初夏っていつ?何月?季語、挨拶、梅雨との違いや初夏を感じる花を紹介
山田智美
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初夏とは具体的にいつなのでしょう。初夏の時期や季語、初夏の挨拶、梅雨との違い、初夏をイメージするもの、初夏に咲く花などを紹介します。
目次
初夏とは。いつ?何月?
初夏とは夏の初め。5月から6月くらいまでのことを指す言葉です。立夏から梅雨入りするまでを初夏ということもあります。
初夏に決められた期間はありません。取り立てて暦の上でいつからいつまでと決まっているわけではなく、陽射しが強くなり、夏を感じるような日が続くようになった頃を表現する言葉です。
初夏に対して晩夏とは?
晩夏とは夏の終わりの頃を指す言葉です。初夏が夏の初めを指すのに対して、夏の終わりを晩夏と呼びます。
晩夏も定められた期間はありません。8月の後半から9月くらいを晩夏と呼びます。
初夏と梅雨の違い
梅雨とは雨季の1種です。春の終わり頃から夏にかけて梅雨前線(ばいうぜんせん)ができ、雨が降ります。
梅雨に入ることを「梅雨入り」、梅雨が明けることを「梅雨明け」と言い、気象台が発表します。
初夏は、まだ真夏ほどの湿気や気温ではないけど、夏を思わせるような汗ばむ陽気と陽射しになってっきたことを表現する言葉です。
初夏と梅雨の違いは、梅雨は気象現象ですが、初夏は肌で感じるものです。
初夏を表す季語や挨拶
初夏に使われる季語を紹介します。
季語とは、俳句などの歌を詠む際に季節を表現するために使用する言葉です。
初夏の季語
- 初夏
- 夏めく
- 薫風
- 余花
- 新緑
- 若楓
- 柿若葉
- 擬宝珠(ギボウシ)
- 麦の秋
- 花橘
- 夏花
- 薄暑
初夏の挨拶
- 「風薫る季節となりました。いかがお過ごしでしょうか」
- 「陽射しが夏めいてまいりました。お変わりはございませんでしょうか」
- 「汗ばむ季節になってまいりました。どうぞお健やかにお過ごしください」
▼初夏の季語を紹介しています。
初夏を感じるものやイメージとは?
初夏は夏の初めの頃。陽射しは強くなり、軽く汗ばむような気温になります。まだ湿気はなく、風が爽やかな季節です。
初夏を感じるものやイメージを紹介します。
- 爽やかな風
- 晴れ渡った青空
- 若葉
- 新緑
- 木漏れ日
- 流れる水
- アジサイの花
- ショウブの花
- サクランボ狩り
- 梅仕事
- 草むしり
- 鮎(アユ)
- 初鰹
初夏に咲く花
アヤメ
- 花期:5月~6月
アヤメは初夏に咲く花の一つです。花の色は紫色か白色。ショウブやカキツバタと似ていますが、外花被片には網目模様があり、なおかつ、つけ根は黄色になっているので見分けがつきます。
ショウブ(花菖蒲)
- 花期: 5月~6月
ショウブ(花菖蒲)は、江戸時代を中心に品種改良が進んだ古典園芸植物です。ムラサキやピンクなど、柔らかく美しい色の花を咲かせます。
ジャーマンアイリス
- 花期:5月~6月
ジャーマンアイリスは、和名「ドイツアヤメ」の他、「レインボーフラワー」、「ヒゲ(ビアデッド)アイリス」といった名前でも知られています。 レインボーフラワーの名は、アイリスの中では最も豊かな色のバリエーションを誇ることからきています。
オダマキ
- 花期:4~7月
オダマキは、北半球の温帯に分布する宿根草で日本にも数種自生しています。オダマキは交配が盛んで、たくさんの園芸品種が存在します。
ギボウシ
- 花期:6月~8月
ギボウシは、世界の温帯地域で栽培されている多年草(宿根草)です。日本ではさまざまな野生種が分布し、その生育環境もさまざまです。葉の美しさからオーナメンタルプランツとして人気があり、欧米で交配がなされて多くの品種が作出されました。
