9月が旬の野菜、果物、魚、花40種。秋の恵みをいち早く楽しむ

山田智美

山田智美

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9月に旬を迎える野菜や果物、魚、花を40種。あわせて行事や節句、季語、行事食も紹介します。出回り始めたばかりの秋の恵みをいち早く取り入れて、楽しんでみましょう。

目次

9月とは?季語や行事、事柄

9月とは?季語や行事、事柄

  • 和名:長月(ながつき)
  • 英名:September

9月とは

9月は晩夏とも、初秋とも表現される時期。暑さが落ち着き、朝晩には涼しい風を感じ始め、季節が秋に移り行くことを肌で感じるようになります。

9月に使われる季語

虫時雨(むししぐれ)

秋の夜に聞こえる虫たちの鳴き声を時雨に例えたもの。時雨とは降っては止み、また降り出す雨のことです。

鈴虫

鈴虫は秋にリリリと涼し気な声で鳴く虫。鈴虫の声が聞こえるようになると秋の訪れを感じます。

赤とんぼ

赤いとんぼのこと。夏の間から飛んでいますが、秋の季語とされています。

秋めく

風や空気の香り、景色などが秋らしくなってきた様子。秋の気配を感じ始めた頃に使います。

9月に迎える二十四節気

白露

白露は二十四節気の第15節目、毎年9月8日頃です。年によって1日程度前後します。また、9月8日から次の二十四節気の次の第15節、秋分までの15日間ぐらいを指します。

白露は気温が下がり始め、草や葉の上に露が降り、白く光る朝露を見かけるようになる頃です。

秋分

秋分は二十四節気の第16節目、毎年9月23日頃です。年によって1日程度前後します。また、9月23日から次の二十四節気の次の第16節、寒露までの15日間ぐらいを指します。

秋分は、昼と夜の長さがほぼ同じくらいになるという日。昼が長かった夏が終わり、段々と日が短くなって、秋へと向かい始めます。

9月の行事や事柄

9月の行事や事柄

重陽の節句

重陽の節句は毎年9月9日です。別名菊の節句とも。昔はこの日に菊酒を飲み、菊を包んだ綿や菊の香りを染み込ませた布で体を拭くなどして、不老長寿と若返りを祈ったとされています。現在では菊の花を飾り、愛でて楽しみます。

月見

月見は旧暦8月15日に行われる、満月を眺めて楽しむ行事のこと。中秋の名月や十五夜、観月など多くの名前があります。中国から伝わった中秋節と日本の収穫を祝う祭りが混じり合ってできたとされています。月見団子やススキ、秋の草花などを飾って、月を眺めて楽しむ慣わしです。

秋分の日

秋分の日とは、国で定められた国民の祝日の一つです。毎年9月23日頃、年によって1日程度前後します。「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」という目的が定められています。

秋の彼岸

秋の彼岸は秋分の日を中日(ちゅうにち、ちゅうじつ)として、前後3日間、合計7日間を期間とします。この期間にお参りに行き、先祖の霊を供養します。日本独自の文化です。

敬老の日

敬老の日は、9月の第3月曜日(2002年までは毎年9月15日)。国で定められた国民の祝日の一つです。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日」という目的が定められています。

9月の行事食

月見団子

月見団子は、穀物の実りを祝い、丸い団子を月に見立てた供物です。地域によって丸ではないところもあります。

月餅

中国では月見団子ではなく、月餅が用いられます。丸い月餅を月に見立て、健康を祈願します。

芋煮

月見の頃は里芋の収穫期でもあるため、月見に合わせて里芋料理を供物とする地域もあります。

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9月が旬の野菜14種

インゲン

9月が旬の野菜インゲン

独特の香りと歯ごたえが特徴のインゲンはマメ科の野菜。サラダや煮物、炒め物と、あらゆる料理で活躍します。

いんげん豆(インゲンマメ)

  • いんげん豆には、大きく分けて「つる性」と「つるなし(矮性)」があります。 「つる性」 つるを伸ばしながら生長し、草丈は3m程になります。そのため支柱を作り、支柱周りをつるが巻くようにして栽培します。つる性のものは、種をまいてから収穫するまでの期間が長い「晩生(おくて)」の品種がほとんどです。 「つるなし(矮性)」 つるで生長せず、草丈も40cm前後の小型です。つるなしのいんげん豆は、種をまいてから収穫するまでの期間が短い「早生(わせ)」の品種が多いです。 いんげん豆は、育てやすくて、次から次へと花を付け、たくさん収穫することができる家庭菜園におすすめの野菜です。

