常緑多年草おすすめ36種|花壇に植えたい種類の特徴と植え方
山田智美
このライターの記事一覧
常緑多年草は、冬でも葉を絶やさない種類の草花たち。おすすめの常緑多年草を、特徴、植え方や植える場所の説明付きで紹介します。
目次
花壇におすすめの常緑多年草11種
花壇におすすめの常緑多年草とは、花や葉が美しく、眺めて楽しめるもののこと。長く楽しみたくなる種類を集めました。
アジュガ
アジュガは、春に紫やピンクの花を咲かせるシソ科の常緑多年草。草丈10~30cm程度で、地下茎で増えるのでたくさんの花を楽しめます。花壇の手前や落葉樹の下に植えると見映えがします。
クランベリー
クランベリーは、赤い実をつける、ツツジ科の常緑低木。低木と言っても、実際には枝が木質化するだけで、地面をほふくするように伸びていくので、多年草のように扱われています。実は生食できませんが、見ているだけで幸せな気持ちになれるくらいのかわいらしさです。背が低く、つるのような茎が特徴なので、花壇の手前に植え付けることをおすすめします。
グレコマ
グレコマは、和名をカキドオシともいうシソ科の常緑多年草。地面を這うように増えていくので、グランドカバーにもなります。花壇やコンテナの縁に植えると、明るい斑入りの葉が垂れ下がって伸びていく様子がかわいらしく魅力的です。
クレマチス・ペトリエイ
クレマチス・ペトリエイは、つるにならないタイプのクレマチス。常緑で、明るい黄緑色の花が特徴です。長雨が苦手なので、あまり雨が当たらないような場所に植え付けましょう。
クリスマスローズ
クリスマスローズは、花も葉も印象的なキンポウゲ科の常緑多年草。花色、フォルムなど、種類が豊富で、ついつい集めたくなってしまうほどの魅力です。花がない時期でも葉が美しいので、花壇の主役になれる花です。
ティアレラ
ティアレラは、春に小さな花を咲かせる常緑多年草。すっと伸びた茎にちらちらと小さな花をたくさん咲かせる姿は、近づいて行って眺めていたくなるようなかわいらしさです。半日陰でも花を咲かせるので、落葉樹の下やシェードガーデンにおすすめです。
バコパ
バコパは、小さな花を咲かせるオオバコ科の常緑多年草。高温多湿が苦手なのですが、夏越しできれば、毎年花を楽しめ、花の少ない冬に重宝します。草丈低く広がるように増えるので、花壇や寄せ植えの手前に植え付けるのに最適な花です。
ハーデンベルギア
ハーデンベルギアは、マメ科の常緑つる性木本。春に藤のような紫色の花を咲かせます。株元は木質化しますが、多年草のように扱われています。花壇の後方に植えると、つるを伸ばし、周囲のフェンスなどに巻きつきながら、たくさんの花を咲かせてくれます。
ヒューケラ
ヒューケラは、ユキノシタ科の常緑多年草。葉の色のバリエーションが豊富で、カラーリーフとして人気があります。春に花茎を伸ばし、小さな花を咲かせます。日陰にも強いので、シェードガーデンにおすすめです。
ラミウム
ラミウムは、シソ科の常緑多年草。日本に自生するホトケノザやオドリコソウの仲間で、春に小さな花を咲かせます。日陰に強く、草丈低く、横に広がるように増えていくので、シェードガーデンのグランドカバーにおすすめです。
ラムズイヤー
ラムズイヤーは、ふわふわとした柔らかい銀葉が魅力の、シソ科の常緑多年草。子羊の耳という名前の通りの葉がかわいらしく、人気のある植物です。春に花穂を伸ばし、小さな花を咲かせます。夏の暑さが苦手なので、風通しの良い場所に植え付けましょう。
グランドカバーにおすすめの常緑多年草4種
クリーピングタイム
クリーピングタイムは、地面を這うように伸びていくタイプのタイム。食用にするのはコモンタイムで、クリーピングタイムは観賞用のタイムです。枝葉からタイム特有の芳香がするのが特徴。日当たりが良く、開けたスペースに植えると、春にピンク色の花をたくさん咲かせて、花のカーペットのような景色が出来上がります。
