1月が旬の野菜、果物、魚、花46種。新しい年の恵みに感謝
山田智美
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1月に旬を迎える野菜や果物、魚、花を46種類。他にも二十四節気や季語、行事、事柄など、1月がどんな月かについても紹介します。
目次
1月とは?二十四節気や季語、行事、事柄
- 和名:睦月(むつき)
- 英名:January
1月とは
1月とは一年の始まりの月。初詣に行ったり、一年の抱負を伝えあったりして、新しい年を迎え入れていきます。正月から始まり、七草がゆを食べ、松の内が明けたら成人式、小正月。1月は行事の多い月です。また、一年でもっとも気温が低く、寒い季節です。
1月に使われる季語
獅子舞(ししまい)
獅子舞は、獅子頭をかぶって舞ったり踊ったりする芸能の一つ。正月に家々を訪れ、祝福する習慣があったことから正月の季語とされています。
若菜(わかな)
若菜は、1月7日の七草がゆに入れる野草のこと。若菜摘とも言います。新春の季語です。
寒の水(かんのみず)
小寒から節分までを寒といい、1年でもっとも寒い時期とされています。この時期に汲んだ水は寒の水、あるいは寒中の水と呼ばれ、質が良く腐りにくいので、お酒や醤油作りに利用されたそうです。
寒雀(かんすずめ)
寒雀とは、田畑に餌がなくなる冬の時期に民家の庭にやってくる雀のこと。普段は警戒して近寄ってこない雀を近くで見られるようになることを表現したかわいらしい季語です。
1月に迎える二十四節気
小寒(しょうかん)
小寒は二十四節気の第23節目、毎年1月6日頃です。年によって1日程度前後します。また、1月6日から次の二十四節気の次の第24節、大寒までの15日間ぐらいを指します。小寒はこの日からいよいよ寒に入るという日です。
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大寒(たいかん)
大寒は二十四節気の第24節目、毎年1月20日頃です。年によって1日程度前後します。最後の節気になります。また、1月20日から次の二十四節気の最初の節である立春の2月4日までの15日間ぐらいを指します。
大寒は寒の真ん中、一年でもっとも寒い時期であり、これから春の兆しを感じ始める頃です。
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1月の行事や事柄
元日
元日は1月1日。国が定めた国民の祝日の一つで、「年のはじめを祝う日」とされています。元旦は元日の朝を指す言葉です。
正月
正月は一年の始まり。様々な神様を自宅にお迎えして無病息災を祝います。
若水
元日の朝に汲みに行く水のこと。昔は井戸から水を汲んでいたため、若水を汲みに行くことを「若水迎え」と呼んでいました。
七草
1月7日に春の七草の入ったお粥を食べる行事。冬の厳しい寒さの中、新芽を出し始めている七草を体内に取り入れ、無病息災を祈願します。また、正月料理で疲れたお腹を休めるためとも言われます。
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松の内
松の内は、正月に迎え入れた神様が滞在している期間。1月7日までが一般的ですが、地域や風習によって違います。
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寒中見舞い
寒中見舞いとは、松の内明けから立春くらいまでに送る便りのこと。出しそびれてしまった年賀状や返礼として送ることもあります。
成人の日
成人の日は、国民の祝日の一つ。毎年1月の第二月曜日と定められています。「大人になったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます日」とされています。
鏡開き
鏡開きとは、正月の間に年神様の依り代として飾っておいた鏡餅を下げていただく儀式のことです。
年神様の宿る餅を開くことで年神様をお見送りし、さらに食べることで年神様の恩恵を体内に取り込み、無病息災を願います。
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小正月
小正月とは、1月15日頃に行われる正月の締めくくりのような儀式です。地域や風習によって日付や内容も異なるようです。どんど焼きやお焚き上げが行われ、その煙に乗って神様は帰って行くと言われています。
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1月が旬の野菜12種
シュンギク
シュンギクは、キク科の緑黄色野菜。鍋料理には欠かせない葉物です。独特の香りがあり、葉の柔らかい部分は生でサラダにしても楽しめます。
タアサイ
タアサイは、肉厚で幅広の濃いグリーンの葉が特徴の野菜。くせがなく食べやすいので、いためたり、茹でたりして、いろんな料理に利用できます。