マツタケ(松茸)

マツタケは香りが良いことで有名なキノコ。日本でもっとも高級なキノコの一つです。炊き込みご飯や土瓶蒸し、お吸い物などにして楽しみます。

シメジ

9月が旬の野菜シメジ

一年中流通しているシメジですが、天然のブナシメジやホンシメジの旬は秋です。香りが良いので、炊き込ごはんやお吸い物、あえ物などにして楽しみます。

マイタケ(舞茸)

9月が旬の野菜舞茸

マイタケも一年中流通していますが、天然のものは秋が旬です。似ても炒めても楽しめます。鍋料理にも活躍します。

食用菊

食用菊は名前の通り、食用の菊の花です。指でつまむようにして花びらだけを取り、酢を入れたお湯で茹で、お浸しにして食べます。花色は黄色や薄紫色があります。

ズッキーニ

9月が旬の野菜ズッキーニ

ズッキーニはウリ科の夏野菜です。焼いたり、揚げたり、煮込んだりして食べますが、実は生でサラダにしてもおいしい野菜です。

ズッキーニ

  • 見た目はきゅうりのようですが、ズッキーニは「ペポかぼちゃ」の変種です。原産地は北アメリカ南部~中南米ではないかと考えられています。16世紀頃にヨーロッパに伝わり、19世紀後半にイタリアで改良されたものの中からズッキーニが誕生したと言われています。別名「つるなしカボチャ」といわれ、分枝が発達することはなく、親づるがどんどん生長します。整枝といって、ズッキーニの実の下の葉を処理したり、支柱などでぐらつく株元を支えながら管理しながら栽培します。 ズッキーニは日本ではまだ歴史が浅く、普及し始めたのは1980年頃からですが、家庭菜園ではお洒落で人気の野菜のひとつです。花がついたままの未熟な果実も食用にするため、エディブルフラワーとしての一面もあります。 緑色の他、黄色、まだら模様、ツートンカラーなど、品種が豊富です。一般的なズッキーニの形のほか、丸型やUFOのような形のものなどユニークなものもあります。

パプリカ

9月が旬の野菜パプリカ

パプリカはナス科の夏野菜。ピーマンの仲間になります。肉厚で味が濃く、生でも加熱しても食べられます。

パプリカ

  • パプリカは、果実の色がグリーンからレッド、オレンジ、黄色などに変化し、どの段階で食しても甘みがあり、見た目も鮮やかでとても美しいナス科の野菜です。(色の変化は品種によります)。 果肉が厚くジューシーな食感で苦味や青臭さがないので、生のままでもおいしく食べられるのが特徴で、サラダはもちろん、炒め物やマリネにも用いられます。 初夏に植え付けると、6月頃からピーマンの花とよく似た小さな白い花を咲かせます。花後に果実ができ、例えば赤いパプリカは、果実の色がライムグリーンからオレンジ、レッドへと変化していきます。収穫できるサイズになってから完熟していくまでに、平均して3週間ほどかかりますが、グリーンの未熟な状態でも食べることができます。

ピーマン

9月が旬の野菜ピーマン

ピーマンはナス科の野菜。鮮やかなグリーンは生でも加熱しても楽しめます。

ピーマン

  • ピーマンは、ナス科トウガラシ属の南アメリカ原産の一年草で、属名からわかるようにトウガラシの仲間です。比較的病害虫にも強く、プランターでも育てることができるので、ベランダや家庭で育てやすい野菜の1つです。 ピーマンの幼苗の頃は、トウガラシ、パプリカと葉の形、枝の付き方、花なども見分けがつかないほどよく似ています。

