4月の寄せ植えに使いたいハーブと野菜15選

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戸松敦子

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4月の寄せ植えに使いたいハーブと野菜をご紹介!

4月には様々なハーブや野菜の苗が園芸店に並びます。春は、ハーブや野菜が暖かい日差しの中で気持ちよさそうに育つ最高の季節。好みのハーブや野菜を寄せ植えにして育てると、日々香りを楽しんだり、少しずつ収穫して料理に使って楽しめます。ちょっとだけ必要なハーブなどが庭やベランダにあったらとっても便利ですよね。しかも寄せ植えはコンパクトなので、場所を取らずに色んな種類を育てることができるのでおすすめです。4月の寄せ植え作りのポイントや管理方法についてもお話しします。

目次

4月の寄せ植え作りのポイント

4月は色とりどりの花苗もたくさん出回りますが、今回は見るだけでなく、香りや味も楽しめるハーブと野菜に注目して寄せ植え作りのポイントをお話ししていきます。

ハーブとは、花や葉、茎、根、種などが料理の香り付けや、保存料、薬、香料、防虫などに活用できる植物のことです。一方、野菜は、花や葉、茎、根、果実などを食用にする草本植物のことをいいます。

これは、ハーブと野菜を組み合わせた寄せ植えです。少しずつ様々な種類を楽しむコンテナとして、ややつめ気味に7種類入れました。こまめにどんどん収穫して料理などに使って楽しめます。春は勢いよく育つので、つめ気味に植えた場合は特に、ちょこちょこ収穫することで大きく育ちすぎないようにキープし、風通し良く育てることが大切です。

寄せ植えに使ったハーブと野菜

 

一方、5種類くらいに厳選して、このように少し間隔をあけて植えると、ミニ畑のようなイメージで一つ一つの苗を余裕をもって育てることができます。

 

写真の寄せ植えは、6種類のハーブを使っています。

寄せ植えに使ったハーブ

 

中心に植えているミントは、繁殖力が強く地下茎でどんどん増えてしまうので、小さな鉢に植えたまま寄せ植えしています。

▼ハーブを使った寄せ植えの作り方はこちら

ハーブと野菜の寄せ植えを作るときのポイント

ハーブ用の土または野菜用の土を使って植える

ハーブと野菜の寄せ植えは、市販のハーブ用または野菜用の土を使うと手軽に植えられます。古い土をそのまま使うと、肥料分やミネラルが抜けていたり、水はけが悪かったり、病原菌や虫などが入っていることがあるのであまりおすすめしません。土を再利用する場合は、土をふるって古い根や虫などを取り除き、日光消毒を行って、石灰や腐葉土、肥料などを混ぜ込む作業が必要です。

▼土を再利用する方法はこちら

似た環境を好むものを合わせて植える

ハーブと野菜を寄せ植えする際のポイントは、好きな環境(日当たり、水、肥料などの具合)がなるべく似ているものを選ぶこと。そうすることで、置く場所も水やりや肥料を与えるタイミングも、迷いなく決めることができます。乾燥気味を好むタイプと、水を好むタイプを一緒に植えるときは、水を好むタイプの株元にだけ水やりをするなど少し工夫するといいですね。

テーマを合わせて植える

寄せ植えをいくつか置くスペースがあるときは、「ハーブティーに使えるハーブ(ミント、レモンバーム、ワイルドストロベリーなど)」や「キッチンハーブとして料理に使えるハーブや野菜(矮性のプチトマト、バジル、パセリなど)」というふうに、それぞれのテーマを決めて寄せ植えを作るのも楽しく使いやすくておすすめです。

▼杉井志織さんに教わったハーブソルトの作り方はこちら

花の咲くハーブを混ぜて植える

ハーブはどちらかというと緑色の葉ものが多いですが、見た目の華やかさも重視したい場合は、ナスタチウムやラベンダーなど、花の咲くハーブを混ぜて植えると明るい寄せ植えになります。

その他

ハーブなどを食用として用いる際は、できるだけ無農薬栽培の苗を使うと安心ですね。また、ハーブは種類によっては妊娠中、授乳中、乳幼児、持病などのある方は使用に注意が必要な場合があります。主治医に相談してから使用しましょう。

▼初心者にも育てやすいハーブはこちら

 

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4月の寄せ植えに使いたいハーブと野菜15選

それでは、4月の寄せ植えに使いたいハーブと野菜を紹介していきます。好みのハーブや野菜を組み合わせて寄せ植えを作り、必要な分を収穫してとれたてを料理やお茶に活用して楽しみましょう!