セリ(芹)
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セリは、春の七草の一つでもある春野菜です。シャキシャキとした歯ごたえと香りが特徴。鍋料理やお浸し、天ぷらにして楽しみます。
芽キャベツ
芽キャベツは、キャベツの仲間の葉の新芽です。キャベツではないので、どんなに待ってもキャベツのように大きくはなりません。甘味の中にほろ苦さもある野菜です。茹でてシチューやスープ、サラダにして食べます。
白菜
白菜は、冬野菜の代表的な存在。鍋料理の他、煮たり、漬物にしたりして楽しみます。
ネギ
ネギは、ヒガンバナ科の植物。一年中流通していますが、秋から冬のネギは甘味が強く、おいしいのが特徴。鍋料理にも欠かせない野菜です。
リーキ
リーキは、ポロネギとも呼ばれる西洋ネギ。肉厚で下仁田ネギのように太いのが特徴です。加熱すると甘味が強くなるので煮込み料理に利用します。
カリフラワー
カリフラワーは、白くモコモコとした見た目が印象的な野菜です。食用になる部分は花のつぼみです。生でも加熱しても食べられます。
ロマネスコ
独特なフォルムが面白いロマネスコ。カリフラワーと同じく、つぼみを食用にする野菜です。明るいグリーンは加熱しても色あせないので、いろんな料理に利用できます。
ダイコン(大根)
ダイコンは、肥大した根を食用にする根菜です。冬の大根は甘味が強いのが特徴。生でも加熱しても食べられます。
ニンジン
ニンジンの旬は秋から冬。旬のニンジンは甘味があっておいしいのが特徴です。ニンジンは葉も、天ぷらや炒め物にして食べられます。
ユリネ(百合根)
ユリネは、秋から冬が旬の野菜。特に正月料理に利用されることが多いので、12月になると流通量が増えます。ほくほくとした食感が魅力の根菜です。
1月が旬の果物(フルーツ)9種
リンゴ
リンゴは、冬が旬の果物。リンゴが赤くなると医者が青くなると言われるほど、栄養価の高い果物と言われています。
ミカン
ミカンは、冬から初春に旬を迎える果物。少しの酸味と甘みが特徴です。
レモン
レモンは通年流通していますが、国産のレモンが旬を迎えるのは、冬から初春です。黄色く熟したレモンは香りが良く、程よい酸味が魅力です。
ライム
ライムは、明るいグリーンがきれいなミカン科の果物。果皮がグリーンの状態で収穫し、料理や飲み物の香りづけに使用します。
カボス
カボスは、小ぶりな果実がかわいらしいミカン科の常緑低木。柑橘類の中では比較的早く収穫できる種類です。香りが良いので料理の香り付けや臭み消し、薬味など幅広く利用できます。
ダイダイ
ダイダイは、ミカン科の常緑高木。橙色の語源にもなっているように、きれいなオレンジ色の果実を実らせます。英名はビターオレンジ。マーマレードなどに加工して楽しみます。
ユズ
ユズは、香りが良いのが特徴のミカン科の常緑高木。主に果皮や果汁を香りづけに使用します。強い香りで邪を払うとも言われています。
金柑
直径3~5cm程度の丸い実が可愛らしい金柑。果皮にほのかな苦味と甘みがあります。果肉は酸味が強いので、甘露煮やジャムにして楽しみます。
ザボン(ブンタン)
ザボンは、ブンタンとも呼ばれる柑橘類です。グレープフルーツのような大きな果実が印象的。酸味と甘味のバランスの良い果物です。
1月が旬の魚(魚介)10種
タイ(鯛)
正月の縁起物として欠かせないタイ。秋から産卵期前の春がおいしいとされていますが、正月用に12月になると店頭にたくさん並んでいるのを見かけます。
アンコウ
アンコウは歯ごたえのある白身がおいしい深海魚。お刺身や鍋料理が有名です。アンコウの肝を蒸したあん肝はお酒が止まらなくなる珍味です。
ブリ
ブリは、成長するに従って呼び名が変わる出世魚。冬に脂がのりおいしくなります。お刺身や加熱調理して食べます。大根と一緒に煮込んだブリ大根も人気料理です。
カワハギ
カワハギは、冬に肝が大きくなり、おいしくなると言われています。肝醤油につけて食べるカワハギの刺身は絶品です。
ハタハタ
冬のハタハタは産卵期のため、雌にはブリコと呼ばれる卵が詰まっています。このため冬が旬だと言われています。ブリコがたくさん入ったハタハタで作った鍋は、冬の間に1度は食べたい料理です。
マダラ
マダラは、鍋料理には欠かせない魚。特に冬は白子も大きくなるので、人気が高くなります。
クルマエビ
クルマエビの旬は冬。この時期のクルマエビは甘味があり、味が濃いと言われています。正月料理にも活躍します。
イセエビ
イセエビは漁期が定められていて、概ね秋から冬にかけてが漁期です。なかでも冬のイセエビは身がしまっていておいしいと言われています。正月料理でも活躍します。
ヤリイカ
ヤリイカは、産卵前の冬から早春にかけてが旬。冬のヤリイカは身がしまっていておいしく、刺身のほか、塩辛にしても楽しめます。
カキ(牡蠣)
カキのなかでもマガキは、冬から初春が旬。春の産卵期前が実が太っていておいしいと言われています。カキは生の他、グリルやフライ、鍋料理に活躍します。