セダム
セダムは、つぶつぶとした多肉質の葉がかわいい、ベンケイソウ科の常緑多年草。日本に自生するマンネングサなどもセダムの仲間です。乾燥に強く、あまり手のかからないのも魅力。葉の色が豊富で、地面を這うように伸びて増えていくので、グランドカバーにおすすめです。
プミラ
プミラは、クワ科の常緑つる性木本。株元が木質化しますが、大きな木になりません。日陰に強く、地面を這うように伸びていくのが特徴です。気根を出して、壁などを登っていくので嫌がる人もいますが、地面から壁やフェンスを1つの景色のように繋げていく姿は圧巻です。
ツルニチニチソウ
ツルニチニチソウは、春から初夏に紫色の花を咲かせる、キョウチクトウ科の常緑多年草。つる性ですが、自ら絡みついてはいかず、地面を這うように伸びていくので、グランドカバーにおすすめ。半日陰でも花を咲かせます。
背が高い常緑多年草3種
カレックス
カレックスは、すっとした葉が美しいカヤツリグサ科の常緑多年草。草丈30~50cmほどまで生長します。種類が多く、葉や穂の色やフォルムに違いがあるので、選ぶのも楽しみの一つになります。背の低い草花の間に植えると、景色に立体感を出してくれます。
ツワブキ
ツワブキは、大きくツヤのある葉が魅力のキク科の常緑多年草。秋に明るい黄色の花を咲かせます。草丈20~50cm、葉はグリーンの他に、白の斑や黄の斑が入る品種もあり、葉だけの状態のときも存在感があります。冬に寂しくなる庭の隅の方に植えると、明るさを演出してくれます。
フェスツカ
フェスツカは、細く色のきれいな葉が魅力の、イネ科の常緑多年草。草丈30~50cm程度と高く、のびのびと風にそよぐ姿が美しいグラス類です。ナチュラルな雰囲気を演出したいときにおすすめです。
背が低い常緑多年草2種
ディコンドラ
ディコンドラは、丸みを帯びた葉がかわいらしい、ヒルガオ科の常緑多年草。横に這うように伸びていくので、地植えにすればグランドカバーに、鉢植えにすればこぼれ落ちるような雰囲気を楽しめます。
ハツユキカズラ
ハツユキカズラは、キョウチクトウ科の常緑つる性木本。木本なので、株元が木質化しますが、木にはならずにほふくするように伸びていくので、多年草のように扱われている植物です。グランドカバーとして人気があります。気根を出して周囲の庭木や壁を登っていく性質があるので、植える場所に注意が必要です。
花が咲く常緑多年草4種
シャガ
シャガは、森の中や藪の中などで春に花を咲かせる、アヤメ科の常緑多年草。木漏れ日程度の明るさで花を咲かせます。地下茎で増えていくので、群生している姿を見かけます。草丈30~60cm程度なので、シェード花壇の中間や後方に植え付けると見映えがします。
ディエテス
ディエテスは、常緑アヤメという別名を持つ、アヤメ科の常緑多年草。花期は5月~7月、アヤメに似た花を咲かせます。草丈40~150cm草丈なので、高さを出したい場所に植えるとよいでしょう。
バイカオウレン
バイカオウレンは、早春に小さな白い花を咲かせる常緑多年草。草丈低く、花も小さいので、見逃してしまいそうな草花です。植物学者牧野富太郎氏が愛した花として有名です。冬から春は日が当たるような、落葉樹の下などがおすすめです。
ヒメツルソバ
ヒメツルソバは、金平糖のような丸い花を咲かせる、タデ科の常緑多年草。地面をほふくするように伸びていくので、グランドカバーにもおすすめです。
ハーブの常緑多年草7種
オレガノケントビューティー
オレガノケントビューティーは、シソ科の常緑多年草。花を楽しむ観賞用のオレガノです。とはいえ、葉茎に触れると、オレガノ特有の香りを楽しめるハーブです。初夏と秋にはピンク色の小さな花を楽しめます。花壇や鉢の縁に植えると、こぼれるように咲く姿を楽しめます。