ナスタチウム(キンレンカ) ~ノウゼンハレン科 非耐寒性一年草~

ナスタチウムは、春から秋まで黄色やオレンジ、赤色の花を咲かせます。極端な暑さは苦手なため、真夏は一時的に花付きが悪くなることがあります。蓮のような丸い葉をつけ、鮮やかな花をつけることから、金蓮花(きんれんか)とも呼ばれています。日なたと水はけの良い用土を好みます。

ナスタチウム(キンレンカ)のさらに詳しい育て方はこちら

ナスタチウム(キンレンカ)

  • 初夏から晩秋にかけて花が咲くナスタチウム。ペルーで発見されたこの植物ですが、日本にナスタチウムが輸入されたのは江戸時代。以来観賞用として親しまれてきています。 ナスタチウムの葉は丸い形をしています。この葉が蓮に似ていることから、蓮の漢字を使い金蓮花(キンレンカ)との別名がついています。 ナスタチウムの花の色は鮮やかな暖色。オレンジ、黄色、赤と鮮やかな色合いが中心です。観賞用として楽しまれているナスタチウムですが、近年は食用としても利用されていて流通もしています。葉や花を食せるエディブルフラワーとしても重宝されています。

ナスタチウムは葉、花、果実、種子を食べることができます。葉はピリッとした辛みがあり、フランスではクレソンの代わりに用いられています。花は葉よりは少しマイルドな辛さで、エディブルフラワー(食用花)として利用されます。花は一重、八重のものがあり、葉に斑が入る品種もあります。独特の香りでアブラムシを遠ざけると言われ、コンパニオンプランツとして使われることもあります。

▼コンパニオンプランツについてはこちら

 

▼渋谷園芸の樺澤智江さんに教わった、ナスタチウムを使ったおすすめの寄せ植えはこちら

イチゴ ~バラ科 耐寒性多年草~

ローズベリー・レッド

寄せ植えにもおすすめできるイチゴとして、サントリーさんのオリジナル品種「ローズベリー・レッド」を選びました。赤色の可愛い花が咲き、次々と実がつきます。日当たりと、水はけが良く保肥力のある土を好みます。株元のクラウン(葉の付け根)に土がかぶらないようにやや浅めに植え付けます。

 

バラのような八重咲きの美しい花が特徴的です。長く収穫を楽しむためには、植え付け後、最初に出てくる花芽を一旦摘み取り、株を充実させ、次に出てくる花芽を着果させるようにします。

ローズベリー・レッドは四季なり性で、春から秋まで収穫できますが、真夏の高温期には実がつきにくくなります。秋になり涼しくなると再び回復してきます。​真夏の間は、明るい半日陰で管理しましょう。株元から横に伸びるランナーで増やすことができます。増やす目的がないときは、伸ばしたままにしておくと株に栄養がいかなくなってしまうので、切って取り除きます。

▼イチゴのさらに詳しい育て方はこちら

イチゴ(苺)

