8月が旬の野菜、果物、魚、花50種。夏を味方につけて暑さを楽しむ!
山田智美
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8月に旬を迎える野菜や果物、魚、花をずらり50種。あわせて行事や節句、季語、行事食も紹介します。夏本番の8月、過ぎ行く夏を楽しみましょう。
目次
8月とは?季語や行事、事柄
- 和名:葉月
- 英名:August
8月は気温が高く、真青な空に白く厚みのある入道雲が見られるような夏の盛り。また、お盆を過ぎると朝夕には秋を感じるような涼しい風が吹き始め、トンボの姿も多く見られるようになります。
8月に使われる季語
星月夜
澄み切った夜空に星や月が美しく輝いていること。秋の季語とされていますが、8月~10月に使われます。
西瓜(スイカ)
暑い夏に喉を潤してくれる西瓜(スイカ)は夏の果物というイメージですが、初秋の季語とされています。
芭蕉(バショウ)
芭蕉(バショウ)はバナナのような葉を持つバショウ科の植物。夏に青々としていた葉が秋になると風情を帯びてくるようすから、初秋の季語として使用されます。
線香花火
線香花火は手に持って遊ぶ花火の代表。最後にぽとりと炎の雫が落ちるようすに寂寥感を感じます。晩夏の季語です。
8月に迎える二十四節気
立秋
立秋は二十四節気の第13節目、毎年8月7日頃です。年によって1日程度前後します。また、8月7日から二十四節気の次の第14節、8月23日の処暑までの15日間ぐらいを指します。立秋はこれから初めて秋の気配を感じるころと言われています。
処暑
処暑は二十四節気の第14節目、毎年8月23日頃です。年によって1日程度前後します。また、次の二十四節気の第15節、9月8日の白露までの15日間ぐらいを指します。処暑は暑さがひと段落し、朝晩には涼しい風も感じるようになるころと言われています。
8月の行事や事柄
八朔(はっさく)
八朔(はっさく)とは旧暦の8月1日のこと。1日を朔日と呼んでいたことから、8月朔日が略されて八朔(はっさく)になったというのが名前の由来です。
昔はこの八朔(はっさく)のころに早なりの稲穂が実り始めることから、稲穂のおすそ分けや、豊作を祈願したそうです。このことが起源となって、今でも京都の花街で芸妓さんや舞妓さんがごあいさつ回りをする風習が残っています。
原爆の日
8月6日は広島、8月9日は長崎に原爆が投下された日。今でも毎年、犠牲者の法要や、平和式典などの行事が行われています。特に祝祭日ではありません。
お盆
お盆は地域によって、7月に行うところと8月に行うところがあります。8月にお盆を迎える地域では8月13~16日がお盆となります。お盆は先祖の霊を迎え入れ、供養する期間です。
終戦記念日
終戦記念日は毎年8月15日とされています。この日は正午から1分間黙とうをする習慣があります。特に祝祭日ではありません。
山の日
山の日は毎年8月11日、国が定めた国民の祝日です。山の日は、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日とされています。山の日に海に行っても問題はありません。せっかくの祝日です。楽しみましょう。
暑気払い
暑気払いは夏の暑さを払って、元気になることを目的とした行いです。特に決まった日程や行事食はありません。プールや海で体を冷やしたり、スタミナが付くものを食べて生気を養い、暑さを払いましょう。
8月の行事食
盆菓子
盆菓子とは、花や葉などをモチーフにした落雁。お盆に帰ってきた精霊にお供えする和菓子です。下げた後は家族でいただきます。
精進料理