1月が旬の花や木15種
梅
梅は、日本の春を代表するような花。まだ寒い時期から咲き始め、2月の後半に見頃を迎えます。
ロウバイ
梅がちらほらと咲き始めた頃、ロウバイは見頃を迎えます。透き通るような黄色の花びらと、甘い香りが印象的です。
ユリオプスデージー
ユリオプスデージーは、キク科の常緑低木。秋から春にかけて、マーガレットに似た黄色い可愛らしい花を咲かせます。
スイセン(水仙)
スイセンは、ヒガンバナ科の球根植物。冬から春にかけて香りの良い花を咲かせます。特にニホンスイセンは早咲きで、11月には咲き始めています。
ビオラ
ビオラは、秋から春まで花を咲かせる一年草。冬の花壇の強い味方です。花色が豊富で地植えにするとこんもりと大きくなります。
ガーデンシクラメン
ガーデンシクラメンは、冬の寒い屋外で育てられるシクラメンです。室内で観賞するシクラメンに比べて小ぶりで、寄せ植えや花壇の彩りに使いやすいのが特徴です。
シクラメン
シクラメンは、冬に室内で楽しむ花の鉢植え。花色が豊富で見映えも良いので贈り物にも好まれます。
アロエ
アロエは、ユリ科の多肉植物。葉のなかはゼリー状になっていて、食べるとびっくりするくらい苦いのが特徴です。冬に赤やオレンジ色の花を咲かせます。
サザンカ
サザンカは、花の少ない晩秋から初春まで楽しめる花木です。
フユザクラ(冬桜)
フユザクラは、マメザクラを片親とする交雑種です。10月ぐらいから咲き始め3月ぐらいまで断続的に開花します。花は一重の小さな花です。
マンリョウ(万両)
マンリョウは、サクラソウ科の常緑低木。冬に光沢のある真赤な果実を実らせます。その名前から富を連想させるとされ、縁起物の植物として人気です。
センリョウ(千両)
センリョウは、センリョウ科の常緑低木。冬に赤や黄色、オレンジ色の果実を実らせます。センリョウもその名前から富を連想させるとされ、縁起物の植物として人気です。
ソヨゴ
ソヨゴは、常緑の葉と冬の赤い実が特徴のモチノキ科の高木。光沢のあるグリーンの葉の間から見える真赤に色づいた小さな実がかわいらしい庭木です。
クロガネモチ
クロガネモチは、モチノキ科の常緑高木。冬に真赤な果実を実らせます。
ネズミモチ
ネズミモチは、光沢のある濃いグリーンの葉が美しい常緑中高木。初夏に香りの良い白い花を咲かせ、秋から冬に黒い果実を実らせます。
1月が旬の食材レシピ2種
鶏むね肉とセリのオイスターソース炒め
材料
- 鶏むね肉 1枚
- セリ 1束
- すりおろしニンニク 少々
- すりおろしショウガ 少々
- 鷹の爪 1本
- オイスターソース 小さじ2
- 醤油 小さじ2
作り方
- 鶏むね肉は削ぎ切り、セリは3cmくらいに切っておく
- フライパンに鶏肉、すりおろしニンニク、すりおろしショウガ、鷹の爪を入れて炒める
- 鶏肉に火が通ったらオイスターソースと醤油を入れて絡める
- 最後にセリを入れ、ざっと混ぜ合わせたら出来上がり
鶏むね肉とセリさえあればできる簡単レシピ。オイスターソースがなければみりんと醤油でも和風の炒め物になります。
豚肉とリンゴのクリームシチュー
材料
- 豚肉(シチュー用角切り) 300g
- リンゴ 1/2個
- セロリ 1本
- 玉ねぎ 1個
- マッシュルーム 1パック
- ニンニク 1片
- ローリエ 1枚
- スターアニス 1~2片
- シナモンパウダー 適宜
- 水 ひたひた程度
- 白ワイン 50cc
- 牛乳 100cc
- ホワイトソース 1缶
- パルミジャーノレッジャーノ 30g
作り方
- 玉ねぎは櫛切り、セロリは繊維に沿って薄くスライス
- リンゴは皮をむき芯を取って、薄くスライス
- ニンニクは半分に切って芯を取り、包丁の背で潰す
- 豚肉は塩コショウをしておく(分量外)
- パルミジャーノレッジャーノはすりおろしておく
- 鍋にニンニクと玉ねぎ、セロリを入れ、すき通るくらいまで炒める
- 豚肉とマッシュルームを加え表面の色が変わるまで炒め、リンゴを加えて全体を混ぜるように炒め合わせる
- ひたひたの水とローリエ、スターアニスを入れ、沸騰したら白ワインを入れて20~30分煮込む
- 一旦火を止めホワイトソースを加えて溶かす
- 15分程度煮込んだら牛乳を加え、沸騰しないように温める
- 仕上げにシナモンパウダー、パルミジャーノレッジャーノを入れて混ぜ合わせたら出来上がり
クリームソースにリンゴの甘味とシナモンの香りがクセになるシチューです。煮込んでいる間にリンゴはほとんど溶けてしまうので食べるときに気が付かないほどです。パルミジャーノレッジャーノが味にコクと奥行きを出します。
1月は一年の始まりの月。まだまだ寒いけれど、新しいことを始めたくなったり、動き出したくなる頃です。旬のものを食べて、愛でて、心も体も暖かくして幸せに過ごしましょう。
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