クレマチス
- 花期:4月~7月
クレマチスは、日本、ヨーロッパやアジアが原産の多年草。原種は300種類は存在し、日本では「カザグルマ」「ハンショウヅル」「センニンソウ」などがあります。クレマチスは品種によって開花時期も異なり、秋冬に咲くものもあります。
スイカズラ
- 花期: 4月~5月
スイカズラ(ハニーサックル)は、英名をHoneysuckle(ハニーサックル)、あるいはJapanese Honeysuckle(ジャパニーズハニーサックル)、Woodbine(ウッドバイン)と言い、日本からヨーロッパに渡り品種改良がされた植物です。
マツヨイグサ
- 花期: 6月~8月
マツヨイグサは、6月~8月に明るい黄色の花を咲かせます、花の大きさは3cm程の大きさで、花びらは4枚で夕方から一夜だけ花を咲かせます。花が咲き終わる頃にオレンジ色に花色を変えて、朝になる頃に萎む一夜花です。
ストケシア
- 花期:6月~10月
ストケシアは、初夏から秋にかけて花を咲かせます。薄紫色の大きな花が印象的です。花色は他に白があります。
ドクダミ
- 花期: 5月~6月
ドクダミは、原産地が東アジアのドクダミ科での多年草です。独特な匂いでコンクリートの割れ目からも生えてくるくらい強く、抜いても抜いても生えてくる……と、雑草扱いされることも多い草花ですが、化学薬品のなかった昔は民間治療薬として重宝されてきた和のハーブのひとつです。
ニゲラ
- 花期:4月~7月
ニゲラは、原産国は地中海沿岸と西アジアの秋まき一年草の草花です。春から初夏にかけて花が咲き、花も葉も独特なフォルムで小さめの花ながら、その雰囲気はとても存在感がある草花です。
ニワゼキショウ
- 花期:5月~6月
ニワゼキショウは、北アメリカ原産のアヤメ科の多年草です。夏の暑さに弱いため、一年草として扱われる場合もあります。
ネジバナ
- 花期:5月~8月
ネジバナは、春から夏に芝生や歩道の脇、花壇の中などで咲いているのを見かけるラン科の多年草です。日本に自生する原種のランですが、とても小ぶりであることや生えている場所が他のランとは違うので、雑草として扱われてしまうことがほとんどです。
ノビル
- 花期:5月~6月
ノビルは、春に根を食用にするネギの仲間の野草です。初夏にかわいらしい花を咲かせます。
ハンゲショウ
- 花期:6月~7月
半夏生は、日本、フィリピン、中国の水辺や湿地に自生するドクダミ科の多年草です。ドクダミと同じく地下茎で増えるので、地植えにするとよく広がります。
ホタルブクロ
- 花期: 6月~7月
ホタルブクロは中国原産の多年草で、日本でも山野などに自生している植物です。俯くように咲く釣鐘型の花の形が非常に特徴的で可愛らしく、古くから観賞用としても愛されています。この釣鐘型の花の中に蛍が入ると考えられ、ホタルブクロと呼ばれるようになったと言われています。
ヤグルマギク
- 花期:4月~7月
ヤグルマギクは、キク科の一年草。花びらの形は矢車に似ていて放射状に広がっています。ヤグルマギクの花色は白、青、ピンク、紫などがあります。
ユウゲショウ
- 花期:4月~7月
ユウゲショウは、アカバナ科の多年草です。夕方に咲くことが名前の由来とされていますが、日中から咲いているのを見かけます。
初夏に咲く木の花16種
アジサイ
- 花期:5月~7月
アジサイは、日本の梅雨を代表するような花。梅雨の頃に花の盛りを迎えますが、5月頃から7月の初めごろまで咲いています。涼しげな色が美しい花です。
アナベル
花期:6月~7月