  • 甘くて美味しいフルーツとして人気のあるイチゴですが、じつは野菜の仲間です。「野菜とは草本性の植物」という意味で、イチゴはスイカやメロンと同様に苗を植えて一年で収穫することから一般的な野菜と同じ草本性として分類されています。 ハウス栽培が盛んで、夏の一時期を除いてほぼ一年中出回っていますが、春から初夏にかけてが本来のイチゴの旬です。 イチゴは、軸に近い部分より先端の方が糖度が高く、果肉の中心よりも表面の方が甘いとされています。ビタミンCや葉酸が多く含まれます。 イチゴの実と思って食べている部分は、花托(かたく)又は花床(かしょう)といって花の付け根の部分が発達して食用部となったものです。 イチゴの本当の実の部分はイチゴの「粒々(実)部分」です。ちなみに、イチゴを縦に切って、断面図を見てみるとこの粒々(実)部分に1本1本の筋が水分や栄養を送っているのが分かります。この粒々の中に種がありますので、種をまくときはこの粒々部分を土にまきます。 イチゴは、親株からランナーを伸ばし、子株、孫株と株を増やし、越冬して実を付ける多年草です。この親株から伸びたランナーの向きと反対方向にイチゴの花房が出るので、苗を購入して植え付けるときは、ランナーを北側に向けると花や実によく日が当たります。また、ランナーを通路側とは反対方向に向けて植え付けると、イチゴが収穫しやすいように工夫することができます。 イチゴの苗は、通常植え付けてから実がなるまで半年ほどの長い期間を必要とします。最近では、春と秋や、春、夏、秋の長い期間収穫できる二季なりや四季なり品種も流通しています。また、花色も白だけでなく、赤いミニバラのような花を楽しめる品種も出てきました。 現在食べられているイチゴは、近年の品種改良によるものですが、野生のイチゴは、はるか昔から世界的に食べられていました。 野イチゴの種類も豊富で、クサイチゴ、クマイチゴ、バライチゴ、モミジイチゴ、ナワシロイチゴなど。同じバラ科ですが、これらの野イチゴは全てキイチゴ属です。私たちが現在食べているイチゴは、オランダイチゴ属といいます。野生のイチゴとは違い、栽培された大粒のイチゴが江戸時代にオランダより持ち込まれました。

ワイルドストロベリー

ワイルドストロベリーは、小指の先ほどの小さなかわいい実がつく野イチゴです。4月~7月頃に小さな白い花を咲かせます。果実は熟した順に収穫するので、冷凍保存しておくとたくさんの実を一度に使うこともできます。葉は、カリカリになるまで乾燥させてハーブティーに使えます。

日なたと水はけの良い用土を好みます。高温多湿にやや弱く、猛暑時は実付きが悪くなったり葉が落ちたりするので、半日陰の風通しの良い場所に移動させて管理しましょう。増やす目的が無いときは、ランナーは切り取ります。

ワイルドストロベリーのさらに詳しい育て方はこちら

ワイルドストロベリー

  • ワイルドストロベリーは、バラ科の常緑多年草のハーブです。ワイルドストロベリーという名前からもわかるように、イチゴの野生種なので性質がとても丈夫な植物です。 ワイルドストロベリーは地植えから寄せ植え、ハンギングなど、様々な用途で利用できます。ワイルドストロベリーは葉の色が若緑色で明るく、ガーデニングの素材としても人気があります。  

ラベンダー ~シソ科 耐寒性(半耐寒性)常緑低木~

ラベンダーは非常に種類が多く、香りを楽しむのに向くもの、丈夫で花壇の観賞に向くものなど様々です。耐寒性や耐暑性も異なるので、環境や目的に合った品種を選ぶことが大切です。ラベンダーは日なたと水はけの良い用土を好みます。水や肥料のやりすぎに注意し、花後は早めに花茎を切り、風通し良く育てることがポイントです。挿し木で増やせます。

イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー

寒さや乾燥に強くて、高温多湿に弱いラベンダーです。開花期は5月~7月頃。暖地で育てるのには不向きで、北海道のような寒冷地でよく栽培されている種です。細い花穂でシャープな草姿が美しく、香りが高く精油の原料、料理やハーブティーに使われます。摘みたての花や葉は花束アレンジに。ドライフラワーにも適しています。