昔の日本ではお盆には精進料理を家族で食べる風習がありました。今では精霊にお膳をお供えするだけになっている家庭が多いようです。
8月が旬の野菜やハーブ21種
キュウリ
キュウリはウリ科の一年草。瑞々しく、シャリシャリとした歯ごたえが魅力の野菜です。
ピーマン
ピーマンはナス科の野菜。鮮やかなグリーンは生でも加熱しても楽しめます。
シシトウ
シシトウはピーマンの仲間の野菜です。青唐辛子に見た目が似ていますが辛くないのが特徴です。
パプリカ
パプリカはナス科の夏野菜。ピーマンの仲間になります。肉厚で味が濃く、生でも加熱しても食べられます。
ナス
ナスはナス科の野菜です。一年中出回っていますが旬は夏の野菜です。油と相性が良く、揚げたり炒めたりする調理方法が人気です。
トマト(ミニトマト)
トマトもミニトマトも夏が旬。甘みが濃く、生でも加熱してもおいしく食べられます。
オクラ
オクラはアオイ科の夏野菜です。独特の粘りがあります。オクラの花は昼には閉じてしまう一日花。オクラの花の可愛らしさまで楽しんでください。
ズッキーニ
ズッキーニはウリ科の夏野菜です。焼いたり、揚げたり、煮込んだりして食べますが、実は生でサラダにしてもおいしい野菜です。
ゴーヤ
グリーンカーテンでも有名なゴーヤは、ウリ科の夏野菜です。クセになる苦みがあるのが特徴です。
枝豆
エダマメは大豆を未成熟の時期に収穫したものをさします。子供のおやつやお酒のおつまみなど、夏の日本の食卓に欠かせない野菜です。
インゲン
独特の香りと歯ごたえが特徴のインゲンはマメ科の野菜。サラダや煮物、炒め物と、あらゆる料理で活躍します。
白瓜
シロウリ(白瓜)はウリ科のつる植物。水分が多く、淡白な味の野菜です。中のタネを取り除き、浅漬けやサラダにします。
トウモロコシ
トウモロコシはイネ科の夏野菜です。旬のトウモロコシには甘く瑞々しいおいしさがあります。
冬瓜(トウガン)
夏に収穫して冬まで持つから冬瓜(トウガン)というのが名前の由来です。加熱すると翡翠色とも言える透明感のあるグリーンに変化します。
モロヘイヤ
モロヘイヤは暑さや乾燥に強い夏野菜。独特の粘り気が特徴です。モロヘイヤの食用になる部分は葉です。
ツルムラサキ
ツルムラサキはほうれん草に見た目が似ている、ツルムラサキ科の野菜です。独特の粘り気があります。お浸しの他、油で炒めてもおいしく食べられます。
シソ
シソ(大葉)は日本で昔から生育している、草丈約70~80cm位の植物です。爽やかな香りと色が特徴で、薬味として多用されます。
ショウガ
ショウガはショウガ科の多年草。ピリッとした風味が特徴で、薬味には欠かせない野菜です。私たちが普段食べているのは根の部分です。
ミョウガ
ミョウガは日本に自生する多年草。私たちが食べているのは、遮光して軟白化した幼茎やつぼみの部分です。
バジル
バジルはシソ科のハーブ。耐寒性がないので日本では一年草として扱われています。香りの良い葉は生や加熱して、さまざまな料理に使用されます。
パクチー
パクチーはセリ科の野菜です。コリアンダーや香菜とも呼ばれます。アジアの食べ物のようなイメージですが、ヨーロッパでも昔から愛されてきたハーブです。
8月が旬の果物(フルーツ)7種
ブルーベリー
ブルーベリーは夏に果実が青黒く熟すツツジ科の落葉低木です。熟したブルーベリーは甘く、生食でもジャムやジュースにしても楽しめます。
ブラックベリーは真黒な果実をつける、バラ科のつる性落葉低木。ブラックベリーの果実は甘く、生食でもジャムなどにしても楽しめます。
フサスグリ(レッドカラント)
透明感のある赤い果実が魅力のフサスグリ(レッドカラント)は、スグリ科の落葉低木。果実は酸味が強いので、生食よりはジャムやシロップにして楽しみます。