セージ(コモンセージ)
セージは、香りの良い葉が魅力のシソ科の常緑低木。晩春から初夏に咲く紫色の花と、青みがかった銀葉が美しいハーブです。葉には芳香があり、肉料理の臭み消しなどに使用されます。日当たりと風通しの良い場所に植え付けるようにしましょう。
タイム(コモンタイム)
タイムは、香りの良い小さな葉が特徴の、シソ科の常緑低木。コモンタイムは、料理の香り付けに使用される、食用になるタイムです。低木といっても高さ30cm程度なので、多年草のように扱われています。春には小さなピンク色の花も楽しめます。風通しの良い場所を好みます。
ラベンダー
ラベンダーは、甘い香りの紫色の花が魅力の、シソ科の常緑低木。株元が木質化しますが、多年草のように扱われています。品種が豊富で、花や香りに違いがあります。香りを楽しむならイングリッシュラベンダーがおすすめです。風通しの良い場所に植え付け、花が終わったら適宜剪定を行うと、きれいな姿を維持できます。
ローズマリー
ローズマリーは、シソ科の常緑低木。葉茎に爽やかな芳香があるのが特徴で、料理やポプリなど、様々な用途で使用されます。低木ですが、あまり大きくならないので、多年草のように扱われています。木質化しているところまで剪定すると、次の葉が出てこなくなるので注意してください。
ローマンカモミール
ローマンカモミールは、花や葉に芳香のある、シソ科の常緑多年草。草丈低く広がり、踏みつけにも強いので、グランドカバーにおすすめです。
ワイルドストロベリー
ワイルドストロベリーは、食用とされるオランダイチゴに似た草姿のバラ科の常緑多年草。花も実もオランダイチゴを小ぶりにしたような姿をしています。実は生食できませんが、かわいらしい葉は料理の付け合わせに使用するなどして楽しめます。地植えにするとよく増えるので、グランドカバーにおすすめです。
日陰に強い常緑多年草5種
アイビー
アイビーは、ウコギ科の常緑つる植物。葉のフォルム、色、斑の入り方など、品種が豊富です。一時は、日陰の常緑植物といえばアイビーというくらいの人気でした。気根を出して壁を貼っていくのを敬遠する人も多いようですが、丈夫で育てやすい植物です。
フッキソウ
フッキソウは、ツゲ科の常緑低木。低木といっても高さ20cm足らずという程度なので、多年草のように扱われています。草丈低く、横に広がっていき、よく茂ります。ほとんど手入れの必要がないので、日陰のグランドカバーとして人気があります。
ヤブラン
ヤブランは、細いすっとした葉がきれいな、キジカクシ科の常緑多年草。日陰に強く、あまり土壌を選ばずによく育ちます。葉の色は、グリーンから、明るい斑入りまであり、お庭の雰囲気に合わせて選べます。
ユキノシタ
ユキノシタは、丸い葉がかわいらしい、ユキノシタ科の常緑多年草。湿り気のある日陰を好みます。晩春に咲く花と、葉脈が浮き出たような葉の模様が美しい植物です。
ワイヤープランツ
ワイヤープランツは、小さな丸い葉がかわいらしい、タデ科の常緑木本。株元は木質化しますが、ほふくするように伸びていくので木にはなりません。地植えにすると大きく広がっていくので、植える場所に注意が必要です。コンテナに植えこむと、小さな葉が端からこぼれ落ちるような、かわいらしい景色を楽しめます。
一年中緑を絶やさない常緑多年草たちは、お庭の強い味方です。好みの植物を見つけて、理想のお庭作りをしてください。
▼編集部のおすすめ
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「常緑多年草おすすめ36種|花壇に植えたい種類の特徴と植え方」の記事をみんなにも教えてあげよう♪