▼イングリッシュラベンダーのさらに詳しい育て方はこちら

イングリッシュラベンダー

  • 多くの種類があるラベンダーですが、中でも特に香りが良く、最も知られているのがこのイングリッシュラベンダーです。他品種より寒さに強く、北海道でも栽培が可能です。一方、ラベンダー全体の傾向として高温多湿に弱い面もあります。地植えの場合は土を盛り上げて、水はけをよくしましょう。 地中海原産なのにイングリッシュラベンダーと付けられているのは、イギリスのように冷涼な気候の土地で自生しているからです。5品種に大別されるラベンダーの中で「アングスティフォリア系」に属します。 発芽率があまりよくないので、苗で購入するのが一般的です。挿し芽で増やすこともできます。  

フレンチラベンダー 

耐寒性があるラベンダーです。開花期は5月~7月頃。ウサギの耳を思わせる花穂が特徴的です。香りはやや弱いのですが、ドライフラワーに向いています。

耐暑性があり、乾燥に強く夏越ししやすい性質ですが、花後に切り戻して風通し良く育てましょう。暖地でも比較的栽培しやすいと言われます。

▼フレンチラベンダーのさらに詳しい育て方はこちら

フレンチラベンダー

  • フレンチラベンダーの花はとても特徴的で、細く伸びた茎の先端に稲穂状に花が付きます。最大の特徴は花穂の先についた葉。葉だけれど緑色ではなく、紫色や白い色をしています。細長い花びらにも見えるこの葉。これは苞葉(ほうよう)と言い、花穂を守るために葉っぱが変異したものです。4枚ほどの苞葉が花穂の先端についており、ウサギの耳のようにも見えます。花色も豊富で、紫系、ピンク系、ブルー系、ホワイト系などがあります。香りはやや弱いですが、花が散った後も苞葉が残り、長い期間鑑賞できます。ドライフラワーにも向いています。ラベンダーの中では暑さに強く、耐寒性もあり丈夫です。蒸れに弱いので、花後に切り戻しをして風通し良く育てると、毎年楽しむことができます。

ラベンダーの楽しみ方はこちら

ローズマリー ~シソ科 耐寒性常緑低木~

ローズマリーはシャープで清々しい香りが特徴です。ローズマリーの香りは、ふさいだ気分を明るくし、集中力を高めるとされています。化粧品やサプリメント、アロマテラピー、ハーブティーや料理などに広く活用されます。抗酸化作用もあり「若返りのハーブ」とも呼ばれます。

 

ローズマリーは春から秋にかけて、小さな花を咲かせます。花色は青、薄紫、ピンク、白などです。茎がほぼ垂直に伸びるタイプ(立ち性)と、横に広がって這うように伸びるタイプ(這い性、ほふく性)など姿が異なります。

日当たりと風通し、水はけの良い用土を好みます。水をあげすぎたり、茂りすぎて風通しが悪いと下葉が落ちることがあります。梅雨時期に収穫をかねて切り戻しましょう。挿し木、株分けで増やせます。

ローズマリーのさらに詳しい育て方はこちら

ローズマリー

  • ローズマリーは、地中海沿岸地方が原産の常緑性低木です。ローズマリーは食用から化粧品まで幅広く利用されているハーブです。清々しい香りが特徴のハーブで、煮込みからグリルまで色々な料理に使われています。 ローズマリーは非常に強健で、乾燥した痩せ地でも育ちます。また強風にもよく耐える性質なので、非常に育てやすい植物です。ローズマリーには真っ直ぐ上に伸びる木立性と地面を這うように伸びるほふく性があります。ほふく性のローズマリーはグランドカバーとしても人気があります。ローズマリーは春から秋にかけて、青から青紫、またはピンクの小さな花を咲かせます。ローズマリーの花は環境さえあえば四季咲きです。

ローズマリーの花言葉はこちら

ミニトマト ~ナス科 非耐寒性一年草~

レジナ

寄せ植えに使えるミニトマトとして、「レジナ」を選びました。通常のミニトマトは、長い支柱を立てて育てるほど背丈が高くなりますが、レジナは草丈が20cmほどくらいにしか大きくならない矮性のミニトマトです。日当たりと風通しの良い場所を好みます。わき芽かきなどの作業は不要です。可愛い実がたくさんつき、赤く熟すと洗ってそのまま食べることができます。スープや炒め物にも使えます。