シシトウ

9月が旬の野菜シシトウ

シシトウはピーマンの仲間の野菜です。青唐辛子に見た目が似ていますが辛くないのが特徴です。

シシトウ

  • シシトウはナス科トウガラシ属の中でも、ピーマンと同様辛みの少ない甘味種になります。ピーマンのように成熟すると赤くなりますが、普段食べるのは熟する前に収穫された緑色の状態のシシトウです。 先端が獅子(しし)の頭に似ていることから、獅子唐辛子(ししとうがらし)と呼ばれるようになりました。 シシトウは栽培中の水分不足などのストレスがかかったりすると、辛くなると言われていますが、見た目で辛いか、辛くないか判断することはまずできません。以前は店頭で販売されているシシトウも、10個に1個ほど辛いものが混入していたため、辛いシシトウを口にすることもありましたが、現在店頭にあるシシトウでほとんど辛いものは混入していないようです。 また、シシトウは夜の温度が低いと単為結果※し、実が硬くなり、辛くなりやすいといわれています。こちらも見た目での判断はできませんが、触ると実の硬さから判断しやすいようです。 ※単為結果とは、受精せずに実ができること。

ナス

9月が旬の野菜ナス

ナスナス科の野菜です。一年中出回っていますが旬は夏の野菜です。油と相性が良く、揚げたり炒めたりする調理方法が人気です。

ナス(茄子)

  • ナスの原産はインドです。日本には奈良時代に中国から伝わり、古くから日本人に親しまれた野菜のひとつです。ナスの形は、丸や卵、中長、長形など様々な品種が栽培されています。幅広く料理にも使えるので和洋中問わず、味を楽しむことができます。 みなさんがよくご存じの縁起の良い初夢の順番「一富士、二鷹、三茄子」ですが、江戸時代の初物のナスは1個がなんと1両。そのため庶民が正月に初物のナスを食べることは、夢のまた夢…叶わぬ夢でした。初夢にナスが登場すると縁起が良いとされるのもこのことからうかがえます。 現在のようにハウス栽培がない江戸時代で、冬に高温作物のナスを作るためには、油紙障子でハウスのようなものを作り、馬糞や麻屑(あさくず)などを踏み込んだ発酵材でエコに温度を上げるなどして、手間暇かけて栽培していたそうです。

マコモダケ

マコモダケはイネ科のマコモという植物の肥大化した茎のこと。柔らかいタケノコのような独特の食感が魅力です。中華料理の他、アジア料理によく登場します。

トウモロコシ

トウモロコシは旬は7月~9月に旬を迎えるイネ科の野菜です。旬のトウモロコシには甘く瑞々しいおいしさがあります。

トウモロコシ(とうもろこし)

  • トウモロコシは世界三大穀物の1つで食用、飼料、油、バイオエタノールの材料にもなります。 まっすぐに伸びた太い茎と大きく広がる葉が特徴です。150cmの品種のものから、大きい品種で2mを超える草丈になり、先端にススキの穂に似た雄穂、葉の付け根に雌穂ができます。 トウモロコシのひげは雌しべにあたり、ひとつひとつのトウモロコシの粒からひげが伸びています。雌しべが茶色に色づく頃トウモロコシの粒が充実し収穫時期の合図になります。 日本には、1579年に長崎や四国にポルトガル人から固粒種のフリントコーンが伝えられました。明治初期には、スイートコーン、ハニーバンダム、ピーターコーンなどがアメリカからもたらされ北海道で、試験的な農業作物として作られ、のちに全国に広がりました。

サトイモ(里芋)

9月が旬の野菜里芋

サトイモは肥大した地下茎を食用にする野菜。ぬめりと歯ごたえが魅力です。煮物のほか、茹でておつまみにしたり、揚げたり炒めたりして楽しみます。

レンコン(蓮根)

9月が旬の野菜蓮根

レンコンは食用のハス(蓮)の肥大した地下茎です。加熱時間や調理方法でシャキシャキとした歯ごたえとほくほくとした食感の両方を楽しめるのも魅力です。煮たり炒めたりして楽しめます。

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9月が旬の果物(フルーツ)4種

ブドウ

9月が旬の果物ブドウ

ブドウはつる性の果樹。旬は品種によって違いはありますが、晩夏から秋です。甘く水分の多い果実が魅力の果物です。

ナシ(梨)

9月が旬の果物(フルーツ)梨

ナシは瑞々しく、シャリシャリとした食感が楽しめる、バラ科の果物。晩夏から秋が旬です。

イチジク(無花果)