桃(モモ)
桃(モモ)はバラ科の落葉高木。春に花を咲かせ、夏に香りの良い果実を実らせます。桃(モモ)の果実は甘く瑞々しいのが特徴です。力を入れて触れたところから変色していたんでいくので、そっと触るようにしましょう。
メロンはウリ科のつる性植物。果物とされていますが、木にならないので、分類上は正しくは野菜です。香り良く、甘く瑞々しい果肉が魅力です。
スイカはウリ科のつる性植物。メロンと同じく、分類上は正しくは野菜です。甘く、水分が多いので、暑い夏に食べたくなる果物です。
パッションフルーツ
パッションフルーツは香りが良く、甘味と酸味のある南米原産のフルーツ。日本でも育てられます。果皮の表面にシワが寄り始めたくらいが甘味が強く、食べごろです。
8月が旬の魚(魚介)6種
アジ
アジは初夏から夏にかけてが身がしまっていて味が良くなる時期です。アジは刺身やタタキ、焼いたり揚げたりします。
イワシ
イワシは梅雨のころから夏にかけてがいちばん脂がのっていておいしい時期です。
イサキ
イサキは産卵期の初夏から夏がおいしいと言われています。お刺身の他、カルパッチョや塩焼きにしても楽しめます。イサキは自宅で三枚におろせますが、アジやイワシよりウロコが多く手強いので、覚悟して取り掛かりましょう。
ハモ
ハモはウナギやアナゴの仲間で、ウナギのような細長い見た目をしています。夏の京都といえばハモの湯引きと言われるくらい、京都ではハモ料理が有名です。
ウニ
ウニは秋の産卵期を迎える前の夏が旬です。独特の食感の生ウニは夏の間に一度は食べたい味覚です。
岩ガキ
岩ガキは冬に流通するマガキと違い、夏においしい時期を迎えるカキ。生食で楽しみます。
8月が旬の花16種
ペチュニア
ペチュニアはナス科の一年草。色のバリエーションが豊富で、次々と花を咲かせるので、夏のガーデニングの強い味方です。
トケイソウ
トケイソウはトケイソウ科の南米原産のつる植物。南国を思わせるような大きな花と独特なフォルムが特徴で、観賞用として人気があります。
ルドベキア
ルドベキアは夏にたくさんの花を咲かせるキク科の植物。一年草と多年草があります。いずれも暑さに強く、鮮やかな色の花を咲かせます。
カンナ
草丈高く生長するカンナはカンナ科の球根植物。ビビットな花色は南国を思わせるような雰囲気です。植えっぱなしで毎年花を咲かせます。
ジニア
ジニアは暑い季節に花を咲かせ続ける一年草。オレンジや黄色といったビビットな色以外に、何とも例えようのないアンティークカラーの花を咲かせる品種もあります。
ヒマワリ
夏を代表するような花、ヒマワリ。暑い盛りに大輪の花を咲かせるヒマワリは、お庭に植えても切り花でも楽しめます。
クルクマ
クルクマはウコンの仲間の球根植物です。瑞々しい葉茎とガラス細工のような花が印象的です。
ユリ
ユリは夏に可憐な花を咲かせる球根植物。1本だけでも絵になる美しい花です。
蓮(ハス)
蓮(ハス)は水面からすーっと伸びた茎の先に青々とした大きな丸い葉を開かせ、その葉の間からさらに茎を伸ばし明るいピンク色の花を咲かせます。家庭で育てやすいサイズの小型の「チャワンバス」という種類もあります。
睡蓮(スイレン)
睡蓮(スイレン)は水の上に浮かぶように咲く花が印象的な水生植物です。睡蓮(スイレン)には耐寒性のある温帯スイレンと耐寒性のない熱帯スイレンがあります。
キキョウ
キキョウは紫がかった青い花を咲かせる多年草です。実際に咲くのは夏ですが、秋の七草に数えられる花です。
ハギ(萩)
秋の七草として有名なハギ(萩)ですが、実際に開花するのは夏。7月頃から咲き始め、8月~9月に見ごろを迎えます。
ミソハギ