バジル ~シソ科 非耐寒性一年草~

スイートバジル

スイートバジルは、チーズやトマトと相性が良く、イタリア料理には欠かせないハーブの一つです。生食はもちろんのこと、ジェノべーゼソースを作ったり、パスタやピザの彩りに最適です。

バジルは日なたと水はけの良い用土を好みます。先端の芽を摘み取ってわき芽を伸ばす「摘芯」を繰り返すと、枝数が増えて収量が増します。挿し木でも簡単に増やすことができます。花が咲くと風味が落ちるので、花を使わない場合は花穂は早めに切り取りましょう。

バジルを挿し木で増やす方法はこちら

紫葉のバジル

紫葉のバジルも、緑色のバジルと同じように使えます。サラダなどの料理に使うと美しい赤紫色をいかせます。ビネガーやオイル、リキュールの色付け、香り付けにも使うことができます。

他にもレモンやライム、シナモンの香りがするバジルなどがあります。品種が豊富で花と葉の香りもそれぞれ異なります。

バジルのもっと詳しい育て方はこちら

バジル

  • バジルはシソ科の爽やかな香りのするハーブ。原産地では多年草として扱われている種類もありますが、耐寒性がないため、日本では一年草として扱われていることが一般的です。 バジルの薬草としての主な効用は胃腸の機能の促進として使われます。料理の中でのバジルは、イタリア料理には欠かせないハーブの一つ。フランスでは L’Herbe Royale、ハーブの王様とも呼ばれています。人気のタイのガパオライスのガパオは、本来はホーリーバジルのことですが、日本ではスイートバジルが使われることが多いようです。 日本でも年々バジルの流通量は増え、最近は八百屋さんやスーパーでも葉もの野菜として販売されています。爽やかな香りが食欲をそそり、肉や魚料理の風味付け、サラダ、パスタ、ピザの彩り、バジルを使ったソース、ジェノベーゼソースなど様々な料理に活用されています バジルにはたくさんの種類があり、新品種も続々と登場しています。最も一般的な品種、スイートバジルをはじめ、葉がダークカラーなものや小葉の品種、斑入り種などもあります。最近の新品種では、シナモンバジルなど、本来のバジルの香り以外の香りがするものもあります。

チャイブ ~ヒガンバナ科 耐寒性球根~

チャイブは、日本のアサツキの仲間です。葉が繊細で香りがマイルドなので、生ネギが苦手な方でも味わいやすく、サラダ、卵料理、魚料理の香り付け、スープの浮き実、ハーブバターなどに使えます

チャイブは、日なたと水はけの良い用土を好みます。寒さに強く丈夫です。株分けで増やすことができます。

 

チャイブは、春から夏にポンポンのような薄紫色の花を咲かせます。花はドライフラワーにすることができます。

チャイブのさらに詳しい育て方はこちら

チャイブ

  • チャイブはヒガンバナ科のハーブで、主に薬味として用いられます。原産地の中国や地中海地方で2000年も前から栽培されてきました。チャイブが ヨーロッパで本格的に用いられるようになったのは、マルコポーロが中国から持ち帰ってから。帰国後も彼は大いにチャイブを好んだといわれています。 香りの秘密は「硫化アリル(アリシン)」という成分。食欲増進、疲労回復、新陳代謝の活性化といった効果があります。 ネギの仲間なのでネギ坊主のような球形の花をつけます。ピンク~うす紫色の可憐な花なので、料理用とは別に株分けして、花壇の一角に植えておいてもよいでしょう。

チャービル ~セリ科 半耐寒性一年草~

チャービルは、シダのような細かい切れ込みのたくさん入った葉が爽やかで美しく、サラダ、スープ、肉、魚、スイーツなど何にでも使えます。見た目はパセリに似ていますが、パセリよりマイルドで甘い香りがします。「美食家のパセリ」とも呼ばれます。