イチジクはゴム科の落葉低木。晩夏から秋にかけて旬を迎える果物です。花を咲かせずに結実するのが特徴です。甘くねっとりとした果肉が特徴です。

イチジク(無花果)

  • イチジク(無花果)は樹高2~5mになる落葉低木の果樹で、独特の熟した甘みと食感が魅力の果物です。収穫時期や味、形などが異なる200品種以上の種類があります。 イチジク(無花果)は受粉の作業が必要なく栽培が簡単で、順調にいけば植え付け後2年目からと早い時期から収穫できるため、家庭で育てる果樹として適しています。 イチジク(無花果)の実は、一度にすべての実が熟すわけではありません。毎日少しずつ熟すため、長期間収穫できるのが特徴です。生食の他、ジャムなどの加工用やドライフルートしても美味しくいただけます。

ザクロ(柘榴、石榴)

9月が旬の果物(フルーツ)ザクロ

ザクロはミソハギ科の落葉高木。秋に実る果実を食用にします。ザクロの果実は熟すと果皮が割れて、半透明で赤紫色をした宝石のような果肉が見える、とても美しい果物です。

ザクロ(石榴・柘榴・ざくろ)

  • ザクロはミソハギ科ザクロ属の落葉小高木です。夏に咲くオレンジ色の花も、秋に熟す果実も観賞用とされています。果実は食用にもなります。生食ができる他、ジュース果実酒にして楽しめます。 私たちがよく見かけるザクロの実は、直径5~10cmほどのオレンジ色のボールのような果実ですが、これは熟れる直前のものです。木に実るザクロは熟すと果実がはじけ、果皮が裂けて果肉が見えるようになります。中には小さな種子を包む半透明で赤紫色の果肉がたくさん入っています。この小さな果肉は一つの果実に多いと800粒も含まれていると言われています。 果実ばかりが注目されますが、ザクロの花も観賞価値があります。花は緋色のようなオレンジ色で一重咲きから八重咲まであります。また、淡い黄色がかった白い花が咲く品種もあります。 ザクロは落葉性小高木に分類されますが、大きなものは5m以上にもなります。反対にヒメザクロや一才ザクロのように、小さなままで開花、結実する品種もあります。 意外と知られていないことですが、ザクロの木には鋭いトゲがあります。枝に触れるときには気を付けるようにしてください。

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9月が旬の魚(魚介)5種

秋鮭(アキザケ、アキジャケ)

9月が旬の魚(魚介)秋鮭

秋に産卵のために川に戻ってきたサケを秋鮭と言います。産卵前なので身がしまっているのが特徴。塩焼きの他、煮たり焼いたりして楽しめます。

サンマ

日本の秋を代表するようなサンマの旬は9月~10月です。塩焼きのほか、煮たり揚げたりして楽しめます。

タチウオ(太刀魚)

長く平たい姿が特徴のタチウオ。夏から秋にかけての産卵期が脂が乗っておいしい時期だと言われています。淡白な味わいの魚で、シンプルに塩焼きのほか、煮たり揚げたりして楽しめます。

カツオ

カツオの旬は春と晩夏の年2回あります。8月~9月のカツオは戻りガツオと呼ばれ、脂が乗っておいしいとされています。

スルメイカ

一年中流通しているスルメイカですが、夏から秋にかけてが旬。夏イカ、秋イカという呼び名もあるくらいです。特に秋イカは夏の間に成長しているので、脂が乗って肝までおいしいと言われています。

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9月が旬の花17種

キク(菊)

9月が旬の花菊

菊の花の咲く季節は秋、9月~11月です。特に秋も深まり周囲の木々が紅葉し始めた頃、菊も美しく咲き誇ります。

キク(菊)

  • キクは皇室の紋にも使われている日本を象徴する花のひとつです。中国から奈良時代に伝わり、江戸時代に入ってから盛んに品種改良されるようになりました。こうしたキクを「古典菊」と呼び、「江戸菊」「嵯峨菊」「美濃菊」など地名を冠してカテゴリー分けされています。スプレーギク、ピンポンマムなど、イギリスを中心に欧米で生み出された小輪でたくさんの花をつけるキクは「洋菊」と呼ばれています。花弁の形状は様々。伝統的な白、黄色にはじまり赤、ピンク、オレンジ、複数の色を合わせたものなど数多くの品種があります。古典菊、洋菊どちらも丈夫で育てやすいのが特長。品評会を目指すもよし、色とりどりの寄せ植えにしてもよし、様々な楽しみ方ができます。