ミソハギは湿地や水辺を好むミソハギ科の多年草。名前にハギと付きますがハギ(萩)の仲間ではありません。鮮やかな赤紫色の花が印象的です。
ハイビスカス
ハイビスカスは、南国をイメージするような鮮やかな花を咲かせる落葉低木です。寒さに弱いため、本州では鉢植えで管理しますが、沖縄など暖地では庭木として育てられます。
サルスベリ
サルスベリ(百日紅)は、色鮮やかで少し変わった花を咲かせる落葉高木です。非常に開花期が長く、6月から咲き始め、9月の終わりから10月初旬まで咲いています。
ムクゲ
ムクゲは色鮮やかで夏に大きな花を咲かせる落葉低木です。ハイビスカスを小ぶりにしたような花を咲かせます。
8月が旬の食材レシピ3種
ミニトマトとオクラの和風ジュレ
透明感のあるジュレがきれいな、簡単なのに手が込んでいるように見える一皿です。少し冷やして召し上がれ。
材料
- ミニトマト 7~8個
- オクラ 7~8本
- アガー 35g
- 水 180cc
- かつおぶし 少々
- しょうゆ、みりん 適宜
作り方
- ミニトマトは洗ってヘタを取る
- オクラは洗ってヘタを取り、斜め半分に切る
- 小鍋に180ccのお湯を沸かし、かつおぶしを入れて出汁を取り、かつおぶしは取り出す(市販の出汁でももちろん可)
- みりんとしょうゆを入れて、好みの味を作る
- ミニトマトを入れて弱火にし、5~10分程度煮込む(ミニトマトからも出汁を取る)
- 火を止めて、オクラを入れたら冷めるまで放っておく(冷ましながら味をしみ込ませる)
- 冷めたらミニトマトとオクラを取り出し、アガーを加え、ダマにならないように溶かす
- 小鍋を弱火~中火にかけ、全体にとろみがついたら火からおろし、冷めるまで放っておく
- アガーが固まったらフォークや泡立て器で崩してジュレ状にする
- 取り出しておいたミニトマトとオクラを器に盛り、ジュレをかけたら出来上がり
市販のめんつゆを使用すれば、出汁を取る手間を省けます。
アガーは30~40℃で固まるので、室温で冷ましておくだけで簡単にジュレができます。冷蔵庫で少し冷やしても、そのままでもおいしく食べられます。
ごま油香る焼きナス
いつもの焼きナスにちょっとごま油を加えるだけで、香り良い一皿に変身。もうごま油なしの焼きナスなんて食べられません。
材料
- ナス食べたいだけ
- ミョウガ食べたいだけ
- ショウガ適宜
- サラダ油適宜
- ごま油少々
- かつおぶし お好みで
作り方
- ミョウガは縦に薄くスライス、ショウガはすりおろしておく
- ナスは洗ってヘタを取り、縦4等分にする
- サラダ油をひいたフライパンでナスを皮の方から焼く
- 転がしながら全体に火が通ったら、ごま油少々を垂らして全体をさっと混ぜる
- 器に盛って、薬味のミョウガとショウガ、かつおぶしをのせたら出来上がり
縦4等分にする理由は食べやすいから、それだけです。縦半分でも味は変わりません。
食べるときにおしょうゆを垂らして。ごま油とミョウガ、ショウガの香りも相性が良く、お箸が止まらなくなります。
水出しハーブウォーター
暑い夏の朝、目が覚めて最初に飲む水のおいしさと気持ちよさと言ったら!
香りの良いハーブウォーターを作って冷やしておけば、心地よく水分補給ができます。
▼とっても簡単な水出しハーブウォーターの作り方
8月は立秋もあり、朝夕には秋の気配を感じる日もあります。そうは言っても日中は気が遠くなるような暑さが続く頃。体を冷やしてくれる夏野菜をたくさん食べて、体全部で夏を満喫して、過ぎ行く夏を楽しみながら過ごしましょう。
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