バルコニーやテラスのような場所でも実践しやすい気軽さも魅力。ドライガーデン作りにチャレンジしてみませんか。

 

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山田智美

植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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