オミナエシ

9月が旬の花オミナエシ

オミナエシ(女郎花)は黄色い小花を集合させたような花を咲かせるスイカズラ科の多年草。秋の七草の一つです。独特の香りが苦手という人も多いようですが、群生する姿が美しい花です。

オミナエシ(女郎花)

  • オミナエシ(女郎花)は、秋の七草の1つとして古くから愛されてきた多年草です。日当たりの良い草地に群生し、小さな黄色の花が夏から秋にかけて開花します。 オミナエシ(女郎花)の名前は、「女」という意味の「オミナ」と、古語の 「圧(へし)」が変化した「エシ」が合わさってつけられたと言われています。女性の美しさが負けてしまうほど美しい花(女性を圧倒するほど美しい花)という意味が込められています。 また、オミナエシ(女郎花)の黄色い小さな花が集まって咲いている様子が穀物の粟に似ていることから、「粟花」や「粟米花」とも呼ばれることもあります。昔は、男性は白い飯を食べ、女性は黄色い粟の飯を食べていたため、粟飯が女飯(オミナメシ)と呼ばれていたこともあり、黄色い粟飯(オミナメシ)の見た目にオミナエシの花が似ていることから、「オミナメシ」→「オミナエシ」と言われるようになったという説もあります。 オミナエシ(女郎花)の根を乾燥させて煎じたものは生薬となり、生薬名は「敗醤(ハイショウ)」と言う名で呼ばれています。

フジバカマ

9月が旬の花フジバカマ

フジバカマは秋の七草に数えられるキク科の多年草。淡い紫色の優しい花を咲かせます。日本に昔から自生していたEupatorium japonicumは絶滅危惧種になっており、近縁種のEupatorium fortuneiが流通しています。

フジバカマ(藤袴)

  • フジバカマ(藤袴)は、東アジア原産のキク科の多年草で、秋の七草のひとつです。日本にも古くから自生し、万葉集、源氏物語、徒然草の中にも登場します。もともと自生していた地域が低地の川沿いの草地に多かったため、近年、洪水を予防するための河川改修や護岸工事がされたことにより、自生地の土壌が変化したことから自生できる地域が激減し、現在は環境省の準絶滅危惧種に指定されています。現在フジバカマとして流通しているものは、絶滅危惧種のフジバカマではなく、育てやすい近縁種です。 フジバカマ(藤袴)の花は、小さなピンクのつぼみが密集するようについていて、開花すると白い花になります。細長く密集しているため、咲き方はまるで線香花火の様にも見えます。

クズ

9月が旬の花葛(クズ)

クズの花が咲くのは7月~9月。秋の七草の一つですが、夏のまだ暑い盛りから晩夏にかけて咲き続けます。グレープジュースのような香りが魅力です。

ススキ

9月が旬の花ススキ

ススキは日本の秋を代表するイネ科の多年草。秋の七草のひとつである尾花(オバナ)とはススキのことです。

薄(ススキ)

  • 薄(ススキ)は、日本の秋を代表するイネ科の多年草です。中秋の名月にも薄(ススキ)を飾るのが習わしとなっている他、秋の七草のひとつである尾花(オバナ)とは薄(ススキ)のことを指します。 薄(ススキ)は、草丈1~2mほどにもなります。晩夏から秋にかけてすっとした細い葉と茎の間から、穂を出します。そのまま、秋の終わりになると種子を風に乗せて周囲に飛ばします。この種子でも増えると同時に地下茎でも増えます。さらに痩せ地でも良く育つため、あまり土壌を選びません。 薄(ススキ)は、日当たりの良い場所を好み群生します。秋になると河原や線路わきの土手など日当たりの良い場所で薄(ススキ)が群になって生えているのを見かけます。秋が終わり、冬になってもそのままドライフラワーのようになるので、その姿を枯れ薄(ススキ)と呼び、季語として使われます。 園芸品種で葉に斑の入ったものや、あまり大きくならない種などもあります。

ハギ(萩)