チャービルは、半日陰とやや湿気のある用土を好みます。半日陰で育てると柔らかい葉に育ちます。 乾燥に弱いので水切れに注意しましょう。

チャービルのさらに詳しい育て方はこちら

チャービル

  • チャービルは、育てやすく春まきでも秋まきでも収穫できる定番のハーブです。手間がかからず、すぐ収穫できるのでベランダ菜園におすすめです。やや日陰になる場所で育てると柔らかい葉に仕上がります。 シダのような細かい切れ込みのたくさん入った葉は、古代ローマ時代からすでに食用とされてきました。サラダ、スープ、肉、魚、スイーツなど何にでも使える点はパセリに似ていますが、チャービルはよりマイルドで甘い香りが特長です。そのため「美食家のパセリ」とも呼ばれます。 

スープセロリ ~セリ科 半耐寒性二年草~

スープセロリは、ヨーロッパが原産のセロリの原種。古い時代に中国に伝えられた後、長い間「芹菜(キンツァイ、キンサイ)」と呼ばれ、改良されないで栽培されてきました。茎が細く、イタリアンパセリやパクチーの葉に似たやわらかい葉が特徴的です。香りはセロリよりも強く、茎も葉も生のまま食べられます。サラダ、スープの浮き実、炒め物など万能に使えます。外側の茎から間引きして収穫できます。

スープセロリは、日当たり、風通し、水はけ、水もちの良い肥沃な環境を好みます。真夏は直射日光の当たる場所よりも、明るい半日陰で育てた方が葉が柔らかく育ちます。

▼スープセロリのさらに詳しい育て方はこちら

スープセロリ

  • スープセロリは、ヨーロッパが原産のセロリの原種と言われています。半耐寒性の二年草です。中国に伝えられた後、長い間「芹菜(キンツァイ、キンサイ)」と呼ばれ、改良されないで栽培されてきました。 生育が早く、丈夫で育てやすいので家庭菜園向きの野菜です。茎が細く、イタリアンパセリやパクチーの葉に似た葉が特徴です。一般のセロリは葉柄が肥厚しますが、スープセロリは細いままです。見かけはセロリよりも細く小さいのですが、セロリよりも香りが強いので料理の臭み消しにも使われます。 スープセロリは、日当たり、風通し、水はけ、水もちの良い肥沃な環境で栽培します。真夏は直射日光の当たる場所よりも、明るい半日陰で育てた方が葉がやわらかく育ちます。生長してきたら外側の茎から間引きして間引き菜も料理に使います。やわらかいので茎も葉も生のまま食べられます。スープの味を引き立たせるために浮き味にして使ったり、サラダに入れたり、茎と葉を肉と一緒に炒めたり万能に使えます。

パセリ ~セリ科 半耐寒性二年草~ 

モスカールドパセリ

葉が縮れるタイプのパセリです。よく料理のつけ合わせに用いられます。葉をみじん切りにしてバター、卵料理、肉料理、魚料理などに加えます。茎はブーケガルニに最適です。

パセリは日なたから半日陰、水はけの良い用土を好みます。夏の高温と乾燥で葉色が悪くなったり硬くなります。夏の直射日光は避けて、風通しの良い明るい半日陰で管理しましょう。

パセリのもっと詳しい育て方はこちら

パセリ

  • パセリの原産地は地中海沿岸といわれています。パセリがヨーロッパ全土で栽培されるようになったのは17世紀頃で、日本には18世紀末にオランダ船により長崎に持ち込まれたため、オランダゼリとも呼ばれていました。 日本でパセリといえば、料理の付け合せに出てくる縮葉種(モスカールドパセリ)が一般的ですが、パセリの原型はイタリアンパセリのような平葉種です。他にも根を食用とする、根パセリもあります。

イタリアンパセリ

イタリアンパセリは、葉が縮れていない平葉種のパセリです。見た目はミツバに似ていますが、パセリ特有のすっきりした味がします。肉料理、魚料理から、スープ、サラダなど様々な料理に使われます。