アメリカアジサイやセイヨウアジサイの別名を持つアナベルは、アジサイの仲間の落葉性低木です。花の色は最初はグリーン、咲き進むにしたがって白へと変化します。
エゴノキ
- 花期:5月~6月
エゴノキは、樹高は7~15m前後になる落葉高木。初夏に直径2cmほどの5弁の白い花を鈴なりに咲かせます。
オリーブ
- 花期:5月~6月
オリーブは、地中海沿岸が原産の常緑高木です。太陽と温暖な気候、水はけの良い土壌を好みます。オリーブは初夏に白や黄白色の小さな可愛い花をたくさん咲かせます。
カルミア
- 花期: 5月~6月
カルミアは原産地では樹高10mほどになりますが、日本では1m~3mほどにとどまる常緑低木です。つぼみは金平糖のような、チョコレート菓子のアポロに似た形で花が開くと五角形の皿型になります。晩春につぼみが膨らみ、開花期間は初夏から梅雨入りにかけて、約1か月ほどと長期間咲きます。
クチナシ
- 花期:6月~7月
クチナシは常緑低木で、葉は光沢のある長い楕円で濃緑色で、葉脈がはっきりとしています。6月~7月に白色の花を咲かせます。香りが特徴的で甘い香りを周囲に漂わせます。
サツキ
- 花期:5月~6月
サツキツツジは、「サツキ」の名前でなじみのあるツツジの仲間です。常緑低木で、花も葉も他のツツジより小ぶり。皐月(5月)に一斉に開花することから、この名前が付いたと言われています。
シモツケ
- 花期:5月~6月
シモツケは、バラ科の落葉低木。初夏にピンク色の小花の塊のような花を枝の先に咲かせます。
ジャカランダ
- 花期:5月~6月
ジャカランダは樹高15m以上になるノウゼンカズラ科の落葉高木です。初夏に青紫色の花を咲かせます。葉は鳥の羽のような繊細な形状をしています。
スモークツリー
- 花期:6月〜7月
スモークツリーは、初夏になると穂状の花序に小さな黄緑色の花が無数に開花します。羽毛のようなふわふわとした花が特徴的です。
セアノサス
- 花期:4月~6月
セアノサスは、青紫色の鮮やかな花が美しい花木。カリフォルニアライラックという名前でも流通しています。
タイサンボク
- 花期:5月~7月
タイサンボクは、樹高が20mにもなるモクレン科の常緑高木です。初夏に白く大きな花を咲かせますが、上の方の枝に花が付くので、下から見上げても気付かないことが多いくらいです。直径20cm以上はある大きな花で芳香があります。
テイカカズラ
- 花期:5月~6月
テイカカズラは、5月~6月頃、直径2cm程度の芳香のある花をたわわに咲かせます。全体がクリーム色で中心に近づくにつれて黄色が強くなる花は、プルメリアを小ぶりにしたようで、南国を思わせる雰囲気があります。
ハコネウツギ
- 花期:5月~6月
ハコネウツギは、初夏に白とピンクの花を咲かせる落葉低木です。アジサイに似た葉と漏斗状の花が印象的です。
ヒメシャラ
- 花期:6月~7月
ヒメシャラは、6月~7月頃、ツバキに似た花(花径2~2.5cmほど)を咲かせます。花芯部が黄色で白い花びらをもつ、コントラストが美しい花です。樹高は10~15mにもなる落葉高木です。
ムラサキシキブ(紫式部)
- 花期: 6月
ムラサキシキブ(紫式部)は、秋に紫色の果実を実らせる落葉低木です。初夏に小さなピンク色の花を咲かせます。ムラサキシキブ(紫式部)の花だと気づかずに見逃してしまうことも多いようです。
初夏は一年でもっとも風が心地よい季節と言っても過言ではないと思います。程よく湿度が低く、陽射しは強すぎず過ごしやすい季節。
初夏には新緑のなかで深呼吸しながら、草むらの中で咲く余花を眺め、自然を満喫して過ごしてみませんか。
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