9月が旬の花萩

秋の七草として有名なハギですが、実際に開花するのは夏。7月頃から咲き始め、8月~9月に見ごろを迎えます。

ハギ(萩)

  • ハギ(萩)は秋の七草にも入っているくらい古くから日本で好まれてきた落葉低木です。秋の花というイメージが強いハギ(萩)ですが、実は夏の盛りから咲き始めます。ハギ(萩)の花は夏から咲き始めて、初秋には満開になります。 ハギ(萩)の樹形は、枝垂れるように伸ばした枝に直径1~1.5㎝程の赤紫色のマメの花をたくさん咲かせます。単色ではなく僅かにグラデーションがかかったような色合いをしているので、花の表情に複雑さが出ます。枝垂れた枝に赤紫色の花を咲かせて風に揺れる姿は美しく、秋を感じさせる花です。赤紫色の花が一般的ですが、白花種もあります。 非常に生育旺盛で、短く切り詰めてもすぐに大きく枝を伸ばします。他のマメ科の植物と同じように根に根粒菌を保持していますので、土壌を肥沃にする特性があります。

リンドウ

9月が旬の花リンドウ

リンドウは秋に青紫色の花を咲かせる多年草。花色は他に、ピンクや白などがあります。9月頃から咲き始め、秋も深まる11月頃まで花を楽しめます。

リンドウ(竜胆)

  • リンドウ(竜胆)は「枕草子」でも記述がある程、日本では古くから親しまれている日本原産の植物です。本州、四国、九州の山野を中心とし自生しています。春に細い葉が新芽を出し、秋の始まりと共に花芽をつけて野山に咲きます。 花色は品種によって、白や赤紫もありますが、青、水色、紫などの寒色が印象的な花を咲かせます。花の直径は3~5cm程で、釣鐘形で先が5つに分かれ、尖った裂片がある花の形をしています。草丈は品種・種類によって差があり、10~100㎝と幅があります。 日当たりを好みますが気温が高すぎる直射日光が苦手なため、寒冷紗などで日よけをする必要があります。曇りの日には花を閉じる習性があります。

ヒガンバナ

9月が旬の花ヒガンバナ

ヒガンバナはその名の通り、秋の彼岸頃に花を咲かせるヒガンバナ科の球根植物。しべが突き出した真赤な花のフォルムが印象的です。

彼岸花(ヒガンバナ)

  • 彼岸花(ヒガンバナ)は夏の終わりから秋にかけて咲く球根の花。お彼岸の頃に開花するLycoris radiataの他、夏に開花する品種もあります。最近はたくさんの園芸品種があり、学名のリコリスという名前で流通していることがあります。 1本の真っ直ぐな緑色の茎の先端に、直径約10cm前後の花を咲かせます。花びらの色は品種改良が進み種類によって違いますが、日本で多くみられるのは赤。田んぼなどのあぜ道に咲いている風景をが印象的です。 彼岸花(ヒガンバナ)の花弁は他の花に比べて独特です。幅は5mm程度、長さは4cm程の花びらを6、7枚放射状に付けます。茎の長さは30~50cm。成人の膝丈程に伸びます。葉っぱも茎と同様細長く30~50cmになります。彼岸花(ヒガンバナ)は面白い事に花が咲く時期に葉っぱはありません。花が枯れた後ににょきにょきと生長する特徴があります。花と葉が同時に着かないことから「葉見ず花見ず」と言われています。 一般的に彼岸花(ヒガンバナ)で流通しているものは、秋の彼岸の頃に赤い花が咲く、リコリス・ラディアータと呼ばれる品種です。白花の彼岸花(ヒガンバナ)はリコリス・アルビフローラと呼ばれる交配種です。

コスモス

9月が旬の花コスモス

コスモスは色のバリエーションが豊富なキク科の一年草。秋を代表するような花ですが、最近は夏から開花する品種も流通しています。

コスモス(秋桜)

  • コスモスは茎が繊細で風に揺れるように咲くキク科の一年草。秋空の中でそよそよと風に揺れながら咲くコスモスは、群生させると見事な光景になります。 秋の花として有名なコスモスですが、開花時期は6月からのものもあり、夏にも花を咲かせます。コスモスの原産国はメキシコのため、暑さにも強い花です。環境に合えばこぼれ種でも発芽するため、日本全国で夏ごろから花が見られます。 コスモスの花はピンクをはじめ、赤、白、黄色など色合いが豊富です。最近では複色のコスモスも登場しています。咲き方も八重咲、花弁が筒状になったストロー咲きなど多種多様です。