日なたから半日陰、水はけの良い用土を好みます。夏の高温と乾燥で葉色が悪くなります。夏の直射日光は避けて、適度に日が当たる風通しの良い場所で管理しましょう。

イタリアンパセリのさらに詳しい育て方はこちら

イタリアンパセリ

  • イタリアンパセリは、ヨーロッパ地中海原産のセリ科のハーブ。2年草のハーブです。(※2年草とは、種まきした翌年になってから花が咲くというように、生育のサイクルが2年にわたるもの。)パセリの中でも、イタリアンパセリは葉が縮れていない平葉種になります。

パクチー ~セリ科 耐寒性一年草~

エスニック料理に使うハーブといえばパクチーパクチーは、葉はもちろん実も食用にでき、掘りあげた根も刻んでスープに加えたり、全草を使えます。肉や魚料理では、臭い消しの効果もあります。

パクチーは日当たりを好みますが、少し日陰でも育ちます。夏の日差しを浴びすぎると花が咲き、葉が硬くなるので気を付けましょう。パクチーは水を好むので、土をあまり乾燥させないようにします。

パクチーのさらに詳しい育て方はこちら

パクチー(コリアンダー)

  • パクチー(コリアンダー)は、世界的には歴史が古く、そのころからパクチー(コリアンダー)の薬用効能があると言われていたそうです。春か秋に種まきをして、葉が育ってきたら収穫します。夏の日差しを浴びすぎると、花が咲き、葉が硬くなるので、寒冷地以外では秋まきの方が向いています。土をあまり乾燥させすぎないように気をつけます。ちなみに、「パクチー」はタイ語での呼び名です。英名だと「コリアンダー」です。

パクチーマヨの作り方はこちら

リーフレタス ~キク科 耐寒性一年草~

リーフレタスは結球しないレタスの総称です。涼しい気候を好みますが、玉レタスに比べると耐暑性や耐寒性がかなり強いです。日当たり~半日陰で育てます。外側の葉から順次かき取りながら収穫すると、長期間収穫を楽しめます。

 

数種類のリーフレタス、ミズナ、コマツナ、ロケットなどがミックスされたポット苗も販売されています。葉の色や形が様々で、育てていて見た目も美しく、こまめに収穫して様々な葉の味を楽しめます。サラダやメインディッシュに添える彩りにぴったりです。

▼ホームセンターグッデイの國分豊さんに教わったリーフレタスを使った寄せ植えはこちら

 

レタスミックスの種まきはこちら

カモミール ~キク科 耐寒性一年草、耐寒性多年草~

ジャーマンカモミールは、一年草で草丈30cm~60cmほど、ローマンカモミールは多年草で横に広がって育ち、草丈20cm~30cmほどです。香りは、ジャーマン種とローマン種でそれぞれでやや異なり、ジャーマン種は葉に香りか無いので花のみ使い、ローマン種は葉や茎も活用され、お菓子の飾りやハーブティー、ハーブバスなどに使われます。いずれもこぼれ種で増えるほど生育が旺盛で、特にローマン種は踏まれても育つとして芝生がわりに利用されていたほどです。

日なたと水はけのよい用土を好みます。ジャーマンカモミールは花後、夏前で終わる一年草です。多年草のローマンカモミールは、夏の暑さで株が弱ることがあります。花後は収穫をかねて刈り込んでおくと、秋に再び緑の新芽が美しくそろいます。

ジャーマンカモミールのさらに詳しい育て方はこちら

ジャーマンカモミール

  • ジャーマンカモミールは、地中海沿岸原産のキク科の一年草で、ヨーロッパでは昔から民間薬として使われてきたハーブのひとつです。カモミールとしていくつかの種類がありますが、ハーブティーとして使われるのはジャーマンカモミールが一般的です。 春から初夏にかけて白い小花を咲かせ、地植えにするとこぼれ種で増えていくほど性質は丈夫です。香りは青りんごに例えられることもあるように、爽やかさと甘さの感じられる香りで、古くからお茶やアロマテラピー、薬用などに使われてきました。香りがするのは花で、葉は香りがしません。  

ローマンカモミールのさらに詳しい育て方はこちら

ローマンカモミール

  • 一般的に知られているジャーマンカモミールは、キク科の一年草のハーブですが、ローマンカモミールは多年草です。(植物分類の属は、ジャーマンとローマンでは違います) ジャーマンカモミールが上に伸びるのに対して、ローマンカモミールは、横に這うように広がります。リンゴの香りがすること、踏み付けにも強いことから、「香りのする芝」と表現されることもあります。 ローマンカモミールの花は、ジャーマンカモミールと同様、白い花が咲きます。花のサイズはジャーマンよりローマンの方が少し大きめ、花の数もジャーマンよりは少なめです。

ミント ~シソ科 耐寒性多年草~

ミントは香りに清涼感があり、お菓子、ドリンク、芳香剤、湿布薬、入浴剤など、様々な用途に使われます。ミントの種類は非常に多く、それぞれ含まれる成分や香りも異なります。

日なたから半日陰、水はけの良い用土を好みます。収穫をかねて切り戻しをしながら育てます。切った茎を水にさしておくと根が出て簡単に増やせます。ミントは地下茎でどんどん広がります。寄せ植えに使う場合は、ミントだけ小さな鉢に植えたまま使うと広がりにくいのでおすすめです。

ミントのさらに詳しい育て方はこちら

ミント

  • ミントは最もポピュラーなハーブのひとつです。ミントというと、すっきりとしたさわやかな香りを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、中にはアップルミントのようにほんのり甘くすっきりとした香りのミントもあります。品種は数限りなく存在し、毎年のように新品種が登場します。 ミントの利用法としては、アロマテラピーの他、サシェやポプリの材料にしたり、お茶や料理にも使うことができたりと様々な活用法があります。

ミントの楽しみ方はこちら

レモンバーム ~シソ科 耐寒性多年草~ 

レモンバームは、葉をこするとレモンのような爽やかな香りがします。生育が旺盛なので、どんどん摘み取ってフレッシュのままハーブティーやバーブバスなどに利用します。

日なたと水はけの良い用土を好みます。猛暑の時期の直射日光で葉が硬くなったり、葉焼けをおこすことがあります。盛夏は半日陰で管理する方が好ましいです。花は咲かせずに早めに切ると葉の収穫が長く楽しめます。冬は地上部が枯れるので短く刈り込みます。挿し木、株分けで増やせます。

レモンバームのさらに詳しい育て方はこちら

 

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4月の寄せ植えの管理ポイント

置く場所

寄せ植えは、屋外の風通しの良い日なたに置きます。真夏は、ギラギラと直射日光が当たる場所よりも、明るい半日陰の方が状態良く育ちます。特にパセリやバジル、チャービルなどは、半日陰で育てると葉が柔らかく味も良くなります。

水やり・肥料

暖かい日が続くと土が乾きやすくなるので、株元の土の乾き具合を確認して水切れしないように水やりします。雨に当たった日は、水やりはお休みしましょう。真夏の水やりは、高温多湿を避けるため、早朝や夕方以降の涼しい時間帯に行います。

ハーブは、本来それほど肥料を必要としません。今回、寄せ植えに使いたい野菜として紹介したイチゴやプチトマトも、野菜の中ではそれほど肥料を必要としないタイプなので、肥料の与え過ぎに注意しながら、適宜少な目に与えるようにしましょう。

収穫後の管理

4月に作るハーブと野菜の寄せ植えは、上手に管理すると秋まで楽しめます。一年草、二年草は枯れてしまったら抜き取り、多年草、低木などは霜の当たらない軒下で冬越しさせると翌年も楽しめます。それぞれの株が充実して大きくなったら、植え替えを行いましょう。

 

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戸松敦子

グリーンアドバイザー、ハンギングバスケットマスター、野菜ソムリエ、家庭菜園検定2級。園芸業界で植物全般を幅広く学び経験してきました。LOVEGREEN編集部では主に寄せ植えやリース作り、ボタニカルピープルなどの取材を担当。人が植物と心地良く暮らし、その幸せの連鎖が世界中に広がっていくことを願います。趣味はママさんサッカー。都大会優勝を目指して日々練習しています。

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