キンミズヒキ

9月が旬の花キンミズヒキ

キンミズヒキは黄色の花を細い花茎に連なるように咲かせます。キンミズヒキと言いますが赤い花のミズヒキとは別種です。

ダリア

9月が旬の花ダリア

ダリアは大輪の印象的な花を咲かせる植物。真夏を少し休んで初夏と秋に開花します。

ダリア

  • ダリアは、夏の終わりから秋にかけて花を咲かせるキク科の多年草です。根は球根になっています。ダリアの球根は、少しかわった楕円形に近い細長い形をしています。 ダリアは非常に品種が多く、草丈、咲き方、色のどれをとってもバリエーションが豊富です。草丈は150cm近く伸びるものもあれば、50cm以下のものもあります。 ダリアの花のサイズはインパクトのある大輪咲きから、中輪、小輪、咲き方もポンポン咲きと呼ばれる丸みを帯びたものや、花びらの尖ったものまで様々です。色の種類もたくさんあります。 ダリアは切花としても人気があります。切花のダリアは通年多くの品種が出回っています。

シュウメイギク

9月が旬の花シュウメイギク

シュウメイギクは秋に白やピンクの花を咲かせる、キンポウゲ科の多年草。菊の仲間ではありません。風に揺れる楚々とした姿が美しい花です。

シュウメイギク(秋明菊)

  • シュウメイギクは漢字で書くと「秋明菊」となり、菊に似た白やピンクの花を咲かせる宿根草です。キンポウゲ科の植物で、花の形はアネモネに似ています。 シュウメイギクは「貴船菊」、「秋牡丹」などの別名でも呼ばれ、欧米ではボーダーガーデンや日本風のガーデンには欠かせない植物となっています。英名や学名も日本の植物のように表記されていますが、実は中国が原産となる帰化植物で、野山に多く自生しています。 シュウメイギク(秋明菊)は一枝でも見栄えが大変良いため、華道の素材としてや秋の茶花としても大変喜ばれます。シュウメイギク(秋明菊)の花はがくが花弁化したもので実際には花弁はありません。最近では八重咲のものや矮性のシュウメイギク(秋明菊)もあります。

ワレモコウ

9月が旬の花ワレモコウ

ワレモコウ(吾亦紅)は赤茶や白の花穂を持つバラ科の多年草。草丈高く、秋の風にそよぐ姿には風情があります。株で大きくなるので、群生する姿は見事です。

キンモクセイ

9月が旬の花金木犀

キンモクセイは秋に香りの良い花を咲かせる花木。9月~10月頃に開花します。その年の気候や天候により、2回~3回、花が咲くこともあります。

キンモクセイ(金木犀)

  • キンモクセイ(金木犀)はジンチョウゲ、クチナシと並ぶ「三香木」のひとつ。公園樹、生け垣、記念樹や鉢植えなどいろいろなシーンで利用されています。キンモクセイ(金木犀)は芳香剤としてもおなじみの強い香りを放つ花が特長です。遠くまで香りが届くことから古くは「千里香」とも呼ばれていました。キンモクセイ(金木犀)のオレンジ色の小花をいっぱいにつけた姿は、日差しを受けると名前の通り金色に輝いて見え、秋の風物詩となっています。 キンモクセイ(金木犀)は食用にもなり、原産地・中国では花を砂糖漬けにしたり、リキュールにしています。鹿児島ではキンモクセイの葉をお茶として楽しまれています。

サワギキョウ

9月が旬の花サワギキョウ

サワギキョウはキキョウ科の多年草。日当たりの良い湿地を好みます。花色は赤、紫、ピンク、白などがあります。

シュウカイドウ

9月が旬の花シュウカイドウ

シュウカイドウ(秋海棠)は日本の山野に自生するベゴニアの仲間。ピンク色の小さな花がかわいらしい多年草です。左右の大きさが異なるハート型の葉が特徴で、花言葉は「片思い」。半日陰を好みます。

シュウカイドウ(秋海棠)

  • シュウカイドウ(秋海棠)は日本の山野に自生している、中国原産の多年草です。山野の落葉樹の下など、湿り気があって肥沃な土壌の半日陰で群生しているのを見かけます。楚々とした山野草らしい風情をした、ベゴニアの仲間になります。 大きな葉とその先に俯くように小さな薄ピンク色の花を咲かせます。シュウカイドウ(秋海棠)の花は、いくつにも枝分かれしてその先に花を付けるので、吊り下げ型の花飾りのような趣があります。耐寒性が強く、根は球根となり越冬します。秋には葉腋に出来るムカゴが地面に落ち発芽するので、気が付くと群生しているというようなことがあります。 シュウカイドウ(秋海棠)はその花の形が、春に咲く花木のカイドウ(海棠)に似ていることから、秋に咲く海棠という意味で名付けられたという説があります。左右非対称のハート形の葉が印象的で、この葉の形から「片思い」という花言葉も付けられています。白花種もあります。

パンパスグラス

9月が旬の花パンパスグラス

パンパスグラスは、イネ科の多年草。夏の終わりから秋に、真直ぐに伸びた茎の先に魔女の箒のような穂を咲かせます。草丈3mくらいまで生長する品種から1m程度の矮性種もあります。

パンパスグラス

  • パンパスグラスは、草丈が大きくなるイネ科の多年草です。ススキに似てると言われることの多い植物ですが、日本のススキのような軽やかさはありません。夏の終わりから秋に、真直ぐに伸びた茎の先に魔女の箒のような穂を咲かせます。草丈も3mくらいまで生長する品種から1m程度の矮性種もあります。葉に縞が入ったような斑入り種もあり、穂のない時期もオーナメンタルグラスとして楽しめます。

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9月が旬の食材レシピ2種

ナスの豆鼓醤炒め

材料

  • ナス 食べたいだけ
  • ネギ みじん切り
  • すりおろしショウガ 少々
  • 鷹の爪 輪切り
  • 豆鼓醤 適宜
  • オイスターソース 少々

作り方

  • ナスは皮を剥いて細切りにし、水にさらしておく
  • フライパンに油を入れ、ネギのみじん切り、すりおろしショウガ、鷹の爪を入れて香りを出す
  • フライパンに水気を切ったナスを加えて、しんなりする程度まで炒めたら豆鼓醤を加える
  • 全体に豆鼓醤が馴染んだら、仕上げにオイスターソースを垂らし、全体を混ぜ合わせて出来上がり

炒めながら豆鼓醤をしっかりとなじませることでクセのある味に仕上がります。豆鼓醤を甜面醤にすると、甘味とコクのあるナス炒めが楽しめます。

スルメイカとサトイモの煮物

材料

  • スルメイカ 一杯
  • サトイモ 5~6個
  • ショウガ 薄切り
  • 酒 大さじ3
  • しょうゆ 大さじ3
  • みりん 大さじ3
  • 水 1/2カップ

作り方

  • イカは足とわたを取り、中を洗っ輪切り、足は吸盤を取って食べやすいサイズに切る
  • 鍋にたっぷりの湯を沸かし(分量外)、塩を加えて、サトイモを軽く下茹でする
  • 竹串が刺さる程度でザルに上げ、ぬめりを取るように洗う
  • 鍋に酒、しょうゆ、みりん、ショウガを入れ、煮立てる
  • 煮立ったらスルメイカを加え、2分程で取り出す
  • 鍋に水1/2カップとサトイモを加え、落し蓋をしてサトイモが柔らかくなるまで煮る
  • サトイモが柔らかくなったら鍋にスルメイカを戻し、ひと煮立ちさせて出来上がり

サトイモは下茹でをしてぬめりを取った方がおいしく仕上がります。スルメイカは加熱しすぎると固くなるので、最初にさっと煮れば十分。スルメイカとサトイモから味が出ておいしく仕上がるので、特に出汁は使用しません。

旬のスルメイカとサトイモで作る、ほっとする味の煮物です。

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9月は夏の名残と秋の気配を両方楽しめる時期。日も西へ傾き、太陽の光にも秋の気配を感じ始める頃です。目で、肌で、味覚で、秋の始まりを満喫しましょう。

 

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山田智美
山田智美

植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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